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この春「成瀬」に日本中が湧いた!【成瀬は天下を取りに行く】【4月書評】

2024年本屋大賞の話題作「成瀬は天下を取りに行く」の書評をしていきます。本書は滋賀県大津市在住の宮島未奈先生による青春短編小説。大津市で繰り広げられる主人公成瀬あかりと周囲の人の関わりが描かれています。

「島崎、わたしはこの夏を西部に捧げようと思う」

という主人公、成瀬あかりの1文から始まります。主人公成瀬あかりは勉強もスポーツも得意の優等生。200歳まで生きる、毎日テレビ中継に映るなど他者を驚かせる挑戦をし続けます。しかもそれを飄々と言って色んな目標を成し遂げたり、時には失敗したり。でもその裏で1番の努力家。だから成瀬ならどんな目標も成し遂げられるのかもしれない。本当に成瀬は200歳まで生きるかもしれない。そんな期待をしてしまいます。
親友である島崎が成瀬を見届ける視点は読者と同じ。 M1グランプリの挑戦から生まれたコンビ「ゼゼカラ」を通して2人の関係がより深まっていきます。
そして最終章ときめき江州音頭では本書唯一の成瀬視点。成瀬マインドのかっこよさと優しさが存分に描かれます。作中では大津市あるあるも多数登場し読破後は聖地巡礼したくなること間違いなし。連作短編で読みやすく、新生活が始まったこの春イチオシの1冊です。 

2024年本屋さんが最も売りたい本「成瀬は天下を取りに行く」
ぜひ成瀬に魅せられる最高の読書体験をお楽しみください。



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