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やりたいことって、なんだろう。探し続けた30歳会計士が出会った、心躍る仕事
企業のミッション・価値観への共感でマッチングするビジネスSNS『Wantedly』を提供し、2020年からエンゲージメント事業もスタート。
ワクワクできる仕事と人とのつながりをつくるHRテックベンチャー、ウォンテッドリー株式会社。
コーポレートで活躍中の、仁位元信さんにお話をうかがいます。
心惹かれるものを探しながら歩んだ20代
“ベンチャー”のイメージを変えたウォンテッドリーとの出会い
そして30歳の今、キャリアについて想うこと。
まっすぐなことばで、語っていただきました。
担当はJAPAN FASの俵家と大沢です。
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キャリアの先輩をご紹介
ウォンテッドリー株式会社
コーポレート
経営企画
仁位 元信 氏
京都大学卒
公認会計士
2014年 新日本有限責任監査法人(現・EY新日本有限責任監査法人) 入所
2017年 レバレジーズ株式会社 入社
2018年 ウォンテッドリー株式会社 入社
※所属・役職は取材当時のもの
世の中には、どんな仕事があるのだろう
――まずは、仁位さんのキャリアのベースである公認会計士になるまでのお話を聞かせていただけますか。
まだ地元の福岡に住んでいた高校生のころ、将来について考えてみたときのことです。
身近にある仕事はほとんどが観光業かサービス業で、「世の中にどんな仕事があるのかよくわからないな」と思いました。
結局、大学進学の時点では「こんなことがしたい」というような明確なものがなく、どうしようかなと迷ったすえ、
「とりあえず資格をとっておこう」と思い、会計士の勉強を始めました。
大学2年時からダブルスクールに通い、我ながらけっこうがんばって勉強していたように思います。
しかし大学3年時に1回試験に落ちたことを機に、勉強を一時中断して、いわゆるふつうの就職活動をしたんです。
企業側へ事業提案をするという内容の、銀行のインターンに参加しました。
そのときに有価証券報告書を利用したことで、「なるほど、有価証券報告書とは便利なツールだな」と思えたのです。
「この書類を監査するのが『公認会計士』なんだな」
と自分の目指していたものを具体的にイメージすることができたことで、もう少しがんばってみようと思い、勉強を再開することにしました。
監査法人から人材ベンチャーへ
――その後、努力のかいあって見事試験に合格され、監査法人に入所されたのですね。
はい。資格をとったからには公認会計士としての経験を積みたいと思ったので、上京して監査法人に入りました。
早い段階から、いつかは転職するんだろうなという予感はありました。
監査法人の中からいろいろな事業を見てみて気になる会社が見つかるといいなと思いながら、3年ほど上場企業の監査業務に携わりました。
ただ、監査するといっても経理の経験がなかったですし、自分には何もできないという気持ちが拭えず、
「経理財務の実務を経験してみたい」という気持ちが芽生えてきたんです。
数千人規模の監査法人とは違うフェーズの会社に行って「もっと裁量を持ちたい」といった気持ちもあって。
そんな話を転職エージェントに相談しているうちに、スタートアップ・ベンチャーという道を考えるようになっていきました。
とはいえ、いきなり従業員数十人の小規模スタートアップに飛び込むほどの勇気はなく、数百人規模の人材ベンチャーの経理部に入りました。
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――2社目に入社した当時、どんなことを思っていましたか?
ここから経理を突き詰めていくのか、それとも、経験を積んだらまたどこかに移るのか、先のことは決めていませんでした。
いくつも支社があるような会社でオペレーションの工数が多かったため、効率化のために独学でVBA(プログラミング言語の一種)を学んでExcelのマクロを使いながら、約1年間経理の実務を経験しました。
しかし、すでにできあがっている従来のオペレーションを変えたいと思ったところでなかなかむずかしいなと感じることがあって、ふたたび転職を考えるようになりました。
「発信するコーポレート」との出会い
――現職のウォンテッドリーで働こうと決めた理由はなんだったのでしょう?
2度目の転職を考えていたときに、たまたまウォンテッドリーからスカウトをもらいました。
スカウト文にリンクが貼ってあった当時のCFO吉田の投稿を見て、
「すごくおもしろそうだな」と思ったんです。
経理財務が発信する会社、というのが新鮮に映りました。
先導をとって積極的に発信していく姿勢や、発信するからには外へ出しても恥ずかしくないものを、というところがいいなと思ったんです。
「経理だから会計知識があればいいでしょ」じゃなくて、世に出回るさまざまな便利なツールのうち、何を、どう使うか、全体設計を考えながら進めていく姿勢がとにかくいいなと思いました。
まさに自分がやりたいと思っていることをやっている会社に見えたこと、そして、中で働いている人たちと持っている価値観が似ていそうだなと感じたことから、
「この会社で、働こう」と思いました。
あのころWantedlyがあったらな
――入社後に思ったことや業務内容を教えてください。
とくにギャップもなく思っていたとおりの会社で、やってみたかった経験を積めています。
入社直後の実務としては、CFO直下の3人のチームで経理財務と内部統制などに取り組みました。
自分の得意領域である監査法人とのコミュニケーションやチームの業務分担・進捗管理を進め、経理チームの組織作りに携わりました。
クラウド会計システムの変更というなかなかできない経験をさせてもらったことも印象深いです。
『Wantedly』という当社サービスを入社してからちゃんと知ったのですが、とてもいいサービスだなと思いました。
企業側が情報発信をして、パーパスやミッション・ビジョン・バリューを通じて人と企業がつながることでエンゲージメント(※)が高まりますし、非常にいいことだと思います。
こんなサービスが私の学生のときにあったら使いたかったですよ。
ちゃんと「いいな」と思えるものを提供していることは、働くうえでのモチベーションになっています。
※〔企業活動においての〕エンゲージメント:従業員の会社に対する「愛着」「思い入れ」など従業員と会社の絆としての意味
話し合うことは、有意義なこと
――現職に入ってからチャレンジされたことや、新しく経験されたことを教えてください。
まず、コーポレート以外のメンバーと接する機会がずいぶん増えました。
つい最近もシステム改修のために各部署のメンバーが集まって直に意見を出し合うような機会があって「エンジニアやビジネス側はこういう発想をするんだ」と勉強になりました。
「会計のことを知りたい」とビジネス側から要望があって、簿記の知識や有価証券報告書の読み方などを説明する機会もあります。
経理や会計の専門家ではない社内の人たちに向けて、どんな説明をすれば伝わりやすいのか考えながら話す、という機会はこれまであんまりなかったので、これもいい経験になっています。
事業会社でいろいろな部署の人と話す経験ができたことは、自身の強みになっているように思います。
それからもうひとつ。現職ではじめて、カジュアル面談などの採用活動に参加する機会を得ました。
前職以前では、自分が採用に関わることは考えられなかったです。
規模が大きい会社ではよくあることですが、専門の部署が採用をして、それまで会ったこともなかった人が「今日から新しいメンバーです」とチームに入ってくるような環境でした。
――カジュアル面談をおこなう際に、なにか意識していることはありますか?
候補者のなかにはカジュアル面談がはじめてという方もいらっしゃいますし、リラックスして話をしていただけるように気を配っています。
もう慣れてきましたが、「はじめまして」の人間同士がリモートでコミュニケーションをとるのはむずかしいと感じたこともありました。
決して発信が得意なほうではないので大変さを感じるときもありますが、貴重な経験ができていると思います。
私自身、ウォンテッドリー社の選考はカジュアル面談から始まりました。
いま一緒に働いているようなメンバーと会い、会社の雰囲気、よいところ、それから「こういうことが困っています」という話まで聞くことができて、自分に何が求められているかが明確にわかったので、迷いなく入社を決めることができました。
話をするって、とても大事なことだなと思います。
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進むべき道を、共に考えてくれる会社
――迷いはなかったとのことですが、入社前になにか不安に思うことはありませんでしたか?
ベンチャー企業には目標がある人しかいないのかなと思っていたんです。すごく前向きな人しかいないのかなって。そんなに大きな野心とかがないまま転職して、大丈夫かなって。そこだけは不安を感じていました。
しかし、ウォンテッドリー代表の仲が
「情熱を注ぎこめるものを最初から持っている人はいない」(※)
という話をしていたと知り、代表がこういう考えなら……息苦しくなさそうとでも言うのかな。意外だなと思って、不安が軽くなりました。
実際に入社したら、その不安は感じなくなりました。というのも当社には、毎週上司との1on1ミーティングの時間があって、仕事の進め方のアドバイスをもらうこともあれば、キャリアの相談にのってくれることもあるんです。
「ここを目指すには、このスキルがあったほうがいいんじゃない?」とか。
今後どういうキャリアを歩むのか、進むべき方向性を上司がいっしょに考えてくれる、そんなベンチャーもあるのだなといい意味でのギャップを感じました。
※「28年間生きてきて分かったことは、情熱を注ぎこめることを最初から持ってる人はいないということです。(中略)とにかく目の前にあったオプションを一つひとつ、愚直に地道にシンプルにやっていって、これは自分が情熱を注げるものだと気づいたり、これは自分が好きなことだ、これを自分はやりたかったのだと気づく」/ウォンテッドリー創業者 仲暁子
※遷移先で音声が流れます
「こういう歩み方もあるんだよ」と示していけたら
――仁位さんが今後挑戦されたいことがありましたら、聞かせていただけますか。
興味のあることをいろいろやってみたいタイプで明確なものがないぶん、20代は興味のあるものを探す期間にしようと思っていたんです。
そんな20代を経て、30歳になりました。
昨年、経理から経営企画へ異動したので、これから専門性やスキルを高めていきたいです。
未来の数字をつくっていくところに、今までと違ったおもしろさがありますね。事業部側に近いことをしていて、「事業に貢献している」というような実感が得られやすく、そこにやりがいを感じています。
それから、事業の第二の柱である、採用後の定着・活躍を支援するためのエンゲージメント事業にも力を入れていきます。
日本人の働き手のエンゲージメントの低さに関する課題はよく報じられていますが、入社後も「シゴトでココロオドルひとをふやす」ために、オンライン社内報『Story』、チームマネジメント『Pulse』、福利厚生『Perk』という三つのエンゲージメントサービスを2020年から提供しています。
経営企画として新しいサービスをどう伸ばしていくか? に取り組んでいきたいです。
中期経営計画をつくる際にデータベースからデータをとるようなこともやっています。
使用する言語は違いますが、前職でたまたまVBAに興味を持ったおかげで抵抗なくやれているので、何が役に立って何が無意味かなんて、わからないものですね。
経理の人間がコード書いたりデータベースをさわれる必要はあるのか? と思う人もいるでしょうが、できるほうがまちがいなく仕事の幅が広がりますよ。
とくに経理を3、4年もやっていると、新しい挑戦をしにくくなる気がします。
道をつくる、っていったらおおげさですけど、私も経理を3年やって経営企画にチャレンジさせてもらっていますし
「こういう歩み方もあるんだよ」と示していけたらいいですね。
行動しよう。話を聞いてみよう。
――最後に、ベンチャー・スタートアップに興味を持っている方へのメッセージをお願いします。
転職するときによく考えてほしいこととして、「甘いフレーズに惑わされないように」。
「IPOを目指します」とか「ストックオプションあります」というフレーズにつられて転職先を決めると、もし仮にIPOが実現しなかったときに、きっと後悔が生まれると思います。
そういった部分も大事ではありますが、「ミッション・パーパスへ共感できるかどうか」「誰と働くか」を、より重視したほうがいいのではないかなと思いますね。
そのためにも、話を聞いてみるのはすごく大事です。
「転職しようかな」「ベンチャー行こうかな」と気になるのであれば、頭で考えるよりも1回行動を起こして、まずは話を聞きにいってみてください。
カジュアル面談などを通していっしょに働く人と会ってみることで、自分が働くイメージが湧くと思います。『Wantedly』以外にもさまざまなサービスがありますから、うまく活用してほしいですね。
――仁位さん、ありがとうございました!
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ウォンテッドリー株式会社
シゴトでココロオドルひとをふやす / Create a world where work drives passion ために、働くすべての人が共感を通じて「であい/Discover」「つながり/Connect」「つながりを深める/Engage」ためのビジネスSNS『Wantedly』の企画・開発・運営。
2017年、東京証券取引所マザーズ(現・グロース市場)上場。
※写真はすべてウォンテッドリー社オフィスにて撮影
◇マガジン『デンタツ』バックナンバー
◇当社JAPAN FASはさまざまな取り組みをしています
デザイン凝ってるな~😊 pic.twitter.com/2lHvKUSKZn
— 経理コミュニティ「UP!経理」/キャリア支援 (@JAPANFAS_Career) December 1, 2022
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企画/JAPAN FAS株式会社
写真・文/Yui Osawa