人の脳なんて簡単にダマされる。ギャップにまんまと魅せられる映画「そして、バトンは渡された」
ギャップは、魅力になる。
映画「そして、バトンは渡された」は、
1人の女性の成長と、その5人の親たちの物語。
目的のためなら手段は選ばない女、梨花。
主人公の母の梨花(石原さとみ)のキャラは、
服に異常にお金をかける。
男をとっかえひっかえる。
そして、
自由奔放。
広い家に引っ越すも、
「空気が合わない」と発言する女。
この女の悪い印象が
ドンドンと積み重なり
ストーリーは進んでいく。
それなのに
最終的な事実を明かされると
「だから、そうだったのか!」
それらはまるでオセロゲームで両端を取った時のように、
悪い印象は、一気に良い印象にひっくり返っていく。
人間の感情なんて簡単にひっくり返される
チョロいものだと実感させられる映画だ。
中盤に出てくる
「大丈夫。ママはすごく丈夫だから」
や
「保険に入っておいてね。できれば高いのに」
という言葉も、
まんまと逆の目で見ていた自分がいる。
いかに先入観で見ていたかと思い知らされることになる。
すべてひっくり返されたのは私です(笑)
いつも「みーみー泣いている」みーたんが、
意識をして、いつも笑顔の優子になれたのも
梨花のお陰なんだ
と気づかされる。
そしてもうひとり
私が魅力的だと思った登場人物が、
森宮さん。
血はつながっていない、
同居している戸籍上の父親森宮さん。
この男がとてもいいのだ。
森宮さんは、娘のために毎日料理を作る。
これは森宮さんの愛情表現だと思う。
そして、
料理人を目指すことになる優子の
原点ともなっていたのだ。
私は、この優男を
とても素晴らしい父親だと見ていて思った。
優子は、
夢のある男。
金のある男。
学歴のある男から、
愛情を受け、
まっすぐに育っていった。
それと同時に
この3人の男たちと
梨花や実の母親からは、
「人生ではすべてを手に入れることはできない」
ということを
暗に教えられたようにも感じた。
優子の結婚式には3人の父親が集まった。
そして、タイトルの伏線回収がなされる。
「そして、バトンは渡された」
最初の「軽い映画」と思っていたギャップに
まんまとやられて
涙が止められない。
いい映画でした。
なんしかカッコいい大人になろう。
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聞いていただければ昇天してしまいます。