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主人公「平山の設定」を知ると、まるで見え方が変わる映画「PERFECT DAYS」
アマゾンプライムで
映画「PERFECT DAYS」を見ました。
私自身が悩んでいる中で
生きる上でのヒントがもらえるのではないか
と思い見た映画でした。
見終わった感想としては、
正直、物足りない。
そんな映画でした。
何気ない日常。
質素な持たない生活。
とはいえ、世捨て人ではない。
多くはないが社会とは接点は持っている。
そんな主人公の平山の1日のルーティーンを
ドキュメンタリータッチで
描いた映画でした。
途中、ちょっとした変化が起こるのですが
淡々とちょっと変化があった平山を映し出すことで
毎日が同じように見えても決して同じ日なんてない。
そんな風に言っているようにも思えます。
「丁寧な暮らしをする中に
何気ない幸せがあるよ」
と言っているような映画だ
と思いました。
が、しかし!!
あとから、ふと気になって
ヴェンダース監督のインタビューを視聴しました。
平山は、元々裕福な人生を送っていたが、
自らその環境を捨て、新たな人生を選んだ。
僧侶のような設定をしようとしての
トイレ清掃員の設定。
むむむ、そうだったのか!
急に、見え方が変わってきました。
第2の人生を生き直しているのか!
そんな設定を知ってから、
急に映画の中の平山の暮らしが
鮮やかに色づき、
そして、私の胸に刺さるようになったのでした。
まるで、オセロの白黒が一気に
ひっくり返るようなそんな気分でした。
主人公の設定を知るだけで
こんなにも、
見た印象が変わる映画は初めてでした。
みなさんも、
この映画を見た際は必ず、
ヴェンダース監督のインタビューを
ご覧になっていただきたいです。
余談ですが、
劇中、パトリシア・ハイスミス「11の物語」の文庫本を
買おうとする主人公に、
古本屋の主人がこう言いました。
パトリシア・ハイスミスは不安を描く天才だと思うわ。
恐怖と不安は別の物だって彼女から教わったわ。
この言葉で
「恐怖」と「不安」を
両方ごっちゃ混ぜにしていることに
気づきました。
両者の違いを考えたとき、
対象が具体的だと、恐怖となり、
対象が曖昧だと、不安になるんではないかと
思いました。
ひとつ、大きな発見でした。
そして、無口な主人公が
珍しく主張した言葉も
深い味わいがありましたので
最後に残しておこうと思いました。
今度は今度。今は今。
これって、深くないですか?
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