暗闇の中で。。
私はかなり目が悪い。裸眼だと0.1以下で、乱視と近視、今では老眼も入り3重苦だ。
外ではずっとコンタクトレンズを装着し、家ではメガネが手放せない。
なのに、暗闇が大好き。暗い空間のほうが、自分の想像力が膨らむ気がする。
その嗜好は視力が今ほど悪くなかった学生時代から変わらない。
照明を点けずに本を読んでいると、
「目が悪くなるから電気つけなさい!」と母からよく叱られた。
ただ、暗い場所で本を読むこと自体が視力の悪化につながるわけではないらしい。”暗さ”ではなく”距離の近さ”が視力低下を招くとのことだ。
本の中や自分の想像の世界に入り込んでいるときに、光が差し込むとイラっとしてしまう。
飛行機の中でも、隣でライトをつけられると、不機嫌になる(かなりワガママだ)。
一般的な欧米のホテルは客室に天井照明がなく、全体的に薄暗くて、個人的にはすごく居心地がいい。
noteに投稿するときも、暗い部屋の薄明かりの中で、色々な想いを巡らせながら書くことが多い(少し暗すぎ??)。
実際、視力が良好だとしても、人ってあまりよく見ていないのでは?と思うことが多い。私の家の周辺には並木道があり、坂も多い、よく見ると美しい景観だけど、長年住んでいると「当たり前の風景」になってしまい、まったく感動しない。むしろ、目をつぶってみた方が、キレイな風景が浮かんでくる。
記憶がうろ覚えだけれど、見えない・聞こえない・話せないというハンディキャップを持ちながらも、社会福祉の発展に尽力した偉人、ヘレン・ケラーが、次のようなことを言っていた。
私は、(目が見える)人々は実際は見えていない、ということに気が付いた。
正確な引用ではないかもしれないけど、なんとなく言っていることがわかる。
私自身、当たり前の風景に対し、感謝の念を忘れているからだ。
と同時に、これ以上視力が落ちるのは悲しい。
私の心の中の視力≒イマジネーションも暗闇とともに消えないように気を付けないといけない。
そして、今見えていることに感謝しながら、自分の視界に入る一瞬一瞬を心に焼き付けておきたい。
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