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短編小説 僕がワタシを取り戻すまで(仮)

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自分の性に翻弄されながら、様々な経験を経て自分のセクシャリティに辿り着くまでの、僕がワタシを取り戻す物語。超短編小説もどきです。サクッと読んでください。
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#セクシャルマイノリティ

#4 新宿へ

#4 新宿へ

仕事が決まった。

田舎では中卒で、美容院で働きながら都心の美容専門学校に通っていた。

美容院では、下っ端は先ずシャンプーを覚えて毎日シャンプーマンをしながら、閉店後お店で生首の人形を相手にワインディングという、パーマをかける時に「ロット」を頭に巻く練習を毎日やる。

週に一度お店が休みの日に専門学校に通う。

たまにワインディングの速さを競う大会などがありそれに参加した。

1年近くそんな生活

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#3    着せ替え人形

#3    着せ替え人形

小綺麗で高級感のある広い紳士服フロア。

各店舗ごとにパリッとしたスーツを着た首の無いマネキン達が無感情に立っている。

今日は日曜なのもあってか、ちょっとお洒落な男性客で賑わっていた。

若い人から、白い髭を蓄えた初老の紳士までいて、

その中に混じって恋人らしい女性連れの客もちらほらいた。

僕らはどう見えるんだろう。

父親と息子?

それにしては彼と僕は歳が近すぎる。

叔父と甥っ子?

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