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短編小説 僕がワタシを取り戻すまで(仮)

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自分の性に翻弄されながら、様々な経験を経て自分のセクシャリティに辿り着くまでの、僕がワタシを取り戻す物語。超短編小説もどきです。サクッと読んでください。
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#日記

#3    着せ替え人形

#3    着せ替え人形

小綺麗で高級感のある広い紳士服フロア。

各店舗ごとにパリッとしたスーツを着た首の無いマネキン達が無感情に立っている。

今日は日曜なのもあってか、ちょっとお洒落な男性客で賑わっていた。

若い人から、白い髭を蓄えた初老の紳士までいて、

その中に混じって恋人らしい女性連れの客もちらほらいた。

僕らはどう見えるんだろう。

父親と息子?

それにしては彼と僕は歳が近すぎる。

叔父と甥っ子?

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#2     LUSH

頭がボーッとする。

顔に身体中の血液が一瞬で集まって、熱くなってるのが自分でもよく分かる。

身体の制御を失ったかと思った次の瞬間、

僕の中心に硬いものがメリメリと音を立てて(実際には鳴っていないが)入り込んできた。

「ひっ」

僕は息を吸いながら思わず声を洩らす。

「大丈夫、力を抜いて」

彼は耳元でそう囁くと、更に奥まで押し込んでくる。

刺すような痛みが下から身体中に突き抜ける。

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#1    「新しい歯車」

「よぉ、やっと逢えたね」

車の横に立って、笑顔で手を振りながら

近づいてくる男の人。

正直イメージしてたのと違うと思った。

もっと爽やかでハンサムな見た目だと思ってた。

でも、それでも良かった、

やっと解放されて、やっと自由になれるんだから。

「初めまして、宜しくお願いします」

丁寧に挨拶をしとく。

「畏まらなくてもいいよ。電話では話してたじゃない、全くの他人でも無いんだし、これ

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