体から結晶が 〜映画の中の宝石〜セブンスアニバーサリー
すでに故人であるが、祖母は100歳を超えてなお闊達に暮らしていた。
着替えや入浴介助など不要で、食事の支度もできるし、毎朝お化粧も欠かさなかった。
そんな祖母が突然入院したことがあった。
常時痛みはないものの胆石が大きくなってきたらしく、とりあえずの検査入院だという。
結局、手術はせずに投薬で一件落着となった。
ここだけの話、祖母は健康状態が大変良いというのに健康食品やサプリメントが大好きであった。摂りすぎたミネラル分が良くなかったのではないかと、私は今でも考えている。
だって、ミネラル=石だから。
(トップ画像はパキスタン産クォーツの結晶です。
念のため。)
それにしても…
体内に結晶ができるという不思議。
そういえば物はまったく異なるが「くじらの腸石」を連想した。
マッコウクジラの腸内にできる結石は龍涎香(りゅうぜんこう)と呼ばれ、高価な香料になる。
そして先週、Twitter(X)のトレンドにも尿路結石が上がっていた。誰か有名人が患っていたのかな…。
そんなこんなで思い出した映画がある。
Seventh Anniversary
(2003年 行定勲監督)
主人公は失恋するたび、痛みとともに身体から尿路結石を出すのだが、それはどういうわけか透明感も輝きも備えた宝石の結晶である。
身体から宝石が生まれるなんてファンタジーな設定だけれど、個人個人の美しい思い出であるはずの恋に値段がつけられて売り買いされたりビジネスになるなんて?
そもそも本来なら「汚い」とされそうな尿路結石に人々がお金を積んで争うように買っていくなんて??
…という皮肉も感じる物語。
フランスB級映画のように雰囲気を味わうのなら、それなりに楽しめると思うのだが、映画としては万人受けでないかな…
私の解説だけでは分かりにくいので、以下、ウィキペディアよりあらすじの引用です。
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