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外資系|実力主義の「実力」って?
中途採用の面接官をしていると「正当な評価を受けたい」「実力主義に魅力を感じた」という志望動機を非常によく耳にします。
今回は、外資系企業における実力主義の実際のところをお話しします。
日系企業以外は基本的に実力主義
世界的に見て日系企業の年功序列・メンバーシップ型組織が特殊であり、多くの外資系では実力主義が採用されています。
外資系の中でもアメリカ系が特に実力主義が強く、中国やヨーロッパは少しマイルドで、経験の長さを考慮する傾向にあります。
実力主義の定義
実力主義って、バリバリ数字を上げる営業のイメージがありますが、実際は何が実力と評価されるのでしょうか?
①仕事を拾える人
外資系の多くが当てはまるジョブ型組織では、仕事の内容はJob Description:職務記述書(JD)定義されており、総合職のようなざっくりとした役割はありません。
必ずJDに記述し切れず漏れる仕事が出てきますが、それを積極的に拾える人は評価されます。外部環境が急激に変わってJDの変更が追い付かないときも同様です。
評価をする側のマネージャーは、組織としてパフォーマンスを発揮しなければならないので、チームワークが上手くできる人は評価されやすいです。
数字で分かりやすい営業でなくても、例えばルールが多いバックオフィスの仕事では、ビジネスの成長に貢献する視点を持って前向きな議論が出来る人は順調に出世していきます。
②安定して成果を出し続けられる人
外資系ではコミットメントが重視されますので、予算・実績管理を精度高く行い、目標を安定的に達成する人材は評価されます。
ハッタリや辻褄合わせは長く続かないので、そういう意味でも、安定的にしっかりと成果を出し続けられる人でなければ、いずれ組織からいなくなります。
外資系のリストラ手段のPIPについてはこちらのnoteで説明しています。
③人間関係を上手く築ける人
「実力主義=数字を挙げる」イメージが強いかもしれませんが、それはむしろ逆で、一匹狼な人はよほど特殊技能でもないと評価されません。
人種や価値観が異なる人たちが働く環境なので、一定のルールはありつつも、チームワークはとても重視されます。
マネジメントの視点に立つと、組織全体で最大の価値を生み出すことが目的なので、いくら個人成績がよくても、個別最適では困るわけです。
結局、実力とは
私は、組織の成長への貢献度が実力と考えています。チームで助け合ったり、課題を積極的に解決したり、自分の仕事の枠組みにとらわれない働きができると、必ず周りから良い評価が得られます。
私自身も、年功序列にうんざりして外資系に転職した身で、幸いにもまだ生き残れています。
ただ中には、同じような思いで転職するも、全く評価されずに再転職していく人も散見されます。実力ってなんなのか?外資系に興味がある方の参考になれば幸いです。