目を閉じて、耳を塞いで
自分でもよくわからないけれど、理由もなく、暗闇が恋しくなる時は、ありませんか?
なにも見たくない、聴きたくない。
眩しく逞ましい発言はもちろん、優しい言葉も、美しい音楽も。
大好きなあの人の笑顔も声も、見たくないし、聴きたくない。
不思議なほど、なにもしたくない、と。
そんな時は、闇に溶けてしまいたくなるけど、それも、なんだか悪いことのような気がしますよね。
だって、こんな私が、甘やかされていいわけない。
こんなにも他者を拒絶する私を、きっと誰も愛さないし、私も私を愛せない。
そう、思ってしまいますよね。
そんな時、あたたかな闇は、あなたの味方。
甘く、優しく、あなたを包む。
その優しさに、溺れてしまいそうになるから、きっとあなたは、少し怖い。
怖いから、まるで闇は抗うべき敵のように思えてしまう。
けれど。
今、心からの願いを叶えてくれるこの闇に、少しだけ身を委ねることを、自分に許してもいいのではないかしら。
なにも見たくなくて、なにも聴きたくないあなたを、静かで、穏やかな場所に連れて行ってくれるこの闇に、甘えることを許してみてはどうかしら。
大丈夫、戻りたいと思うなら。
いつでも光へ戻ればいい。
それだけの強さが、あなたにはある。
だけど、今は、少し休んで。
闇があなたを守ってくれるから。
光も闇も、いつでも味方。
望むままに、手を伸ばして。
見たくないのなら、見なければいい。
聴きたくないのなら、聴かなければいい。
目を閉じて、耳を塞いで、優しい闇に甘えて。
逃げることは悪くない。
甘えることも悪くない。
それが必要だって気づいて手を伸ばせることが大事。
心の奥の、あなたの願いを叶えてあげて。
それができるのは、あなただけだから。
私は闇で、あなたの味方。
そして私は光で、あなたの味方。
いつでも、あなたのそばにいるから。
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