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『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning』の感想を書く『永日珍品』13

 ガンダム観ました。まず全体的な感想ッ!
 めっちゃ面白かったです。続きますよね? いつ観られますか?

 吾輩は、これまでに「ガンダム」と名のつくものを一度も観たことがない。そう。氷河期世代のくせに、ひとつもガンダム観てません。1ミリも。
 その吾輩が観ても面白かったので、元々ガンダムが好きな人にはすごく刺さるんじゃないかと思います。

 一方、吾輩はエヴァンゲリオンは相当観ました。テレビシリーズはもちろん、「Death & Rebirth」も映画館で観たし、「シン」も全部映画館で観ました。ゲームになった「鋼鉄のガールフレンド」もやりました。
 吾輩が今回観に行ったのは、庵野秀明が脚本で、スタジオカラーが作っていると聞いたからです。ぶっちゃけ、ただのガンダムだったら観てません。これはガンダムではない、エヴァンゲリオンだと思ったから観たんです。
 その期待に応えてくれる部分は十分ありました。
 そこそこエヴァンゲリオンです。6割から7割はエヴァンゲリオンです(あくまでも個人の感想です)。ガンダムのことをほとんど知らなくても、問題ないような気がします。

 と、いうわけで、ガンダムでもエヴァンゲリオンでも、どっちかを楽しく観た人であるならば、楽しめる映画なのではないかと思います。
 もちろん、どっちも楽しく観た人であるならば、最高の時間を過ごせる映画なのではないでしょうか。

 さて、この先はネタバレを含んで、細かい感想を書いていきます。
 まだ観ていない方は、映画を御覧になるまでは決して読んではなりませぬぞ。






















 では、細かい感想ッ!

 前半の展開、めっちゃ早い。たぶん、ガンダムの「オリジン」と呼ばれるものを観ていれば、元々の作品と今回の違いを目の当たりにして胸が熱くなる展開なんだろう。

 シャア少佐がガンダムに乗っちゃうあたり、全然知らない吾輩も「オマエが乗るんかい!」と楽しく観られた。赤く塗っちゃうし。「シャア専用ガンダム」。これは、ガンダム好きにはたまらない展開に相違ない。知らんけど。

 理解できない用語を連発しながら、高速で進行していくのはエヴァのファンなら耐えられる。
 とりあえずシャアがカッコいい。シャアってこんなにカッコいい人だったのね。メガネが異常すぎて勘違いしていたぜ。っていうか、そのレンズの小ささで前見えとるんか? やっぱりニュータイプはすげえな!

 実写版を作るとして、誰だったらあのコスチュームを着こなせるんだろうか。いつも冷静で的確、その雰囲気的に、Gacktに演じてほしいな……。でも、Gacktがこの格好で出てきたら、腹がよじれて20分くらい画面を見られそうにないな……。などと思って観ていたらシャア退場。
 たぶんアレだよね? 「オリジン」はこの「一年戦争」を描いてるんだよね? で、今回はシャアがガンダムに乗っちゃったあたりから、話はパラレルな方向に動き始めたということで良いよね?

 ニュータイプってなんなのかしらね。
 ガンダムをよく知らない吾輩も、ニュータイプじゃないとガンダムを扱いきれないのは知ってるのよ。
 常人とかけ離れた認知・判断能力、そこから来るモビルスーツでの戦闘適性がある人のことをニュータイプって言うのかしら。
 そして、ニュータイプにもランクがありそうだよね? シャアとか、主人公のニュータイプJKに比べて、新人君(たぶん通じる)はニュータイプだっていう話はあったのに、ガンダムジークアクスの機体のほうが反応してなかったじゃない。

 待って!
 ジークアクスに「歯がある」というセリフがあったのを思い出したぞ!

 ……ガンダムは原子炉で動くモビルスーツなのではなくて、人造人間なんじゃね?
 ていうか、主人公のニュータイプJKが乗ったとき、ダミープラグの腕みたいなやつ出てきたよね?
 再三強調された「キラキラ」も感覚的なものだろう。これ、やっぱり機体と神経接続してるんじゃない? ガンダムと神経接続できるのが真のニュータイプなんじゃないかな。逆に、神経接続していないと、弾幕を避けるのもすごく苦労しそうだ。

 と、いろいろ考えられる楽しい作品でございました。

 ニュータイプとガンダムが一緒になったときの強さがよくわかんなかったな。
 最後に、シャア専用ガンダムのシュウジと、ジークアクスのニュータイプJKがバディ戦をやったじゃない? なんだっけ。マブ戦?

 一般人が適当なモビルスーツに乗ってるだけなのに、この二人とマトモな戦闘になるほど強いの?
 先手は取られたし、シュウジ(劇場ではずっとシンジと空耳していた)は全然本気を出してなかった感はあるけど、前半のシャアと緑ダンディ(たぶん通じる)の無双ぶりから比べると、なんだか「シャアが強すぎただけで、実はガンダムって弱いんか?」となるシーンではあった。

 いや、今回、制作的にはあれが最終戦になるんだろうし、盛り上がりが必要だっていうのはわかるよ?
 でも、ガンダム×ニュータイプの組み合わせだったら、一般人の2人くらいは1人でも秒殺してほしかったな。

 あとね? 最後に夏目瀬石らしい感想言いますけれども。

 おっぱいの大きさ変わってない? ニュータイプJK。
 低身長なのはべつにいいし、普段ダボッとしてるのはいいけど。
 プラグスーツになった瞬間に、おっぱいがCからFくらいに膨張するのはいかがなものか!
 ウソつけおまえ! その大きさで隠しきれるか! みたいな。

 熱膨張か。そうか。

 いや、めっちゃ面白かったよ?
 次回も映画館に行くのは確定だ!


 おまけ 話作りの観点から

 気になったのは主人公の家庭環境。
 母はいるようだが、仕事のほうが忙しくてニュータイプJKは放っておかれている。父親の姿は見えない。

 ガンダムは、わかりやすい「力」だ。
 自分がニュータイプで、ガンダムを動かすことができれば、味方からは頼られ敵からは首級を狙われる存在になる。自分は努力も何もしていないのに、急に世界への影響力を持つ。

 これは、近年「なろう系」と言われる話がウケた構造とかぶる気がする。
「なろう系」も、主人公は努力しないで力を手に入れる。そうして、今まで取るに足らない存在だった主人公が、急に世界の行く末を担うわけだ。

 良し、悪しではない。
 単純に、多く受け入れられた作品の根底に走っているものが、そういうものだったのではないかという話だ。

 主人公は、どこにでもいる若者で、共感を得られる存在でないといけない。
 いま、その代表として据えられたのが、シングルマザーのJKなんだというところに時代を感じましたな。


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