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「自発的な行動変容を促す」への嫌悪


若いころに会員登録したらしく(全く記憶にないのだが・・・)ずっと職場に送られてくる業界紙、MEDICAL TRIBUNE。

普段はさっと目を通すか、ごみ箱に直行するのだが、ふと右端に「ワクチン忌避」という言葉があるのが目に入った。気になってしまい、読んでみた。
2つの関連記事があり、その一つはいつものワクチン賛美者の矛盾した戯言(その理屈を通すためには、予防効果が100%かそれに近い必要があるのだがな・・・という内容)なので、省く。
もう一つは、4月に行われた小児科学会におけるワークショップについての記事だった。

ワクチンの接種対象であるにもかかわらず、接種を先延ばしたり拒否したりするワクチン忌避について近年、動機付け面接の有用性が報告されている。第127回日本小児科学会(4月19〜21日)で新潟大学小児科学教室教授の齋藤昭彦氏らは、同学会が米国小児科学会(AAP)と共同で運営している動機付け面接のトレーニングプログラムを用い、ワクチン接種に携わる医療従事者を対象とするワークショップを開催した

https://medical-tribune.co.jp/news/2024/0610563186/


新潟大学小児科学教室・・・といえば忘れられない画像がある。
2021年9月4日にtwitter(現X)に投稿された内容

そのリーフレットがこれ👇

当時、この画像に対する不快感についてnoteに投稿していた。今見ると滑稽ですらあるが、当時は怒りを覚えたものだ。

今からでもいろいろ訂正した方がいいのでは?
あ、そうか「作動中の科学」だから、訂正する必要はないんやな?
自分たちの無謬性をアッッピールするのに都合のいい言葉やね、「作動中の科学」(苦笑)。


話がそれた。

(HPVワクチンの)積極的勧奨は2022年4月に再開されたものの接種率は低迷しており、キャッチアップ接種の公費助成は来年(2025年)3月で終了するなど、課題は多い。
感染症の多くは乳幼児期のワクチン接種で予防が可能なため、接種に躊躇する保護者への対応は欠かせない。HPVワクチンの接種率向上に保護者の勧めが有効であるとの報告がある他、、ワクチン接種の意思決定において保護者が小児科医から強く勧められた場合に接種率が高いとの報告もある

https://medical-tribune.co.jp/news/2024/0610563186/

偉そうに言ってるが、「我が国の未成年者の判断において、大人の言葉の影響が大きい」ことなんて当たり前である。
当たり前だからこそ、こういう「未成年にある行動を強いる目的で保護者の不安を煽る」手口って、親を教育虐待に導く受験産業みたいで、それを同業者がやっているのが、とてもイヤ〜〜〜な感じなのだ。

こうした背景の下、日本小児科学会はAAPとの共同プロジェクトを立ち上げ、小児のワクチン接種に携わる医療従事者がワクチンの有効性と安全性について十分な知識を身に付け、ワクチン忌避感情を抱く家族の自発的な行動変容を促すことを目的に、2022年から動機付け面接に関するワークショップを開催している。
(中略)
動機付け面接では、「接種対象者の家族が悩んでいることを受け止めつつ、悩みの解決をサポートする。そして患者家族の中にあるワクチン接種の動機を見つける」ことを目的として、「OARS」に即して会話を行う。

https://medical-tribune.co.jp/news/2024/0610563186/
https://medical-tribune.co.jp/news/2024/0610563186/

なんだろう、最近流行りの「自発的な行動変容を促す」に、ものすごい嫌悪感を感じる・・・
「無知な猿を正しい道に導いて差し上げる」という相手を小馬鹿にした態度を感じてしまう。
相手の意見を表向きは「尊重」はするが、その意見に「敬意」を払う姿勢が微塵も感じられない態度が、お前、何様のつもりやねん、と。
相手の持つナラティブも、表面的に「同意」しつつ、最終的に「否認」する対象としか見ておらず、根本的に関心がなさそうだ。そんなんで、よく他者との対話が必要な商売ができるもんだな?と不思議に思う。

そして、相手がこちらに向けてくれている「信頼・信用」を利用して、都合のいい方に進めていこうという魂胆・・・まあ、治療法の選択や今後の方針(如何にして最期を迎えるか)を話し合う時に、自分にも同じような魂胆がない、とは言えないけど・・・💦でも、それはできれば使いたくはない、使うべきではない、奥の手だ。ドヤ顔で言うことではないのだよ・・・

なんというか、彼らの、根本的に他者をナメくさっている態度の背景に「幼児的万能感」の存在を感じてしまい、いたたまれない気分になる。
結局、松永太が検察官に語った「処世術」と同レベルなのだ。

しかし、これは「反面教師」、だな・・・・気を付けよう。




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