『不連続殺人事件』 坂口安吾

『不連続殺人事件』坂口安吾 (角川文庫)

戦後間もないある夏,詩人・歌川一馬の招待で,山奥の豪邸に集まったさまざまな男女。
作家,詩人,画家,劇作家,女優など,いずれ劣らぬ変人・奇人ぞろい。邸内に異常な
愛と憎しみが交錯するうちに,世にも恐るべき,8つの殺人が生まれた!

今日の一冊は坂口安吾氏の「不連続殺人事件」。第二回探偵作家クラブ賞受賞作。
坂口安吾氏といえば,「堕落論」だと思うのですが。
なぜかこちらを先に手に取ってしまいました。推理小説好きだから?
文化人とはこんなにも痴情のもつれが…。同じ邸内でぐらい自重しなさいよ…。と
思ってしまいそうになる位に痴情がもつれにもつれ自由奔放な登場人物たちですが。
ひと癖もふた癖もある登場人物。誰が殺されてもどうとでも動機が成立しそうなのが。
今思えば。確かに最初からあの人は浮いていたのだけれど。
犯人を探すよりも,次に誰が殺されてしまうのかが気になってしまう…。
単に推理ゲームをするだけでなく,愛憎劇的な物語としても楽しめる一冊。
布石や伏線はいつもどこかに隠れているので,また読み返すのも楽しいかもしれない。

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#きょうの一冊 #推理小説 #坂口安吾 #読書

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