知っていれば人生を自分で選択できる 第1回
まずは、ストレス理論の基本からお話していきます。
「ストレス」という言葉は歪(ひずみ)という物理の用語でした。
この物理の歪を人間に当てはめて応用展開した人は、
ストレス学説の提唱者ハンスセリエです。
セリエは、歪をつくる圧力や刺激をストレッサーと名付けました。
しかし、セリエ自身も生物のストレスを説明するのは
困難であると述べています。
なぜならストレスは目に見えるものではなく、
身体内部に発生する生理学的、生化学的な変化であるからです。
普段、私たちがストレスと言っているのは、
実はストレッサーのことなのです。
ストレス刺激といえば、ネガティブなイメージが
刷り込まれていますが、ここに注意が必要になります。
刺激ですから、幸せ、不幸、成功、失敗も
そこには区別も判断もありません。
人間関係や仕事のストレスが話題になりますが、それを解消している
遊びや気分転換の方法にも問題が生じてきます。
問題は、その刺激が弱すぎたり、強すぎたりと極端になったり、
偏った状態になることです。
例えば、ストレスマグネチュードというストレス評価によると
結婚は50,出世50、達成感28、なんと休暇13と幸福体験も
高いマグネチュードになっています。
ちなみに最高得点は配偶者の死でこれが100点です。
また、刺激が弱すぎるというのは、引きこもり、無気力、
ダラダラした生活などがあげられます。
ストレスは、気分や感情ではありません。
感情はある意味単なる現象に過ぎないのです。
泡のように現れては消える実体のないものです。
ストレスは生理学的、生化学的な変化であると
前述していましたが、それは自律神経系であり、内分泌系、
免疫系、筋系の4つの変化になります。
(第2回に続く)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?