中国に逆輸入された"和製漢語"について
同じ漢字を使う文化圏として、日本と中国で共通する単語は結構あります。その中でも、1978年の改革開放以降で日本語が語源になっている外来語、つまり和製英語ならぬ和製漢語が現代の中国でも一般化しています。
ほんの一部だけ紹介すると、以下のようなものがあります。
これらの単語は読み方は中国語の発音なので違いますが、漢字(書体は簡体字・繁体字で異なるが)も意味も一緒です。
すべて普段の会話における頻出フレーズではありますが、妻に聞いたらこれらが和製漢語だということは全く知りませんでした。もちろん私もたまたま中国の大学の授業でそういう言葉があると教えられるまでは知りませんでした。
また、和製漢語とはちょっと違いますが、中国でよく知られている日本語も結構あります。
例えば「こんにちは」「ありがとう」「さようなら」「はい」みたいな日本語もドラマやアニメで日本人が言ってるのを聞いてたいていの人は知ってます。「なに!?」も中国で人気のアニメ、名探偵コナンの毛利小五郎がよく使う事からか「纳尼」という中国語の当て字もおなじみ。また、これはアニメで知ったのかネットスラングかわかりませんが、中国版ニコニコ動画とも言われるbilibiliのコメント欄や弾幕でよく出てくるのは「やばい(牙白)」。
あとは「カワイイ」という日本語も特に若い世代の人にとっては超有名です。中国語でもかわいいに相当する「可爱(ke ai)」という単語がありますが、この言葉はどちらかというと小さい子供や愛玩動物、ピンクの小物などキュートなものに対して使用する表現。大人にはほとんど使いませんし、言われても喜ばれません。
現代日本語の「カワイイ」は大人にも使うし、黒いアクセサリーなどクールなデザインのものにも使いますよね?中国人にとっては日本人は何でもかんでも「カワイイ」と表現するのが面白いらしくて「卡哇伊(kawayi)」という当て字もあり、そのまま日本語のノリで「カワイイ〜」と言っても通じたりします。
ちなみに日本語と中国語で同じ漢字を書くけど全然違う意味になる言葉もあります。
「手紙」「大丈夫」それぞれどんな意味になると思いますか?
答えは…
「手紙」:トイレットペーパー
「大丈夫」:一人前の男性
こういうのも含めて、語学って面白いですよね。
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