中国の方言トークへの対処法
以前もご紹介しましたが、中国語は普通話と呼ばれる全国共通の標準語と、地域別の方言に分かれます。そしてその違いはおそらく日本の津軽弁や沖縄方言、あるいはそれ以上の違いがあり、ほぼ外国語であるとも言えます。
妻の家族の話す言葉は地元江蘇省の方言で、以前よりは少しずつ聞き取れるようになりましたが、それでも半分以上は聞き取れません。
方言を話し始めたら諦めて会話に加わらないというのも一手ですが、ずっとそれだと楽しくないので私なりに活路を見出す立ち回りを徐々におぼえてきました。
まず大切なのはずっと聞き耳を立てると同時に話し手の目を見て相槌を打つことです。すべては聞き取れなくても要所要所で標準語と似た発音の言葉が出てくるので特にその際にリアクションを大きめに取るのです。話を聞いてくれる人に話したいという気持ちは誰しもあるので、ここで会話のベクトルが私向きに変わって、私が標準語しか理解できないことをみんな知ってるので、私に向かって話すことで自然に家族の会話自体も自然に訛り気味ではありますが標準語に近づきます。
二つ目は自分発信でトークテーマを決めること。会話がピタっと止まった瞬間を狙って「そういえばお母さんがこの前作った料理は南京名物なの?」と話題を振る。すると私抜きには話が進まないので自然にみんな標準語に切り替わります。
そしてもう一つ、方言の会話で笑いが起きた瞬間に割って入り、「笑什么了(何を笑ってるの?)」とか、妻に「翻译一下(通訳して)」とわざとらしく聞く。すると誰かがエピソードの流れとオチまで標準語で解説してくれます。
どれも当たり前のことと思うかもしれませんが、この方法は中国の様々な地域に旅行して強烈な方言に出くわした際にも使えるテクニックかと思うので是非お試しください。