中国のドラマ音声はなぜアフレコなのか?
昨晩家でドラマ「ブラックペアン」を観ていたところ、妻がこんな事を言い出しました。「日本のドラマって役者さんの声をそのまま使ってるんだね」
あまりにも当たり前のことすぎて一瞬反応に困ったんですが、中国のドラマや映画って確かに俳優さんの口の動きと声が合ってないことがよくあります。
これが吹き替え映画であれば当然なんですが、中国人の俳優が中国語をしゃべってるのになぜアフレコなのか?しかも別の人の声で。気になったので調べたら面白い記事が見つかりました。
なるほど!
確かに一口に中国語といっても北京語に広東語、上海語など各地の方言があり、さらには標準語の普通话で撮影するといっても、どうしても出身地由来の訛りが出てきたりします。その点、アフレコで綺麗な標準語ナレーションを入れれば解決するというわけです。
また、当局の審査の修正を映像ではなく音で調整するというのも中国らしいなと思います。おそらく日本であれば脚本の段階で審査が入り、あら編集素材でチェックして再撮なりカットしたりテロップで注記を入れたりするでしょうが、中国ではとにかくスピード感命。
実際中国のドラマって撮影前日に脚本を渡されたり、短期間にものすごい量を撮ってロケ地の許可取りも後回しにしたりするなんて話も聞くので、最後に音声で帳尻を合わそうという発想もうなづけます。
そういえば北京五輪の口パク少女も世界中はもちろん中国国内からも批判が挙がったと言いますが、今思えば中国のアフレコ習慣がそのまま反映されたのかもしれませんね。
中国人である妻にどう思うか聞いたところ、確かに好きな俳優さんの生声を聞けたほうが嬉しいけど、クオリティ担保って意味ではアフレコもありでは?との見解でした。
僕的には観る側もそのことを理解してるんであればアフレコ、アテレコおおいに結構だと思ってます。
エンタメ一つとってもお国柄が出るのは面白いですね。