私が『清水久和のデザイン』展初日に足を運んだ理由
プロダクトデザイナーの清水久和さん、長崎へ凱旋!
9月15日、長崎県美術館にて『清水久和のデザイン展』が幕を開けました。私もある "お目当ての作品" を見るために、展覧会へ行ってきました! めざすは常設展示 第4室...
会場フロアは、美術館ならではのシーンと張り詰めた雰囲気。その空気感に飲まれてちょっと緊張しながら足を進めると... その一角からなんと、大きな笑い声と、賑やかな話し声が! そして目の前には、なんとも心温まる風景が開けていました。
ここが、『清水久和のデザイン』展!
清水さんの母校、長崎日本大学高等学校の学生さんや一般の来場者の方など多くの人がひしめいています。作品を真剣に見つめる学生、清水さんに質問をしている人... 誰もが楽しそう。みんなを笑顔にするデザイン、これが清水さんの魅力の一つなのかもしれない! と体感しました。
展示されていた清水さんの作品を、少しだけご紹介したいと思います。
2008年、2009年に制作の『鏡の髪型』
手前から、井伊直弼、上杉鷹山、紫式部
写真では伝えきれない、想像以上のスケール感に驚きました! こちらはフランスでよく売れたとのこと。確かに、海外の方の心もわし摑みにしてしまいそうな作品ですよね。
シンプル&ユニークな『チューチュー立て』
あの凍らせて食べるアイスのための作品です!
そして清水さんといえば、こちら。世界を席巻した、キヤノンのデジタルカメラ『IXY』シリーズです
どれも目を奪われるような作品たちに見入ってしまい、 "あの作品" になかなか辿りつかない... と思っていたところへ。
私の目の前に、何やら座り込んでいる人が... ?
あ、あったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!心が躍りました。やっと、会えたねと。これこそが、“お目当ての作品”
私たちは今、清水久和さんとあるプロジェクトを進めています。正式な発表はまだですが、この展示会で未発表作品として展示していただいたのです!
学芸員さんが書いてくださった本作品の解説文をそのまま記載したいと思います。
【長崎県諫早市の精密金属加工メーカー、日本ベネックスが清水にデザインを依頼したスツール。清水にとり、初めて受けた地元企業からのオファーであり、本作品は未発表の新作である。鉄の板で作るスツールの理想形を目指し、重くならないよう最低限の厚みとし、最低限の折り加工による構造を検討したところ、脚を踏ん張った動物のような、かわいらしさのあるフォルムとなった。堅いイメージのある鉄板が柔らかく下に垂れたかのような座面、平面を折ることで軽やかに構成された足先も特徴的。一見抑制的なデザインではあるが、コンティニュアスデザインならではの入念な造形を見ることができる。】
というわけで進行中のプロジェクトは、今年の年末頃に正式にローンチを予定しています。そこを目がけて日々、トライ&エラーを繰り返しながら取り組んでいる私たちの渾身の製品に、ご期待ください!
清水さんと、スツール。
(↓)学生さんが集まってはスツールに見入ってくれていたのが嬉しすぎて、もう一枚(笑)
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