(5)マーケティングを成立させる最低条件
よく、弊社にご相談いただく内容の1つ、2つに、
ネット広告のROIだったり、そもそものマーケティング戦略全体の運用効率改善の内容等々があったりするのですが、
広告施策を始め、マーケティング関連のPJが成功するかどうかの大きなポイントが1つあって、
その対象商品やサービスが、
そもそも、
価値のある商品 or サービスなのか?
という点がありまして、当たり前中の当たり前のことなのですが、
これ結構スルーされてます。
価値がある、なし、って、いくつくか数値的な定義はあるかと思うのですが、その中の1つで分かりやすいのが、リピート率かと思います。
リピート率って、いろんな商品・サービスがある中で、
大体、10%~40数%というケースが多く、
(たまに56%、61%といった怪物クラスの商品も見受けられますが、
それらは一旦外れ値ということでw)
で、よくあるのが、
10%以下の製品やサービスを市場に出したままにしている企業さんが
結構おられまして、
リピート率10%以下だと、ほぼほぼ商品になっていない
ので、いくらマーケティングを一生懸命考えて、
売っていこう! 売上を上げていこう! としても、
「これまずいですよ」「このサービスイケてないっすよ」とネガティブキャンペーンを大金かけてやっているのと同義なので、CTRが、CVRが、CPAが、といって、TIPSマーケティングをこねこねしても、
広告やマーケティング施策の運用効率や数値が上がることはあり得ません。
なので、マーケティングを自社で行ったり、代理店さんと行ったりする事前準備として、リピート率をまず算出して見て、10%以下だと自滅行為になるので、PMF(プロダクトマーケットフィット)を行い、顧客の声をきちんと聴いて改善改良をして、製品を商品にしてから市場にロンチするのが正攻法かと思います。
欲を言うなら、リピート率10%代だとリピートセル、クロスセル、アップセルを始め、CRM施策が苦戦するのは目に見えているので、とりあえず
20%以上に持っていくのが、PMFを始め、改善改良実施の1つのマイルストーン
ではないでしょうか。
もちろん例外もあって、リピート率10%以下であっても、
この数少ないリピータが、商品やサービスに対して相当強い「思いや熱」がある場合は、ターゲティングやそれに紐づくシナリオを、それなりに
チューニングすることで、マーケティングを成立させる場合もありますが、ケースとしては決して多くなはいかと思います。
インハウスのマーケターさんや、広告代理店さんで、TIPSや今までのナレッジをこねてもこねてもうまく行かないときは、10%以下現象はよくある事象なので、ちょっとこのあたりをチェックしてみると良いかもです。
リピート率10%後半以上あるプロダクトを商品やサービスとして市場にロンチしているにもかかわらず、マーケティング施策の運用効率が悪い場合は、往々にして企業内だけ(協力会社さん、代理店さん含む) の想像力だけでマーケティングを行っている場合が多く、
その商品やサービスの何がいいのか、どのポイント、どのUXでユーザのハートがポジティブに膨れているのかといった本質価値を顧客に直接聞くことなく、マーケティングPJを設計、実行していている博打マーケティングの形になっていることが多いので、運用効率が好転することはあまりないかと思います。
この辺りは前々回noteコラムで書きました、
「3億5000万円で渋谷ジャック、CV=0」
にも書いておりますので、ご興味がございましたらw
基本的に、人間のマーケティングに対する想像力はとても陳家なので、
顧客が感じている本質価値を、顧客に実際に聞かずに社内だけで定義する
というのは、危険というか、失敗する可能性を相当高めることになるので、
数サンプルでもいいので対面で顧客にヒアリングして、実際に感じている感受価値=本質価値を言葉で抜き出し、マーケティングPJの中心にセットするのが良いのでは、と経験上は思います。
今回は、「マーケティングを成立させる最低条件は?」というテーマで
書いてまいりましたが、まとめますと、
・そもそも商品やサービスにちゃんとした価値が内在化されているか?
(ホントの価値は顧客に聞かないと分からない)
・その判断は数字的には、リピート率10%前後で別れることが多い。
・リピート率10%以下でも勝負したい場合は、
商品やサービスに対する「思いや熱」を顧客の発言に感じれられるか
どうか?
とりあえず以上となります。
ちなみに、弊社コーポレートサイトの方でもコンテンツを
載せているので、ご興味ございましたらご参照ください。