カメラを始めてよかったこと
毎日が同じようで違う日だと気づいた。いつもの並木道、葉っぱが色づいている。夏は熱かった風がぬるい風に変わり、いつしか冷たくなっていた。
夏が一番好きだった。「好きな季節は?」「夏!」と即答できるくらいに。今年も夏が終わりませんようにと願っていた。
ところが秋が来るとどうだろう。今が一番好きだと思える。赤や黄色の葉っぱを美しいと思う。落ちているどんぐりを拾いたくなる。秋晴れの空は深い青で、さみしくもある。
気づけば被写体を探している。
この赤を撮ればどうなるだろうと妄想しながら通勤する。この電柱、雲、人々…。仕事にカメラは持っていかないし、時間がないので撮れないけど。
今はちょっとダイナミック疲れを起こしている。SNSに映える広大で色彩豊かな写真ばかりを見て、少し胸焼け気味だ。当然僕もこういう写真を撮るが、目を引こうとして彩やかにしすぎてしまっていないかを反省する。どういう写真がいいのかを考え中。
今はそんな感じだけど、カメラを始めてよかったとは心から思ってる。
「今この瞬間」が好きになる。この季節が好きになる。ずっと保存していたくなるし、誰かに見せたくなる。
そういう自分の一面に気づけたのは、きっとカメラがあったから。
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