カナダ7年目のお金の話
今日はじゃんじゃん書いていくぜぇ~!
って、別に「カナダ7年目」ってキリ良くもなんともないんですけど、みんな大好き(?)お金の話について書いてみたいと思います。といっても完全にただの自分語りですけどね…
(しかもまたかなり冗長になってしまった… ヒマな人だけ読んで頂けたら良きかと思います…)
留学生時代 ~ 傷心、日本に半年帰るまで
えー、私は泣く子も黙るバリバリの氷河期世代なこともあって、日本にいる頃から低収入の非正規雇用でした。一時期は大手の正社員だったこともあるんだけどね… 中途採用で潜り込んで、シメシメ… とほくそ笑んでいたら、5年で会社が傾いて、普通にリストラされました。
(まあその時もらった退職金でカナダに来られた訳なんで、何がどう転ぶか分からないともいえるんですが)(しかし大手の正社員とはいえ、末端のヒラ社員だったので、給料も普通に激安でした)
当時から貯金も言えるほど無いし、言うまでもなく、親も貧乏一直線です。幸いなのは、借金がないことくらいですかね…
リストラされたのちに、やべー会社に再就職するも、試用期間で辞めて、挙句、四十路手前になってアホ丸出しで「海外に住んでみたい~」とろくな考えもなくカナダに留学したという…
カレッジに莫大なお金をシュッと吸われ、遊びにまい進することもなく、日々つつましく暮らしておりました。その後、運よくCOOPのための仕事が決まったので、東の僻地に移動。(なので、移動時点ではまだ卒業していなかった)
(この頃から、なんとなくExcelで毎月の収支を記録しているのですが、当時の所持金、結構ヤバい… でも別に危機感なかったのよね… 自分の鈍感力、すごい…)
フルタイムで働き始めたものの、給料は州の最低時給。貧しいことに変わりはない。今見ると、毎月の収支がほぼゼロである… しかしそこへ突如やってきたコロナによるパンデミックで、CERB (カナダ政府から、一定の条件を満たした人たちに、仕事を休む代わりに毎月$2,000!! が支給された)をもらい始めた途端に貯金が毎月増えてて泣けるw
そして CERB 支給が終わり、仕事に復帰した途端に再びいっさい増えなくなる手持ち財産w
結局その職場はコロナのあおりで年末(というか、クリスマス前の、世の中が一番キラキラ華やかなときにな!)にレイオフされ、永住権申請の絡みもあって、必死こいてゲットしたのが、ジャパレスのお仕事。
この時は EI を一部もらいつつ、パートタイムで働いておりました。相変わらずの最低時給ではありましたが、レストランだったので、スズメの涙程度のチップももらえました。あと、まかないがあったのがとても助かった… そして数ヶ月後に、一応フルタイムになる。
しかしこの時もまた、見てみると毎月の収支がほぼトントンなのである。そして何を思ったのか、「円高だあ!」と、無駄に日本円に換えたりしている… (当時のレート、¥86/CAD とかですよ!円高だったよねえ…)
今冷静に考えれば、日本円に換える必要は全くなかったのだが、なんとなく周りの雰囲気に流されたんですよね… アホや。
そして結局、このジャパレスも残念な形で辞めることになる。2年弱働いたわけだが、今見ても、働き始めた当初と、辞める時点での手持ち総額は、そんなに変わっていない… チップやまかないがあってフルタイムだったとはいえ、コロナで営業時間の短縮があったりして週に30時間も怪しいくらいだったのと、頻繁に店が閉まったりしたため、たいして稼げていなかったためと思われる。
ちなみに、実はこの後、ちゃんと新しい仕事もゲットしたのだが、たった3日で辞めております…
日本への帰国からの、またしてもカレッジ
店からの扱いや、一向に進まない永住権申請等々に疲れ果て、しばらく日本でのんびりすることにして帰国。(私が申請していたプログラムは、あまりに審査が延びすぎていたため、カナダ国外に出ることを認めておりました)(まあ、帰って2ヶ月後に突然永住権が降りるのですが…)
カナダでの憂さを晴らすかのように(って実際そうなんだけど)、日本でウキウキ無職生活を思いっきりエンジョイ。当然減り続ける貯金。
ちなみにこの時の半年の日本滞在で、体重は 10kg 増えました。
お金は減るのに体重は増える。最悪です。(ちなみに1年以上経った今、ようやくダイエットを始めました)
さらに当然ながら、この間もずっとカナダの家賃を払い続けております。カナダドルも日本円も減っていく日々…
そして年末になって、ようやく「仕事でもすっか…」と、短期派遣の仕事を見つけて、新年からRの付く会社で、リモートのお仕事を始める。(そしてそれが決まった途端、カナダの永住権が降りるクソ展開)
仕事はめちゃくちゃラクちんで、社員の皆さんもいい人しかいなかったのだが、それでもやっぱり給料は安い。かろうじて、毎月の収支はマイナスではない…程度。
それでも日々楽しく暮らしていたのだが、永住権も降りたことだし、そろそろカナダに戻らねばなりませぬ… ということで泣く泣く仕事を切り上げ、再びこの不毛の地を踏むことに。
戻ってきたのが5月で、まあ夏前の一番仕事探しに適している時期だし、永住権もあるし、またレストランの仕事でもあるやろ、と思っていたものの、箸にも棒にもひっかからない始末。
根性なしなので、1ヶ月程度でもう「これはあかんな」とあきらめ、再びまた学校に行くことを考え始める。
そして夏から例の、地元の私立カレッジで会計の勉強を始めるわけである。
当然、授業料の支払いはあるし、生活費でこの間も手持ち資金は減っていく一方なのだが、カレッジで勧められた学生ローン(無利子!)を借りることにしたため、一時的にドカンとお金が入ってくる。
すかさず一時帰国(またかい!)の航空券を買い、再び減る手持ち資金。しょうもないですねー!
その間も、カレッジのスタッフとカネを巡って全力でファイトしたり ↓
学生ローン第二弾が振り込まれたのち、今度は日本滞在中に、ずーーーーーーーっと返金を催促していた永住権の申請料(取り下げたPNP の方)がある日突然、まったくの無言で振り込まれ、ニッコリ。
安定した収入が入るようになったが
そして怒涛の展開で、まだ卒業していないというのに、いきなり仕事が決まるわけである。
ここでやっと、ようやく!人並みの安定した給料を得る生活になったわけです。
苦節7年… 長かった…
しかし、やはり… 下っ端なので、給料は… 相変わらず低い方である。
この度、めでたく試用期間を終え、更にありがたいことに昇給していただいたのであるが、ひそかに期待していた5%をはるかに下回る割合でしか、アップしなかった…
って、ついこの間までは、「このオデが、フルタイムで働けるだけありがてえだ!」と涙を流して喜んでいたのに、なんという傲慢さであろうか。
世間の平均には程遠い薄給とはいえ、激安家賃、浪費のしどころがない僻地生活ゆえ、毎月、収入の約半分が貯金に回るという大変ありがたい状況である。(でも、マジで薄給だから額時代はたいしたことないんですよ!)
一応、コンスタントに貯金は増えているが、それでも年齢を考えると相当ヤバい金額でしかない。最近やっと、カナダドルで投資信託を始めたが、ここ数日の大下落でマイナスに… (いいんだ… 長期的視野で… 別に泣いたりしてないから…)
そして、ここにきて私は非常に恐れている。
安定した収入が入る安心感によって、確実に以前より財布の紐がゆるんでいるのである。
まあ、書いてきた通り、今までもさして「節約!」という生活ではなかったが、貧乏なりに、それなりにつつましい生活を送ってきたと思う。もともと、貧乏の生まれ育ちなので、そんなに散財する気質ではないのです。
しかしだ。未だに社会の底辺層であることに変わりはないというのに、どういうわけかここ数ヶ月は、フードデリバリーに散財したり、ネットで服をパカパカ買いまくったりしてしまうのである。
更に恐ろしいことがある。
それは、今の職場で、今まで目にすることのなかった、「自分よりかなり上のクラスの人たちの生活」を垣間見ることになってしまったのである。
まあ、そういうとちょっと大げさなんだけども、たとえば職場のおじたち。彼らは経済がブイブイ好調だった時代を生きたベビーブーマーである上に、これまで数十年、こつこつと地道にまじめに働いてきた人たちである。
つまり、相応の資産がある。一緒に働いていると、彼らのキラキラ生活がどうしても目に入る。たとえば、当然持ち家に住んでおり、夏は毎日のようにゴルフ。いい車に乗って、休暇を取ってはバカンス。
特に森のオフィスに通っていた時、毎日イケオジの車に乗せてもらっていたが、彼の車は、私が今までカナダで乗せてもらった車とはまったくレべチであった(今まで乗せてくれた人たち、ホントにごめんよ!車に乗れるだけでも私にとっては大富豪だよ!)
それから社長夫妻。まあ、シャッチョの私生活はよう知らんが、ツッマが、時折差し入れてくれるものや、備品などが、今まで私の眼中になかった価格帯のものなのである。といっても超高級品というわけではない。私が普段、一番安いスーパーのプライベートブランドを選ぶところを、彼女はオーガニックコーナーで値段も見ずに買う、といった感じである(会社のクレカだけどな!)。
そういうものを見たり食べたりしてしまうと、当然ながら、「あ、これ良いな…」となって、ついうっかり自分でも買ってしまうのである。(まあ、今のところ手を出したのは、bubly という炭酸水だけなのでかわいいものであるが… それでも今まではブリタの水道水で生きていた奴が、お金を払って炭酸水を飲むようになってしまったわけである)
良くない。非常に良くない。自分とは全然比べ物にならない資産を持つ人たちの世界を日常的に見ていると、なんだか自分もそっちの世界の人間であるかのような錯覚に陥ってしまうのだ。
よく、ハイブランドの店員が、社会的地位のあるお客とばかり接しているうちに、自分もなんだか、何者かになったかのような錯覚をし始める、という話があるが、それに似たような罠かもしれない。
現に、「私も夏休み取って、どっか旅行に行きたいなー」とか考えだしている始末である。いや、現実見ろ!貯金残高見ろ!まだまだ人並みの資産には到底足りねえぞ!お前はまだまだ社会の底辺層だ!
と、自分に(メンタル的な)ビンタをくれながら、財布の紐をキュウッと締める日々である。
カナダで自分の望む未来が手に入るのか分からない
そんなわけで、安定した人並みの収入を手にしたとはいえ、まだまだとても「アパートで一人暮らしをして車を持つ」ような生活には程遠いのが現実です。(いや、もしかしたら私くらいの収入でも、みんな頑張ってやってるのかもしれないけど。でもそしたら貯金がほぼできないと思う…)
そしてこのまま今の職場で働き続けて、果たして上記のような、「人並み」の生活が送れるようになるのか、それが今一番気になっていることかもしれません。って半年しかまだ働いてないのに何言ってんの感しかありませんが…
今は奇跡的なくそ安家賃で住めていますが、それだっていつまで続くか分からない。もし今の家を出なければならなくなったとき、本当なら一人で住みたい。そしてあわよくば車を手にいれて、私もみんなのように自由に動ける生活がしたい(涙)
しかし、果たしてそんなことが可能なのか?
日本に帰った方がいいのかも… と思うのはこんな時です。
まあ実際は日本に帰ったら、親とまた暮らすことになるとは思うのですが… 他人とシェアハウスに住んで騒音にイライラしたり、雨の日に猛スピードで過ぎ去る車から水しぶきぶっかけられたり、そういうみじめな思いはしないで済む…
でも、日本だと給料安い… やっぱり、カナダで稼げるうちは精いっぱい稼いでお金貯めよう…
みたいなことを日々、悶々と考えてしまいます。リアルでしょう~!
またしてもダラダラと自分語りを展開してしまいました。
なんか、人の欲って、とどまるところを知らないよな… と思いつつ、これって… カナダという異国での生活が、少しずつレベルアップしているということなのかも… とも思い。
レベルって、別に貧乏から金持ちに!とかそういう意味だけじゃなく。
最初は、留学生としてやってきて、次に temporary worker という立場になり。その後、永住権が取れて少しステータスが安定して。
そしたら今度は、「永住権のための仕事」じゃない、「自分の本来のスキルや能力が生かせる仕事」に就いて。(別に私のことじゃないですよ!)
そうしたら今度は、「家を買いたい」とか「家族を母国から呼び寄せたい」とか…
なんかそういう、ステップを踏んでいるのかなあと…
その途中で、「いや、やっぱりカナダではそれは無理だ」となることもあるだろうし。特に日本なんて、言うてまだまだ暮らしやすい国なので、便利で豊かな暮らしがしたいとなったら、帰った方が実は幸せになれるのかもしれないし…
まあ、今のところ、もう少し頑張ってカナダで暮らしてみようかなあとは思っているんですが…
どうなることでしょうね。
と、最後はあんまりお金関係ない感じになってしまった。
低収入、シングル中年女性が、カナダで葛藤しながら暮らす様子が伝わったでしょうか…