
12月に観た新作映画
令和5年12月に観た新作映画は13(+1)本。
フェイバリットTOP3は…
🥇:マエストロ
🥈:レベル・ムーン
🥉:モナ・リザ・アンド・ブラッドムーン
4:終わらない週末
5:ポッド・ジェネレーション
6:哀れなるものたち
7:トーク・トゥ・ミー
8:ゴジラ-1.0(英語字幕版)
9:ナポレオン
10:バレリーナ
11:ブルービートル
12:バッド・デイ・ドライブ
13:ゲゲゲの謎

なおブルービートルとトーク・トゥ・ミーは米国へのフライト中に視聴しました。
初鑑賞の旧作は1本のみで『カサンドラ・クロス』でした。ビンテージ映画特有のゆるさとダイナミクスがあって面白かったです。午前十時の映画祭は本当に良い企画ですね。
以下、観賞後のツイートを引用しながら、一言添えていきます。(*ブラウザのリーダー機能によってはツイートが表示されない場合があります)
▼ナポレオン
『ナポレオン』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 1, 2023
18世紀末から20年を描いた濃厚な大河ドラマ。大迫力の合戦シーンが何回も。そしてずっと一途なナポレオンと妻ジョセフィーヌの愛の物語。むしろこちらが映画の主題。一国の皇帝に普通の恋愛や結婚ができるはずもなく。国家の未来のために個人の幸福を犠牲にする悲壮な覚悟が胸を打つ。 pic.twitter.com/DddTb18iaB
どれだけの人数と金を投じたのか想像もできない長尺で繰り広げられる合戦シーン。お互いに駒を惜しげもなく犠牲にしながらキングを倒しに行く様相は、まさに《リアル人間チェス》と言うべき死闘。本作のクライマックスであるワーテルローの戦いは本当にヤバイです。
▼バッド・デイ・ドライブ
『バッド・デイ・ドライブ』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 2, 2023
トレイラーから期待した通りの面白さが得られるナイスなカーアクションサスペンス映画。同乗する子供二人はワンダーウーマンで幼少期を演じたリリー・アスペルと、アバター2でワイルド筋肉少年を演じたジャック・チャンピオンで、なんか馴染みがある感じで良かった。 pic.twitter.com/7yx3VxtNDX
映画に慣れてる方なら犯人を比較的早い段階で推理できてしまうんじゃないかしら。ネタバラシで長々と喋るのは滑稽を通り越して退屈に感じてしまうくらい親切すぎたかも。まあでもゆるい気分で観たい映画だから妥当かな。
ただし最後の一発逆転アクションは想像を斜め上に超えてきて楽しかったです。まさかドアを外したのが伏線になってるなんてね。この一工夫のおかげでラストのアクションが可能になっているわけで。お見事!
良い映画は何度でもリメイクされるものでしょうけれど、この短期間はさすがに笑いますね。最初に作ったスペインが見境なく売りまくったのかしら。
暴走車 ランナウェイ・カー (スペイン, 2015)
タイムリミット 見知らぬ影 (ドイツ, 2020)
ハード・ヒット 発信制限 (韓国, 2021)
バッド・デイ・ドライブ (英米仏, 2023)
▼Godzilla Minus One
ゴジラマイナスワン、英語字幕版で観覧。字幕なしでは正直やや過剰演出に感じたドラマ部分が、字幕で読んでるとちょうど良くなる不思議。客席で外国人が笑うポイントなどを知れたのも楽しい経験になった。
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 5, 2023
特攻隊の英語訳がカミカゼなのは興味深い。それだけ米国人にはクレイジーに見えたのだろう。 pic.twitter.com/gf42Jrg5Pz
秋津艇長の例のセリフも、ちゃんと意識してチェックしてきました。
日本語:
参った!恐れ入谷の鬼子母神だ!
英語字幕:
I admit that I’m glad to see him
(アイツに会えて嬉しいと認めるよ)
もともとが「恐れいりました」からの言葉遊びでしかないので、英語字幕では前半の「降参です」にフォーカスした翻訳になっていましたね。
私『ゴジラマイナスワン』で唯一嫌いだったのが学者(吉岡秀隆)が現役軍人の艦長(田中美央)に対して(佐々木蔵之介ではないよ)リーダーシップを取るところだったんですけど、英語字幕ありで観てると脳内でハリウッド映画の感性とブレンドされて、階級や立場が上の人に対してもこういうセリフは言うよなーと納得して観れたのが不思議でした。(笑)
映画レビュー系の海外ユーチューバーがゴジラマイナスワンの感想をどんどんアップしてる。関連動画で無限に出てくる。どれも好意的なものばかりで楽しい。
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 2, 2023
「ぶっちゃけゴジラ映画って敬遠してたけど、これは別。オタクじゃなくても、男子じゃなくても楽しめる!」https://t.co/VzMUowxzII pic.twitter.com/ALpjRdfqwZ
▼モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン
『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 7, 2023
メチャ面白かった!主演の女の子が可愛いオシャレな映画かと思いきや、中身は童夢meetsターミネーター2という感じの硬派な傑作だった。無駄なエロスも無いし、それでいて音楽が格好良いし、ニューオリンズの荒れた雰囲気もバッチリで最高でしたよコレ。 pic.twitter.com/bBrbjDN733
これはクリティカルヒットでした。役者と脚本と音楽が本当に良かったです。
主演チョン・ジョンソは韓国人ですが、雰囲気が山崎紘菜にも似てて、英語を喋ってると錯覚しました。この映画が海外では2021年公開で、その2年後がNetflixの女版ジョン・ウィックこと『バレリーナ』の公開なので、出世作になったのかしら。

▼ポッド・ジェネレーション
『ポッド・ジェネレーション』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 9, 2023
変な映画かなーと期待していたが、これが意外にも王道でかなり面白く観た。主演のエミリアクラークがエグゼクティブプロデューサーに名を連ねていて納得。最初は自然妊娠派だった植物学者の夫が徐々に、キャリアウーマンの妻よりポッドに愛着を持つなど描写が可笑しい。 pic.twitter.com/hKlxI5Civw
一発ネタで引っ張る系かと思いきや、かなりトラッドでちゃんとした作りになっていて感心しました。
▼ゲゲゲの謎
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 10, 2023
ごめん。何が良いのかさっぱり理解できず。何度も寝落ちした。これがなぜゴジラマイナスワンのカウンターになっているのか謎すぎる。TVシリーズからのファンか、声優のファンでないと楽しめない、八つ墓村の二次創作の、絵はまあまあ綺麗な普通のアニメって印象かな。 pic.twitter.com/5kVq8KHK5F
なぜにあんなに持て囃されるのか1ミリも理解できませんでした。何なら使い古されたテーマで陳腐だとさえ私は感じました。アニメとしては判断できかねますが、映画としては駄作です。
鬼太郎ファンやアニメファンや声優のファンが支持するのはともかく、一般的な映画ファンが褒めてるのは何故なんですかね?(笑)
▼バレリーナ
『バレリーナ』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 8, 2023
凄腕の女殺し屋が友達の復讐で反社組織に戦いを挑む話。上映中の『モナ・リザ〜』で好演してたチョン・ジョンソ主演だったので観たら結構面白かった。物語にツメの甘い所はあるけど気にする方が野暮なジャンルだろうし、とにかく撮影が綺麗で観ていて楽しかった。Netflix。 pic.twitter.com/fcYTDnZc36
力作でした。4Kで観るべき映画です。
すごく紛らわしいことに、アナ・デ・アルマス主演の2024年公開予定のジョン・ウィックのスピンオフ映画も題名が『バレリーナ』になるらしいです。
一方でこちらは2023年公開チョン・ジョンソ主演の、まるでジョン・ウィックのように強くて個人的な動機で組織に逆らう女殺し屋の映画で、タイトルは同じく『バレリーナ』という。(笑)

▼ブルービートル
『ブルービートル』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 26, 2023
飛行機で視聴。普通にめちゃ面白いやん。さすが2022年に会社合併と新社長ザスラフの意向でバンバン損切りしていたワーナーが封印しなかった映画なだけある。
ところでプロデューサーにジェームズ・ガンとピーター・サフランの名前が無い…あっ。🫢 pic.twitter.com/uiUL2XOoiI
世間的にどういう評価なのかイマイチわからないが、私はとても良くできた映画だと思いました。小ネタも多くて、ギークで偏屈者の叔父とか、キスできなかった直後に股間を隠す主人公が最高でした。(笑)
作品の内容も確認せずに「WBはラテン系だからバットガールをお蔵入りにした」と叫んでいた馬鹿どもは刮目するべきですね。
先週話題になっていた《ワーナー/DCの白人至上主義疑惑》を論じた文章への懸念(読む際の注意点)をnoteに纏めました。今からでも多くの映画ファンに読んでいただければ幸いです。
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) August 14, 2022
『バットガール』騒動を人種差別と結びつける安直さへの危惧|まいるず #note https://t.co/LQeTvOIdVa
▼トーク・トゥ・ミー
『トーク・トゥ・ミー』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 26, 2023
飛行機で視聴。クスリ覚醒剤ダメゼッタイ!を米国版こっくりさんに置き換えた映画。大音量でおどかす系の演出ほぼゼロでちゃんと不気味でちゃんと怖い。
どこから幻覚でどこまで現実だったのか観終わった後でもよく判らなくて、その感覚がまさに違法薬物ぽくてメチャ面白い。 pic.twitter.com/0OOGTIwrKa
ジェームズ・ガンにDCUやらないかと言われて蹴った二人。あっぱれな作品でした。このまま独自路線で突っ走ってください。
▼REBEL MOON: パート1 炎の子
『REBEL MOON: パート1 炎の子』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 27, 2023
ザック・スナイダー監督が「新しいスターウォーズ」を立ち上げた。ビジュアルとサウンドが至高なので、できる限り大きな画面と大きな音で鑑賞していただきたい。私はちょうど用事があってLAの映画館で観覧したが、最高級の映画体験になったよ。スマホだめゼッタイ! pic.twitter.com/9sUn3gBxc8
色々意見はあると思いますが、令和の時代に新しいフランチャイズを立ち上げる心意気にまずは乾杯ですよ!
日本のネットフリックスで1位であることを報告するだけで世界中のファンが反応してくれるのも楽しかったです。こうしてファンで新しいユニバースを作っていくのは素晴らしいことですね。
▼マエストロ:その音楽と愛と
『マエストロ』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 27, 2023
泣いた。ブラッドリークーパーうまいなー。演技も演出も。キャリーマリガンも凄い。
アメリカ滞在中に映画館で観覧。日本の劇場でも限定公開されているが、これは映画館で観なくちゃダメな映画よ。前半のモノクロ映像の色調や、終盤のオーケストラの音響は劇場で観てこそだと思う。 pic.twitter.com/pohSvJtGVs
これは絶対に映画館で観て大正解でした。
▼哀れなるものたち
『哀れなるものたち』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 28, 2023
成人の体に胎児の脳を移植したらどうなるか。
LAで一足早く劇場観覧。R指定だから多少あるだろうとは予想してたけど、終始エマストーンが乳房とヘアを露わにセックスしまくり。ついでにマークラファロも腰ふりまくり。→日本公開時は大量ボカシ祭りになると思われ。勝ったわ。笑 pic.twitter.com/o12y6uC6pt
お洒落な映画なのかなと思って臨んだら、結構下世話な物語でした。
▼カサンドラ・クロス
『カサンドラ・クロス』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 29, 2023
午前十時の映画祭で観覧。欧米人らしい図々しさが鼻につく場面も多いが、年末年始映画にふさわしいゴージャスでスリリングな物語が楽しい。
2回目以降の視聴らしき老害男が終盤で帰り支度するのがうるさくて不快だった。緊迫した演技とセリフを静かに聴かせろや。 pic.twitter.com/RTkEFUl1Ol
とてもゆるい映画かと思いきや、結末はすごくシリアスで驚きました。
▼終わらない週末
『終わらない週末』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 29, 2023
非常によく出来ている。台詞や伏線の構築が見事で、俳優の演技も良かった。現行政権を暗に批判したり、テスラが全滅したり、新しい宗教が生まれたりとサブコンテクストを読み解くのも面白い。
ただし結末が複雑すぎて2023年のラスト映画にするには不適切だったかも。笑 pic.twitter.com/EugzNm76rg
ネットフリックスは毎年後半に傑作が揃いますね。
▼バグダッド・カフェ
『バグダッド・カフェ』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 30, 2023
1987年の西ドイツ映画。日本公開は88年。当時日本のミニシアターブームを牽引したとされる一作。痛みを知った大人の為のファンタジー映画って趣きあり。
字幕翻訳は戸田奈津子だがクセは弱め。セリフが簡単な映画とは相性が良い。
*アマゾンプライムでは12月31日まで。 pic.twitter.com/NEjoxsx0bG
普段は劇場で観覧した旧作しか私はnoteに書きませんが、こちらは特に良かったので紹介したいと思います。どうやら権利関係でストリーミングには二度と戻ってこない可能性が高いらしく、Twitterでも少なくない人が本作を滑り込みで視聴したことを報告していました。


▼ポケモンコンシェルジュ
『ポケモンコンシェルジュ』
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) December 31, 2023
事前情報なしで名探偵ピカチュウ的なものかなと適当に視聴はじめたら、良い意味で想像と全然違った。任天堂らしさが溢れた、まるでポケモン版あつ森。主人公は疲れた社会人女性で、むしろ大人向けだった。
あと第一声で能年玲奈だと分かった。アイコニックな声。 pic.twitter.com/nuyrHtyRce
映画でなくて20分弱の短編4話構成で見やすいです。厳密には映画と異なるのでランキングの対象外としましたが、満足度はかなり高かったです。
▼さ〜て、来月の映画館は?
1月公開作品で気になるのは…
●エマニエル夫人(12月キャリーオーバー)
●レザボア・ドッグス(5日)
●ノープ(5日IMAX特別再上映)
コンクリート・ユートピア(5日)
アクアマン 失われた王国(12日)
Lift リフト(12日)哀れなるものたち(26日米国観覧済み)

・グランドシネマサンシャイン池袋
■上映期間 1/5(金)~1/11(木)
来月(以降)も楽しみです。
了。
いいなと思ったら応援しよう!
