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日比谷IMAX祭りのおもひで

いやあ良かったですねえ!

もう2年近く月日が流れてしまったけれど記録に残しておきます。

TOHOシネマズ日比谷IMAX®レーザー導入記念【IMAX映画祭㏌日比谷】

TOHOシネマズ日比谷は、“IMAX® レーザー”を11月4日(金)に導入致します。 IMAX® レーザーは、IMAX ® シアターのスクリーンで上映するために独自に開発され、革新的な 4K レーザー投影システムと12ch サウンドシス テムを採用しています。かつてない臨場感が客席を包み、観る者を映画の中へと導きます。 この IMAX ® レーザー導入を記念して、【IMAX ® 映画祭 in 日比谷】の開催が決定!映画館で初上映となる IMAXドキュメンタリー作品や珠玉の名作・新作を集めた映画祭を実施致します。ぜひTOHOシネマズ日比谷に お越しください!

【IMAX ®ドキュメンタリー<2 作品上映>】
一般:1,500 円 / 大学生以下・シニア:1,000 円
【旧作上映】
一般:1,500 円 / 大学生以下・シニア:1,000 円
【新作上映・特別上映】
通常料金 + IMAX レーザー追加料金(600 円)

https://www.tohocinemas.co.jp/news/pdf/2022/221004b.pdf

【ドキュメンタリー・新作・旧作】の3ジャンル。

世間的に特に大きな話題になったのは旧作でした。

そりゃそうですよね。

初公開当時は日本に数が少なかったIMAXレーザーの4Kプロジェクターで、絶対に面白い名作が観覧できるのですから。

厳密には、TOHOシネマズが説明に消極的だったので当時は時代遅れの2Kプロジェクターだと認識してない映画ファンが多かった、と表現する方が正確でしょう。ユナイテッド・シネマと109シネマズが設備投資を進める一方で、TOHOシネマズはIMAXの看板だけで情報弱者を相手に殿様商売を続けて、現在でも4K導入が最も遅れているシネコンです。これは2019年に私がTOHOシネマズを見限って年会費を払うのを辞めた最大の理由でもあります。

補足)業界最大手だから「とりあえず」でTOHOシネマズを利用していましたけど、gcss池袋の竣工とDolbyCinemaの台頭によって、私にとっての市場価値がほぼゼロになりました。TOHOシネマズ新宿のATMOSの箱は中央付近に座ると場内反響がうるさくて音響が酷いとか、殿様商売が心象的に気に食わないというのもありました。

しかし【ここでしか観られない】作品があるのなら話は別です。私は数年ぶりにTOHOシネマズに行くことを決めました。

私の狙いはドキュメンタリーです。

これぞまさに「綺麗な映像」の見本市。実際に撮影しているという強みと説得力。IMAXの巨大カメラを現地に持ち込んで撮影してくれた努力や苦労などにも想いを巡らせると、大変に感慨深いものがあります。

IMAX本来の学術的な目的に近い映像作品なので、この機会に観覧しました。

●Hubble 3D -ハッブル宇宙望遠鏡-

ニュース映像などによくあるシャトル打ち上げや宇宙空間での船外作業などを、まるで現地に居るような感覚で観察できました。

●A Beautiful Planet 3D -ビューティフル・プラネット-

夜景シーンは素晴らしかったですね。どこまで実写でどこまでCGなのか分かりにくいパートがいくつかあって、そこだけ残念でした。何も疑わずに見たいので、実写に徹底してほしかったです。

●Under the Sea 3D -アンダー・ザ・シー

とても良かったですが、少し画面が暗いような気はしました。リアルに徹底した結果だと思います。ラッセンのようなポスターはちょっと過剰広告ですかね。あとは現在のCG作品が華やかすぎるのでしょう。

●Born To Be Wild 3D -野生に生きる-

インドネシアとアフリカでそれぞれ動物保護活動に献身してきた2人の女性を軸にストーリー性も込めて映像化した優れた作品でした。予測不可能な動物を相手に、観察の賜物なのか、編集のマジックなのか、程よくまとめ上げる構成作家の手腕を見て、そちらにも感動しました。

実施日
11月4日(金)~11月11日(金)
上映スケジュール
【11月4日(金)】
★10:30~『Hubble 3D -ハッブル宇宙望遠鏡-』『A Beautiful Planet 3D -ビューティフル・プラネット-』
▲12:40~『ダークナイト』
★15:40~『Under the Sea 3D -アンダー・ザ・シー』『Born To Be Wild 3D -野生に生きる-』
◆17:40~『ルネ・フレミングと魅惑の街パリ』
■20:00~『ONE PIECE FILM RED』

【11月5日(土)】
★10:30~『Under the Sea 3D -アンダー・ザ・シー』『Born To Be Wild 3D -野生に生きる-』
▲12:25~『ジョーカー』※R15+
▲15:10~『インターステラー』
▲18:35~『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.333』
▲20:45~『シン・エヴァンゲリオン劇場版 EVANGELION:3.0+1.0 THRICE UPON A TIME』

【11月6日(日)】
★10:30~『Hubble 3D -ハッブル宇宙望遠鏡-』『A Beautiful Planet 3D -ビューティフル・プラネット-』
▲12:40~『竜とそばかすの姫』
★15:20~『Under the Sea 3D -アンダー・ザ・シー』『Born To Be Wild 3D -野生に生きる-』
▲17:20~『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』
▲20:25~『マッドマックス 怒りのデス・ロード<3D上映>』※R15+

【11月7日(月)】
★ 9:00~『Under the Sea 3D -アンダー・ザ・シー』『Born To Be Wild 3D -野生に生きる-』
▲11:00~『ボヘミアン・ラプソディ』
★13:50~『Hubble 3D -ハッブル宇宙望遠鏡-』『A Beautiful Planet 3D -ビューティフル・プラネット-』
▲15:55~『TENET テネット』

【11月8日(火)】
★ 9:00~『Hubble 3D -ハッブル宇宙望遠鏡-』『A Beautiful Planet 3D -ビューティフル・プラネット-』
▲11:00~『シン・ゴジラ』
★13:30~『Under the Sea 3D -アンダー・ザ・シー』『Born To Be Wild 3D -野生に生きる-』
■15:40~『トップガン マーヴェリック』
◆18:30~『デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム』

【11月9日(水)】
★ 9:45~『Under the Sea 3D -アンダー・ザ・シー』『Born To Be Wild 3D -野生に生きる-』
▲11:40~『シン・ウルトラマン』
★14:10~『Hubble 3D -ハッブル宇宙望遠鏡-』『A Beautiful Planet 3D -ビューティフル・プラネット-』
▲16:15~『ラ・ラ・ランド』
▲19:00~『グレイテスト・ショーマン』

【11月10日(木)】
★10:30~『Hubble 3D -ハッブル宇宙望遠鏡-』『A Beautiful Planet 3D -ビューティフル・プラネット-』
▲12:40~『ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサート』※当作品は、IMAXレーザー専用の素材ではございません
★15:00~『Under the Sea 3D -アンダー・ザ・シー』『Born To Be Wild 3D -野生に生きる-』
▲17:00~『秒速5センチメートル』
▲18:45~『君の名は。』
▲21:10~『天気の子』

【11月11日(金)】
▼00:00~『すずめの戸締まり』

https://www.tohotheater.jp/event/imaxfes-hibiya2022.html

*該当のホームページはもう削除されてしまったようですね。

▼アフター・メルボルン

日比谷のIMAX祭りが開催されたのは2022年秋でしたが、実は私は翌2023年秋に『オッペンハイマー』を観るために豪州メルボルンに飛びました。そこで、なんと『A Beautiful Planet 3D』を観ることができまして。

つまり日比谷IMAXとメルボルンIMAXの比較です。

それを経験したことで、感じ方が変わったか?

結論から言うと、日比谷IMAXの上映が素晴らしいものであるという認識は変わりません。

ただ、1.43アスペクトで映写されるIMAX 3Dはそれでしか見えない部分があるという格差はどうしても埋まりません。余白の広さが変わると、印象も少なからず変わります。日本でIMAXレーザーGTの劇場がもっと増えて欲しいです。そして、そうした施設では学術的価値の高いドキュメンタリー映画をもっと数多く上映して欲しいと願います。

話題作が少ない劇場閑散期だけでも良いから!

メルボルンは他のIMAXシアターと比較して《博物館に併設された施設である》という特徴があります。つまり商業施設としての利益よりも、学術的な目的で施設を運営管理しているので、オッペンハイマーのように文化的価値のある作品への理解や配慮が大きなプログラムになっています。実際に11月になっても上映を続けている数少ない劇場の一つでした。

博物館併設なので教育目的の短編ドキュメンタリーの上映ラインナップも豊富です。これらも日本ではほとんど観る機会のない貴重な作品です。(ある意味、フィーチャー映画しか日本の映画館ではまず上映されないので、稀少価値は高まります)

オーストラリアまで『オッペンハイマー』を観てきた話より引用。

(了)

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まいるず
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