いやあ良かったですねえ!
もう2年近く月日が流れてしまったけれど記録に残しておきます。
TOHOシネマズ日比谷IMAX®レーザー導入記念【IMAX映画祭㏌日比谷】
【ドキュメンタリー・新作・旧作】の3ジャンル。
世間的に特に大きな話題になったのは旧作でした。
そりゃそうですよね。
初公開当時は日本に数が少なかったIMAXレーザーの4Kプロジェクターで、絶対に面白い名作が観覧できるのですから。
厳密には、TOHOシネマズが説明に消極的だったので当時は時代遅れの2Kプロジェクターだと認識してない映画ファンが多かった、と表現する方が正確でしょう。ユナイテッド・シネマと109シネマズが設備投資を進める一方で、TOHOシネマズはIMAXの看板だけで情報弱者を相手に殿様商売を続けて、現在でも4K導入が最も遅れているシネコンです。これは2019年に私がTOHOシネマズを見限って年会費を払うのを辞めた最大の理由でもあります。
しかし【ここでしか観られない】作品があるのなら話は別です。私は数年ぶりにTOHOシネマズに行くことを決めました。
私の狙いはドキュメンタリーです。
これぞまさに「綺麗な映像」の見本市。実際に撮影しているという強みと説得力。IMAXの巨大カメラを現地に持ち込んで撮影してくれた努力や苦労などにも想いを巡らせると、大変に感慨深いものがあります。
IMAX本来の学術的な目的に近い映像作品なので、この機会に観覧しました。
●Hubble 3D -ハッブル宇宙望遠鏡-
ニュース映像などによくあるシャトル打ち上げや宇宙空間での船外作業などを、まるで現地に居るような感覚で観察できました。
●A Beautiful Planet 3D -ビューティフル・プラネット-
夜景シーンは素晴らしかったですね。どこまで実写でどこまでCGなのか分かりにくいパートがいくつかあって、そこだけ残念でした。何も疑わずに見たいので、実写に徹底してほしかったです。
●Under the Sea 3D -アンダー・ザ・シー
とても良かったですが、少し画面が暗いような気はしました。リアルに徹底した結果だと思います。ラッセンのようなポスターはちょっと過剰広告ですかね。あとは現在のCG作品が華やかすぎるのでしょう。
●Born To Be Wild 3D -野生に生きる-
インドネシアとアフリカでそれぞれ動物保護活動に献身してきた2人の女性を軸にストーリー性も込めて映像化した優れた作品でした。予測不可能な動物を相手に、観察の賜物なのか、編集のマジックなのか、程よくまとめ上げる構成作家の手腕を見て、そちらにも感動しました。
*該当のホームページはもう削除されてしまったようですね。
▼アフター・メルボルン
日比谷のIMAX祭りが開催されたのは2022年秋でしたが、実は私は翌2023年秋に『オッペンハイマー』を観るために豪州メルボルンに飛びました。そこで、なんと『A Beautiful Planet 3D』を観ることができまして。
つまり日比谷IMAXとメルボルンIMAXの比較です。
それを経験したことで、感じ方が変わったか?
結論から言うと、日比谷IMAXの上映が素晴らしいものであるという認識は変わりません。
ただ、1.43アスペクトで映写されるIMAX 3Dはそれでしか見えない部分があるという格差はどうしても埋まりません。余白の広さが変わると、印象も少なからず変わります。日本でIMAXレーザーGTの劇場がもっと増えて欲しいです。そして、そうした施設では学術的価値の高いドキュメンタリー映画をもっと数多く上映して欲しいと願います。
話題作が少ない劇場閑散期だけでも良いから!
(了)