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2021年ベスト映画10選(修正版)
以前にも記事にしましたが、アカデミー賞のノミネートなどを受けて、スルーしていたNetflixとPrimeVideoの作品を見直して修正が入ったので書き直しです。
追加で鑑賞した作品:
- パワー・オブ・ザ・ドッグ
- チック・チック・ブーン!
- ロスト・ドーター
- ドント・ルック・アップ
- シンデレラ
1位:ザック・スナイダーのジャスティス・リーグ
1位というか、別次元です。
最高だったのは誰が何と言おうとZack Snyder's Justice Leagueですね。スナイダーカットがリリースされたのは映画界の他の全てのイベントを消し去るくらいの重要なイベントでした。これに関しては反論する相手が降参するまで議論し続ける自信があります。まあ、しませんけども。笑。思いの丈は別記事に綴りました。
2位:マトリックス・レザレクションズ
The Matrix Resurrectionsは20年経ってもなお革新的であり続ける監督と制作チームの姿勢に感服しました。ちょっと作家性に尖り過ぎて世間的には低評価ということになりつつあるようですが。レザレクションズに関しては皆さんが言及しない本作から不快感を受ける本当の理由について解説したので是非そちらを読んでいただきたいです。
3位:DUNE/デューン 砂の惑星
DuneはSF超大作の看板を掲げながら実態は貴族社会の陰湿な権力争いをジワジワ時間を使って描く姿勢が圧巻でした。メカニックのデザインや雰囲気は、同監督のArrivalやBlade Runner 2049で観たものの延長線上という感じでそこまで衝撃は受けませんでしたが、古風な衣装の雰囲気と、ティモシー・シャラメを筆頭に顔面力の強い俳優陣のパワーで押し切った感じです。パート2ではイスラム世界の価値観が絡んできて展開されるであろう物語がどうなるのか非常に楽しみです。
最近あんまり聞かなくなった気がするけど、外国人が喋ってる様子を日本の漫画とかで「ペラペ〜ラ」とか表記してるのって、どちらかというと英語よりもスペイン語に近い発音よね。ここでの「デューン」が「デューナ」になってるのも、まさにそんな感じ。
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) January 21, 2022
しかも文字を90度回転するだけで出来るwww https://t.co/6pnO745YgU pic.twitter.com/MBSQCrdFqY
4位:ライトハウス
The Lighthouseは病的な構図やフィルムの質感とウィレム・デフォーとロバート・パティンソンの狂気の演技に終始ゾクゾクして最高でした。4Kディスクが発売されるのを待ち望む(現状ではブルーレイしか入手できない)映画第1位です。
なぜ『ライトハウス』はDVDとブルーレイだけの発売で、4K UHDは発売しないんじゃ!https://t.co/kcVrHB8Pf0 pic.twitter.com/2aFLj2qZ6N
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) January 11, 2022
5位:ラストナイト・イン・ソーホー
Last Night in Sohoは60年代フィーチャーのレトロな雰囲気が堪りませんでした。まさに光と音とファッションのマジックの連続で、映画的体験の原初に立ち返ったような痛快な作品でした。どうしても字幕が邪魔に感じられたので、早く字幕がない環境で再視聴したいです。この特徴はLa La Landにも共通して言えることですね。マジで没入感が異次元レベルで高まるタイプの作品だと思います。
6位:最後の決闘裁判
The Last Duelはリドリースコットの研ぎ澄まされた技巧と、優秀な俳優陣による凄腕の演技が結集した、非常に見応えのある作品でした。ただし作品から放たれる人間不信感とかギラギラ感では『羅生門』の方が勝っていますね。
7位:パワー・オブ・ザ・ドッグ
The Power of the Dogはアカデミー賞で受けそうな作品です。日本の感想とか解説サイトを読んでると、意外と物語のオチを理解されていない方が多いらしく、映画ファンのリテラシー(物語や文脈を理解する能力)が全体的に下がっているんじゃないかと不安になりました。
息子役がスリム過ぎて脳内がバグりました。向こうの丘に何が見える?の場面では思わず「おぉ」と声が出ました。ヘンリー・ブロンコの名前を聞いて私はステーキレストランチェーン「ブロンコビリー」を思い出しました。笑
若いメイドが遠くにいる時からトーマシン・マッケンジーぽいなーと思って観てたらやっぱり彼女でした。相変わらず子供みたいな声に不釣合いなボディで脳内がバグります。てっきり彼女と息子が恋仲になるのかと思いきや。しかし若い男衆はあんな可愛い娘が近くにいてなぜ無視できるんでしょうか?子供だからか?
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8位:サウンド・オブ・メタル
Sound of Metalは難聴を発症した若いミュージシャンの苦悩がとても丁寧に描かれていました。観ていて何度も感じたんですが、若者は間違いを犯すんだよなあ。というか、もう少し医者もきちんと説明してやれよと思ったり。でも勉強ができない子供って大人になってもああいう感じで人の話がちゃんと聞けなかったり、冷静に判断する能力がないのかもしれないですね。こちらはAmazonオリジナルの作品で私はPrime Videoで視聴しました。
9位:オールド
Oldは最高クラスの映像で、最高にブラックなジョークで笑わせてくれました。ラストは劇中ではハッピーエンドっぽく見せていますが、あれって本当は超胸糞悪いバッドエンドに繋がってますよね。そういう所も好きでした。
10位:ゴジラVSコング
Godzilla vs Kongは、ネオンでギトギトの映像で新しさを演出しつつ、物語や演出は完全に昭和ゴジラをリスペクトした構成で、非常に好感が持てる作品でした。個人的にはKing of the Monstersが残念な作品(支離滅裂すぎて逆に退屈)だったので、本作では良い意味で期待を裏切られました。
記事タイトルは10選としましたが、もう少しだけ。
11位:るろうに剣心 最終章 The Final
『るろうに剣心 最終章』は日本映画としては出色の出来だったと思います。個人的には墨絵のようなシンプルさでハードボイルドに作り上げたThe Beginingよりは、適度なギャグとオールスターキャストの豪華さと、本シリーズの代名詞とも言える「何十人によるド派手な殺陣」の最終進化形態を見せつけてくれたThe Finalの方が優れていたと思います。また俳優としても、ヴィランを演じた新田真剣佑のサニー千葉の息子(2021年には不幸がありました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます)に恥じない鍛え抜かれた体躯とか、約10年のキャリアで女優として成長した武井咲の渾身の演技とか、見所が多い作品でした。
12位:シンデレラ
Cinderellaは2021年で最も過小評価されていそうな作品の一つです。本作は人種やジェンダーにさらに踏み込んだ内容になっていて、ファミリー層を意識した内容なのでライトな雰囲気こそありますが、メッセージ性は他のシリアスな大作に負けてない(むしろ優っている)と感じました。ただ音楽のパワーは正直クイーンやマドンナに頼ってしまったかなとも思われるので使い方は素晴らしかったですが、賞レース的には厳しかったかもしれません。
アカデミー賞は映画人などで構成された選考委員とは別に、公式ウェブサイトとTwitterでもファン投票を実施しており、それで優勝するとオスカー像が授与されるそうなのですが、そのハッシュタグである #OscarsFanFavorite では本作とアーミーオブザデッドの一騎打ち状態らしいです。どちらも根強いファンが出てくることに納得できる作品ですね。
▼総じて:
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6段階で格付けしました。
6段階評価の目安:
A: splendid 最高!
B: very good 大変良い
C: good 良い
D: bad わるい
E: terrible 最低 🤢
F: not a film ごみ 🤮
C評価以上なら「面白い」「1900円の元は取れた」という感じです。採点基準について詳しくはこちらの記事に書いてあります。
了。
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