今後のDC映画(ワーナー)に期待すること
私の所信表明の記事となります。
▼DCEUはボイコットします:
スナイダーが総合指揮だったから私は観るようになったDCEUですが、2016年のSuicide Squad以降はどんどん方針が変わって、2017年のスナイダー離脱以降は、すっかり様相が変わってしまいました。現在のディレクションはどれも感心できないばかりか、当初からのファンの感情を逆撫でするようなものばかりです。
この状況に鑑みて、私は #BoycottWB を実践します。
私は今後、以下の作品を観るつもりはありません。
ブラックアダムの新作映画(2022年7月)
フラッシュの新作映画(2022年11月)
アクアマンの新作映画(2022年12月)
バットガールの新作映画(2022年内)
シャザムの新作映画(2023年6月)
ワンダーウーマンの新作映画(未定)
数年後に、ネットフリックスなどの加入済みの配信サービスにラインアップされても再生しません。再生数に応じてワーナーにはお金が入りますからね。これらの作品に人気があると解釈される行動は一切取りません。
エズラ・ミラーもマイケル・キートンも好きな俳優なので残念ですが、このタイミングでキートンをDCEUのメインバットマンに据えるという判断は大いに間違っていると思います。悪い冗談としか思えません。
WBの経営陣はポンコツすぎます。本来であれば彼らが方針転換を決定してくれれば穏便に済んだのですが、彼らとしてもここで変更することは自身の経営手腕の落ち度を認めることになるので、保身のためには無理なのでしょう。
断っておくと、私の好みではない映画を彼らが提供することについては、本来は彼らの自由だと思います。ただDCEUの場合は、スナイダーの意匠を台無しにしたり、人種差別やセクハラを起こした人々を無罪放免したり、その責任説明を当時の経営者が果たしていなかったりと看過できない問題を多く起こしていながら、それらの言動を肯定したり、過去に苦しんだファンの傷口に塩を塗り込むような決断をひたすら積み重ね続けていることに私は落胆している状態です。
こうなると、彼らを一刻も早く辞任に追い込んで、コンテンツとファンダムに理解のある経営者を迎え入れるためにも、クソDCEUには毅然とした態度で向き合う必要が出てきます。私はシンプルに、私が応援したいクリエイターの作品を追い続けるし、私が応援したいクリエイター(スナイダー、フィッシャー)を侮辱し続けるスタジオの作品をボイコットするだけです。
観たくないから観ない。ただそれだけのことですね。ただし、なぜ私が観ない選択を取ったのかは、知られるべきだと考えて筆をとっています。
なお #RestoreTheSnyderVerse が実現したか、もしくはそれに向けて動き出したことの確認が取れたときには、応援の意味も込めて興味がある作品くらいは普通に観ようかなとは思っています。まあ明確に反対の立場から、中立の立場の普通の映画ファンとしての行動に戻るだけですね。ただし、ジェフ・ジョーンズが関わった作品は作風が好きでないので、それでも観ないと思いますが。笑。
▼ザ・バットマンは悩ましい:
悩ましいのはDCEUではないワーナー・ブラザースが配給する映画の扱いです。こんなに酷いことをしている会社の映画なんて観たくないという気持ちもありますが、一方で経営者の無能さとクリエイターの技量はまったく別物です。私の場合、2021年公開作品で特に好きだったDuneもThe Matrix ResurrectionsもGodzilla vs Kongもるろうに剣心も全部WBでした。そして、もうすぐ3月に公開されるThe Batmanも勿論WBの配給作品です。
ただ今後の公開予定作品を並べてみると、他に強く惹かれるのは2023年のDune (Part 2)と2024年のFuriosaくらいなので、もうWB自体が私にとってオワコンなのかもしれません。なんせスナイダーもノーランもゴジラも去りましたから。Dune2の公開までにBoycottWBで経営者が交代してくれれば万々歳かな。(正直DuneはIMAXシアターで観たい)
●素直に「観たい映画を観る」のが一番…
で、考えたのですが、私はThe Batmanを観ることにしました。こちらはDCEUとは無縁の作品で、ある意味でLego BatmanやBatman Ninjaに近い位置付けの作品だと言えるでしょう。成績さえ良ければ続編もあるかもしれません。マット・リーヴスが自身のバットマン映画を作るのを受け入れるということは、ザック・スナイダーが自身のSnyderverseを復活させることを望むのと同じだという考えに至ったからです。
それに、もしThe Flashが失敗して、The Batmanが大成功すれば、両者の興行収入の差はより大きく開いて、WBに何が正しくて何が間違いだったのか知らしめることに繋がるかもしれません。まあ経営陣はとっくに気付いていて知らん顔をしてるだけだとは思うんですけども。
たとえThe Flashの単独作品がこけてもSnyderverseが再開すれば私が大好きなエズラ・ミラーもキアシー・クレモンズもすぐに復帰できるから心配無用です。キートンのお爺ちゃんには引導を渡すことになりますが、1回きりのゲスト出演ならお祭り映画として理解できますが、彼を続けて観たいと願っているファンがどれだけいるのか私は疑問です。(横でジェフリー・ディーン・モーガンが歓迎の姿勢で待ってくれているのに!)
むしろDC映画全体では好調なのに、The Flashだけはコケたという事態になった方がメッセージが明確になりますし、その後の展開に好都合だと思います。ワーナーの映画事業まで立ち行かなくなってしまうと、次のスナイダーの作品を制作する予算が組めなくなりますからね。
●雲行きが怪しくなってきた…
といった感じで当初はThe Batmanについて前向きに考えていたのですが、1月13日になってレーティングがR指定にならない(PG13になる)、というニュースが海外から飛び込んで来ました。
「全部コロナのせいだ」とでも言いたげですね。笑。
正直、これは期待外れになる予感がします。これは2018年にソニーがVenomで下した決定と全く同じものです。人間の脳みそを食べるのほどの凶暴なエイリアンなのに血の一滴も滴らない、なんとも消化不良で残念な作品だと私は思いました。ソフト版だけでもR指定でリリースできる器量があれば良かったのですが。
せめてThe Batmanには、直接的な流血は描かれないとしても、物語や設定では精神をえぐるような鬱展開になっていると期待したい所ですが。周囲の評判次第では本作もスキップを検討ですかね。
「『ジョーカー』の衝撃は序章に過ぎなかった」なんてキョーレツな煽り文句まで付けたのに、PG13ってそりゃ無いよ。日本の配給会社もハシゴを外された気持ちかもしれませんね。昨年末のDC公式(日本法人)のツイートが虚しくも見えてきます。笑。
▼スナイダーヴァースの復活を望む:
私が期待しているのは、あくまでSnyderverseの復活です。私が求めているのはWBの凋落ではありません。(まあ正直なことを言うとウォルター・ハマダやトビー・エメリッヒなどの空気読めないクソ取締役には即刻辞めてほしいのですが)
だからスナイダーの世界観が今後も安定して(完結まで)作られるなら、横に別の世界線の作品があって、WB公式がそちらの作品群をDCEUの正史だと呼ぶことに私は特に抵抗はありません。
これこそまさに #SuckItWarnerBrothers の精神でしょう。
WBはお前らが欲しいモノを喰らってろ。
ものすごいスーパーウルトラCとしては、Justice Leagueの続編2本だけネットフリックスで制作OKにする(キャラクターの版権をレンタルする)、とか実現したらそれでも十分に最高なんですけどね。笑
過去にはWatchmenをパラマウントと共同で製作した前例があるくらいですから、こちらでも理屈上は実現できる筈です。配給とかソフト販売が少しややこしくなりそうなのは懸念ですが、ワーナーとしても完全自社の作品ではないので正史との区別を打ち出しやすいですし、スナイダーは自由度高く作れますし、観客は欲しいものが観られますし、まさしく三方良しだと思うのですが。
ただし、ここまで書いたことを全部ひっくり返すような発言にもなりますが、私はDCファンである前にスナイダーファンなので、スナイダーがネットフリックスでRebel Moonシリーズを自由闊達に作り続けてくれるなら、将来的にDC映画を作らないまま彼がフィルムメイカーとしての活動を終了しても諦めはついています。クリエイターの持ち時間(=人生の残り時間)は有限なので。不自由なDCで中途半端なモノを作ったり、会社との不毛な戦いに疲弊するくらいなら、無理してやらない方がマシでしょう。
▼リリース・ザ・エアーカットを忘れるな:
最近は他の騒動が大きすぎて相対的に下火に見えますが、デヴィッド・エアーの幻のディレクターズカットことThe Ayer Cutの公開も引き続き強く希望する所です。現在までに準備完了しているSnyderverseの最後の1ピースです。こちらは撮影素材の所有権に鑑みてDC/ワーナーにリリースを期待(懇願)するしかありません。比較的小規模な金額で実現できるのだから、あとは経営層のプライドの問題だけだと思います。
エアー版を取りやめて新路線としてジェームズ・ガン監督の新スースクで出直すことを決めたのはワーナー・ブラザースの経営層です。つまり新スースクよりもエアーカットが成功してしまうと、彼ら経営層の判断が間違っていたことになります。そして残念なことに新スースクの興行成績はあまり芳しくありませんでした。
WB経営陣はこれまでずっと「エアーカットは存在しません」の一点張りで貫いてきました。それは新スースクの興行不振に備えての防衛戦略だったのかもしれません。だって「リリースさえしなければ、比較されることもない」ですから。経営サイドから見れば、エアー版さえ公開しなければエアー版を理由に罷免されることはないですし、引き続き取締役として給料・役員報酬はもらい続けて、いつか何か他の映画でヒットすれば御の字ですからね。
編集担当者が、アカデミー賞ベスト編集賞であるBlack Hawk Downを引き合いに出す程だった渾身のカットを観ずには、私は死ねません。笑。
= = =
なお本稿では言及しなかった、DCコミックスに関連するアニメやその他テレビシリーズについては、私には興味の対象外なので特に希望や不満や意見などはありません。映画版の邪魔になるようなことさえしなければ構わない、映画版もドラマ版の展開を阻害するようなことはしないのが望まれる、というスタンスです。詳しくは知らないのですがフラッシュのDCEUとCWの共演は双方に歓迎されていたようなので、そういう形でマルチバースを認めていければ良いのではないでしょうか。つくづくソニーとディズニーの関係が羨ましく見えますね。
了。
最後まで読んでいただきありがとうございます。ぜひ「読んだよ」の一言がわりにでもスキを押していってくださると嬉しいです!