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2月に観た新作映画
令和5年2月に観た新作映画は7(+1)本。
その中でも個人的なフェイバリットを選ぶと…
🥇:タイタニック(DolbyCinema)
🥈:逆転のトライアングル
🥉:少女は卒業しない
観たのが早い順に過去ツイートを引用しつつ一言感想を述べる。
▼アラビアンナイト三千年の願い
3000年のねがい(仮)ジョージ・ミラー監督最新作。まだ日本での公開日は未定らしい。それも納得できてしまう、つかみどころの難しい映画:ファンタジーとしてもラブロマンスとしても日本で大衆受けは難しそう。伏線など説明不足だとも感じるけど、だからこそラブロマンスなんだろうなあ。 pic.twitter.com/p09KZRwUTr
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) November 28, 2022
実は昨年に4Kブルーレイで鑑賞済み。
タイトルにアラビアンナイトを付けてくるとは思い切ったことをした者だと思ったが、内容はまさにアラビアンナイト…というか、その日本語タイトルである『千夜一夜物語』が相応しい物なのよね。どうだろう、日本だとアラビアンナイトってアラジンとシンドバッドの印象しかない人が若い層を中心に多そうな気もするけど。
あのマッドマックスとハッピーフィートのジョージ・ミラー監督が!と煽ってしまうと、少し難しい映画だったと思う。私は想像してたのと少し違ってて少なからず困惑してしまった。美術は素晴らしかったし、設定も綿密に作り込んでありそうなので、いつか時間を取って再視聴したい。
▼タイタニック
そういえば先日無事にタイタニックを観てきた。すごく良かった。マジで良い。
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) February 16, 2023
劇場では初見。画面いっぱいの暗闇に現れる氷山の絶望感。衝突と沈没での轟音。逆に衝突後にエンジンを止めた時に初めてBGMが消えて怖すぎる静寂。
まごうことなき大傑作だから、みんな映画館で観た方が良いよ! pic.twitter.com/T44KmDhdT4
タイタニックは内容の素晴らしさに対して舐められる映画の筆頭だと思う。なるべく沢山の人に映画館で観覧しておいてほしくて、別日に再度ツイートしていた。(笑)
タイタニック4K3Dリマスター。言うまでもないけど素晴らしかったなあ。20年振りに観たので中盤の展開かなり忘れててハラハラドキドキした。インターミッションがなくなってて少し残念。DolbyCinemaで観たらショットごとのフォーカスの精度が全然違うのがよく分かって、時代を感じて面白かった。 pic.twitter.com/0JTS1A0kGq
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) February 18, 2023
今回のIMAXとDolbyCinemaの連日チケット即完売は、劇場側が映画ファンを舐めていた証拠になるだろう。良い作品を、良い環境で上映してくれるなら、映画館に駆け付けるファンはまだまだ廃れていない。
gcss池袋から出港するタイタニック号の最終便は予約開始から30分を待たずに完売でした。 pic.twitter.com/LxZLcOY36Y
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) February 20, 2023
ただしタイタニックに限っては、なんというか、ぶっちゃけ、ディカプリオがクリストファー・ノーラン監督か船越英一郎にしか見えないタイミングが多くて、それだけは困った。(笑)
タイタニック号の船首で飛んでるポーズの場面は実は自然光での撮影。曇天が続いてなかなか撮れず、夕方だけ奇跡的に雲が割れた日にキャメロンが急きょ予定を変更して一発勝負で撮った。このため一部フォーカスが甘いカットがあったが他が全て完璧だったのでそのまま採用。そういう判断するとこ好きよ。 pic.twitter.com/I85OyxCV74
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) February 18, 2023
▼♯マンホール
♯マンホール。大小様々なツッコミ所はありつつも、SNSあるあるをふんだんに織り交ぜて、最後まで楽しめるワンシチュエーションミステリーとしてよく仕上げていた。最高とまでは言わないがチケット代相応の満足感はある良作。#マンホールにハマった pic.twitter.com/I9zVZvUAEq
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) February 17, 2023
素晴らしい!ティーン向けの日本映画によくあるタイトルと主演俳優だけで観客をキャッチするような映画(橋本環奈主演作品に多い印象)とは一線を画する良作だった。主演がジャニーズだとは思えない振り切った演技だった。あとはネタバレになるから書かないけど中盤以降に一つ本当にサプライズな演出があった。
▼バビロン
バビロン。デイミアン・チャゼル監督版ニューシネマパラダイス。私は好きよ。とにかく画面内の情報量が多いので字幕を消してもう一度観たい。別にいやらしい意味じゃなくてボカシが入ってると白ける。思うに日本版は映倫が後からつけたんじゃないか。家庭用ブルーレイ等では無修正にしていただきたい。 pic.twitter.com/4HKfYPkBvD
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) February 20, 2023
過剰に下劣で最高、という難しい作品。(笑)
特に慎ましい日本人には厳しいと思ふ。
▼ボーンズ・アンド・オール
ボーンズ・アンド・オール。日本語だと語感の悪いこのタイトルの意味は「骨まで全部(食べます)」だった。そりゃ安易に『骨、そしてすべて』なんて意味深に直訳しない方が良いわ。字幕にルビ振って分かりやすくしてあげても良かったのに、劇場公開版ではさりげなさ過ぎて気付かない日本人多いのでは。 pic.twitter.com/q3TjmQ5t1d
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) February 20, 2023
食事シーンのビジュアルが生々しくてヤバかった!
所作自体はあまり気分の良いものではなかったが、食人嗜好を一種のマイノリティとして描いているのは現代的で面白かった。人種的マイノリティよりはLGBTQに近いような気はしたかな。本人達も自身の異常性には自覚があって、その中で世間とのバランスを考えながら過ごしているのがリアルだったと思ふ。
▼マイプレイス、ユアプレイス
ユアプレイス、マイプレイス。Netflix新作。ターゲットが完全に自分を含めた中年層だと思われる。令和5年に公開されたとは思えない90年代テイストのTHE王道ラブコメ。まあリース・ウィザースプーンとアシュトン・カッチャーがW主演すればそうもなるよ。 pic.twitter.com/cyZ2UQlsyi
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) February 21, 2023
今月のネトフリ課題作は、実家のような安心感。(笑)
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▼逆転のトライアングル
逆転のトライアングル。物語は面白いし、至る所に散りばめられた皮肉がスパイスとして効いてて痛快。ファッション業界にも環境保護団体にもLGBTQにも資本主義にも共産主義にも、すべてのインフルエンサーに喧嘩を売っていくストロングスタイルで草。ただし日本ギャガは予告編で展開を見せすぎ☹️ pic.twitter.com/CQYPTBvZ8G
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) February 28, 2023
内容の細かい感想は別記事に譲って、ここではポスターと予告編について語りたい。本作のタイトルとポスタービジュアルは、いかにも外国映画での日本的な広告改変の典型事例にできそうだと思った。
・情報を詰め込む日本版。
・余白で想像させる国際版。
日本版では宝石を散りばめて、クルーズ船も豪華なものにフォトショップで盛ってる。よく見ると火災部分のコラがとても雑である。(苦笑)
こうでもしないと客が入らないと思われてる映画ファンは、またしても配給会社や劇場側に舐められていると感じる。今の若い世代は幼い頃からシンプソンズとかサウスパークに触れているから、ここまで分かりやすい宣伝を打たなくても「面白そう」な雰囲気を感じ取れると思うのだが。
▼少女は卒業しない
昨日レイトショーで観た『少女は卒業しない』が本当に良い映画だった。本当に良かったから、全ての卒業生に観てほしい。私は自分の好き嫌いはよくツイートするけど、他人に薦めることはあまりしない。好き嫌いは個人の意見だから。でもこれは年間5本あるかないかのレベルで他人に薦めたくなる映画だ。 pic.twitter.com/04GctXHxlx
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) March 1, 2023
田舎の高校の卒業式とその前日の2日間を描いた青春映画。とても良かった。全ての卒業生に観てほしい。そして在校生にも観てほしい笑。今ある繋がりや近しい人を大事にしようと思える素敵な映画だった。河合優実は勿論すごかったけど、他の役者さんも、脚本も編集も照明も全部良かった。
これも感想は別記事に譲る。
それよりも、なぜ日本映画のスタジオや配給会社はいまだに4Kマスターで映画を仕上げないのか1ミリも理解できない。美しい俳優の若さと、独創的で優れた脚本と、確かな技術で成り立つ美術や照明の努力の、壮大な無駄遣いであることにまだ気づかないのか。出来の良い作品を観るたびに悔しく思ふ。若者の話なら尚更。
▼さ〜て、来月の映画館は?
3月公開の映画で気になるのは…
エンパイア・オブ・ライト(2月公開キャリーオーバー)
エブエブ(3日)
フェイブルマンズ(3日)
長靴をはいたネコと9つの命(17日)
ベイビーわるきゅーれ2ベイビー(24日)
マッシブ・タレント(24日)
テトリス(31日)
実はエブエブは昨年4Kブルーレイで視聴済み。世間の感想を噛み締めるために3月中にもう一度観たい。すでに日本では賛否分かれてるみたいだけど、そりゃそうだよね。アメリカって笑いのセンスが下品だもの。
ベイビーわるきゅーれ、1作目を見逃してるけど、すごく評価が高いからなあ。今から配信で視聴してから考えても良いなあ。
シン・仮面ライダーは多分よく出来てそうなんだけど、世界観についていけなさそうで現時点ではあまり観たいと思わない。またTwitter盛り上がるんだろうな…シン・ウルトラマンの時と同じで置いてけぼりになりそう。(笑)
来月(以降)も楽しみね。
了。
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