フィナーレを迎えたDCEUへ(2024新春)【アクアマン2】
▼みんなDCEU卒業式にちゃんと出席しててエライね!
2024年正月、アクアマン2(ロストキングダム)が日本でも公開されました。これでDCEUはフィナーレを迎えることになります。まあフィナーレとは最大限によく言ったもので、実情としてDCEUは打ち切りなのですから、ちょっと鼻につく宣伝文句ではありますが。しかし『失われた王国』とは随分の皮肉なタイトルになってしまったものですね。(苦笑)
DCEUファンの中には文句を言いながらも律儀にアクアマン2を映画館に観に行かれる方も多くて、私は彼らの情熱と義理堅さに感心しています。みんなDCEU卒業式にちゃんと出席しててエライね!これは皮肉ではなくて本心からです。何かを信じ続ける事例としてカウントされるべきでしょう。
私は卒業じゃなくて中退扱いでOKです。
それでザックとお揃いなんで。(笑)
▼DCEUに対する私のスタンス
2021年の3月にZSJLがリリースされてから、もうすぐ丸3年になりますが、私はずっとDCEUについては「ザックが戻る見込みもないのに俳優だけ戻してズルズル続けるのが一番不幸になるんだから、さっさと終わせるのが最善だ」とnoteやTwitterで書き続けてきました。その考えは現在も変わりません。
2024年(米国は2023年12月)にアクアマン2でのフィナーレというのも遅すぎます。
繰り返しになりますが、2021年3月のZSJLリリース直後からこれまで一貫して「こんな体制の会社なら、すぐに制作を止めるべき」と私は思ってきました。
そりゃ私だって、理想的な環境でSnyderverseの続編を作ってくれたら嬉しいですけど、ザックやキャスト陣に他にやりたいことがあるならもう無理して作らなくても良いですね。少なくともワーナー・ブラザースでは厳しいですよ。
●ザックの言葉(2021年5月)
ZSJL公開直後の5月7日に公開されたZaviiによるインタビュー映像から引用します。(映画の日本公開前だったので視聴された方は少ないのでは?)
ぜひ動画をご自身でご覧ください。ザックとデボラの優しさと心苦しさが見えて感動できますよ。私はこの頃からもう「スナイダーバースを『すぐに』復帰させるのは不可能だな、現実的に考えれば」と諦観していました。
▼ただ一つの心残りはエアーカット
DCEUには一つだけ未練があって、それはエアーカットです。編集はもう完了してるのだから、VFXと音楽を付け直して、リリースされることを強く望みます。
もう何ヶ月前かも忘れましたが、嘘つきジェームズ・ガンは「エアーカットはいつか日の目を見るよ」とTwitterで投稿してましたけど、あれ以来まったく音沙汰ないですね。(苦笑)
デヴィッド・エアーもザック・スナイダーと同じように自宅スタジオで作業できる環境や契約だったら良かったんですけどね!ザックは手元にある素材からスクショをVeroで小出しにしたり、近しい友人にカットを視聴させてあげるなどして話題と需要を高める活動ができたのですが、デヴィッドは投下できる燃料に限りがありますから。
▼ザックは本当に奇跡だった
まるでレンブラントのように美しい映画のワンシーン。知らなければヒーロー映画だと思わないかもしれません。ザックの以前と以後でヒーロー映画のルックは劇的に変わりました。それはクリストファー・ノーランも「ザック・スナイダーの影響を受けていないヒーロー映画は存在しない」と発言したほどです。
たかだか子供向けのお遊びだろう、くらいにしか思ってなさそうな老人たちがCEOを務めるワーナー・ブラザースで、ザックやノーランのような本物の天才クリエイターが参加したのは、いま考えると奇跡のような幸運でした。
本当に唯一の不幸でありミスジャッジはDCフィルムズ社の実権をザックとは異なる人物にワーナーが渡してしまったことでしょう。ジェフ・ジョーンズの妨害を受けてザックは酷い目に遭いました。
ひるがえって、次世代プロジェクトのDCUでは胴元のDCフィルムズ社のCEOをジェームズ・ガン本人が務めるので、ザックやデヴィッドが受けたような《会社による妨害行為》はまず起きないと予想されます。そこだけはDCUが羨ましく思えます。
▼本当の戦犯はロック様では?
これは日本ではレアな言説かもしれませんが、ブラックアダムことドウェイン・ジョンソンは《DCEU空中分解の戦犯》の一人に挙げられるべき人物だと私は考えています。
ドウェインは映画『ブラックアダム』の主演だけでなく、同作のプロデューサーも務めていますが、彼こそがスタジオから反対されたのに、強引にヘンリー・カヴィルを出演させた張本人でした。
カヴィルの顔や名前を出せば、とりあえずSNSで人気は取れるので、目先の利益を優先したと言えるでしょう。ドウェインがDC愛が強い人物だというのは一部のDCファンの思い込みであり妄想です。彼はただの《目の前の大衆の人気を集めるのが上手いスター》です。
結果的にはスタジオがドウェインが始めた方針に続かず(当たり前です)、カヴィルはあっさりスーパーマン役から再度降板になり、彼の復帰を喜んだDC映画ファンは騙された形になりました。なおカヴィルはスーパーマンに備えてスケジュールを空けるためにウィッチャーのゲラルト役も降板していたという逸話までオマケが付いてしまいました。
でもこれって一番は、スタジオには長期計画が無かったのに、自分の人気を利用して、強引にカヴィルを連れ戻したドウェインの責任ですからね。
ドウェインに悪意はなかったと思いたいですが、ファンの期待値を不用意に上げてしまったことで、結果的にスタジオの信用を失墜させる大失策をやっちまったのは事実です。更に、この『ブラックアダム』を契機に続くシャザム2やフラッシュやアクアマン2などDC映画はSNSで叩かれる時代に突入します。
ドウェインが余計なことをしなければ、ここまでの葬式ムードにはならなかったかもしれません。
そして葬式ムードのままDCEUのフィナーレ()です。笑えねえよ。
まあ、色々書きましたけど、要するに…
ワーナー・ブラザースはクソってことで!(笑)
最後に私がつけたDCEU映画ランキングを載せて終わりましょう。
(了)
最後まで読んでいただきありがとうございます。ぜひ「読んだよ」の一言がわりにでもスキを押していってくださると嬉しいです!