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まいるずエンタメを議論する

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すこし踏み込んだ話題を扱います。映画とあまり関係ない話題も此処に集めます。
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#字幕

【石丸伸二】ガチ恋勢の『洗脳』は解けるのか

取材不足氏が公開した一本の対談動画がかなり面白かった。 タイトルのおふざけ感とは裏腹に対談の内容はマジメで、よく考察してみる価値があるから、ここで紹介したい。 ▼背景:取材不足YouTubeチャンネルでは最近、多数の対談動画が公開されている。 興味深いのは対談相手が石丸アンチから石丸支持者まで幅広いことだ。アンチ同士の会話はある意味で私と考えが似てる人同士の会話なので新しい発見は少なめだが、石丸支持者やいわゆる『石丸信者』と呼ばれる人達との対談では、信者による斜め上すぎ

【ゴジラ-1.0】ブルーレイの日米価格差

日本版:9,680円(ヨドバシ新品) 米国版:35.57ドル(現時点で約5,300円) 価格だけ見ると米国版が安く感じるが、中身にはかなり差があります。 💿ゴジラマイナスワン米国版ブルーレイ仕様💿 マイナスカラー:なし 特典映像:なし(たぶん) 各種付属品:なし 英語字幕:あり 4K:あり 日本版の4Kパッケージは特典ブルーレイだけでなく物理的なおまけグッズも多く付いています。 もともと日本と米国では4Kブルーレイの値段に格差があるのですが、普段は米国マーケットで日

【ツイスター】の日本語字幕がひどかった【岡枝慎二?】

アマゾンプライムビデオで視聴。その日本語字幕が目に余るレベルで酷かったので詳しく考察しておきたい。 『ツイスター』の字幕は、意訳と誤訳のオンパレードで、正直かなり見づらかった。 アマプラでは翻訳者の表記はなかったが、画面イメージに焼き付け済みで、最新AIによる自動生成ではなかったので、おそらく1996年の岡枝慎二氏による字幕がそのまま採用されたのだと思われる。 もう亡くなった人物の批判を書くのはいささか忍びない気もするが、あくまで翻訳字幕もまた作品であると考えて、このn

【オッペンハイマー】日本語字幕批評:ラストのセリフ

#ネタバレ オッペンハイマーの最後のセリフに関して、石田泰子氏の日本語字幕を批評します。 ネタバレになるので映画を観てない人は読まないでください。 ▼文脈からのアプローチ:セリフ原文:I believe we did. 直訳:私達はそれをした、と私は信じています。 字幕:我々は破壊した。 まず字幕では「I believe」の部分をゴッソリ削除していますが、これは「私は〜だと信じている」という、言っても言わなくても意味が変わらない部分(脚注*1)なので、削除してOKだ

【レベルムーン】ここがヘンだよ日本語タイトル【翻訳やっつけ仕事?】

ちょっと日本語タイトルがクソ翻訳だったので。 解説していきます。 ▼パート1:炎の子日本公式は直訳すぎます。 ●脳死プレイの直訳である 脳みそを持っている人が映画を観れば誰でも判りますが、Fireというのは単純な炎ではなくて「戦争の炎」のことです。(=戦火) 日本で「炎の***」と表記すると、どちらかというと努力や情熱といったポジティブなイメージが伴うことが多いですが、本作での炎は戦争によって生まれた破壊や犠牲や被害のことを指すネガティブなワードです。 映画の冒頭

【IMAX/ドルビーシネマ】アバター2はどちらで見るべきか(アップデート版)【ネタバレなし】

実際にIMAXとドルシネで観覧しての比較感想です。 以前にアバター1のリマスターを観覧して予想した時から、少し状況が変わったのでアップデートになります。新作の内容ネタバレはしません。 アバター2(ウェイ・オブ・ウォーター)をDolby CinemaとIMAX with Laserだったら、どちらが良いのか? アバター1からの変更点は、①レーザーGTが4K上映を止めたこと、②IMAXの字幕が黄色から白色(ナヴィ語の部分のみ黄色のハイブリッド仕様)に変わったこと、③字幕担当

【戸田奈津子】アバター第1作の日本語字幕が残念な件【そりゃコトだ】

誤訳の女王こと戸田奈津子先生のひどい日本語字幕を紹介します。 彼女が台無しにした歴史的大作は、SWファントム・メナスやロードオブザリングだけではありません。 映画『アバター』の日本語字幕も酷いものでした。 冗談抜きで、アバターは日本語字幕がひどかったせいで、物語の面白さが理解されず、”3Dがすごいだけの映画”という評価になってしまったんじゃないか、と最近は考えています。 吹替版では別の方が翻訳作業されたので、このような害悪はありません。 このnoteでは特に気になっ

アバター2はどちらで観るべきか〜ドルシネとIMAXの両方で観た感想〜

アバター1(ジェームズ・キャメロン3Dリマスター)をDolby CinemaとIMAX with Laserの両方で観覧してきたので、どちらが良かったのかなどを項目ごとに纏めます。 現在上映中のアバター1にも、年末公開予定のアバター2(ウェイ・オブ・ウォーター)にも当てはまる内容になると思いますので、参考にしていただければ幸いです。(*2022年9月29日現在) ▼プロローグ〜13年前〜2009年の暮れ。いや、明けて2010年の初春でした。私は当時住んでいた東京葛飾区から

洋画を日本語字幕なしで観たい理由;フレンチ・ディスパッチの画家と看守の会話を例として

この記事は、掲題映画の「電気椅子で死にたいと懇願する画家を女性看守が説得(説教)する場面」を用いて、本作を字幕なしで視聴する効用について解説していきます。後半では補足として解説を綴ります。 途中で離脱してしまった人も、面白いと感じたら高評価やコメントを残していってくれると嬉しいです。笑。 = = = ▼事例:画家と看守の会話を用いたケーススタディ:ある日、スランプに陥った画家は自殺を図るも自分では死ねず、刑務所の電気椅子に自ら座って、後から処刑室に来た看守にスイッチを押