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ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット(ZSJL)

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ZACK SNYDER'S JUSTICE LEAGUE について書きます
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#DC

ザック・スナイダーがブルースとロイスをマッチングさせたかった理由(ジャスティス・リーグ2)

背景:公開された幻のストーリーボード2021年3月スナイダーカットの世界配信開始の直前に、2016年冬に作成済みだったジャスティスリーグ2のストーリーボードが公開された。これはスナイダーカットの直接的な続編にあたるが、制作予定は白紙撤回されている。要するに凍結されたプロジェクトの「幻のストーリーボード」である。 今になって考えると、これをスナイダーカット公開に盛り上がる時期に公表したのは、その数週間後に「今後の続編の展開は無い」と表明するワーナーからの牽制球だった可能性があ

¥200

スナイダーカットを求める起案文書の日本語訳

以下は2017年11月にchange.orgで起案された文章を日本語訳したものです。原文のサイトに当時、私も署名しました。世界的に結束した「Release The Snyder Cut 運動」において多くの人にとって起点になった文章です。 末尾に原文のリンクをつけます。 ワーナー・ブラザース御中 私たち、署名者は、ワーナー・ブラザース(以下WBと記載)に対して、ザック・スナイダー監督の映画『ジャスティス・リーグ』のディレクターズ・カットをリリースするという請願を申請しま

スナイダーカットは6人ではなくてスーパーマンの映画だと断言できる確固たる証拠

今回は4月30日にYouTubeで先行公開された10分の映像から分かる話題を取り上げます。 公式が出している情報ではありますが広い意味でネタバレになるので苦手な方はご遠慮ください。 ▼MoS三部作とは:『ジャスティス・リーグ(以下ZSJLと記載)』は、ザック・スナイダーが監督した映画『マン・オブ・スティール(以下MoSと記載)』、『バットマンVSスーパーマン:ジャスティスの夜明け(以下 BvSと記載)』に続く3本目の作品になります。 ヒーロー大集結というのが宣伝文句では

ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカットのあらすじ+感想・考察(ネタバレ)

4時間のあらすじを超シンプルにまとめたノートです。 後半に感想と考察を書きます。 ◆◆◆ ネタバレ注意 ◆◆◆ ▼あらすじ:プロローグ PART 1: あきらめろ、バットマン PART 1: DON'T COUNT ON IT, BATMAN PART 2: ヒーロー達の時代 PART 2: THE AGE OF HEROES PART 3: 親愛なる母、親愛なる息子 PART 3: BELOVED MOTHER, BELOVED SON PART 4: チ

スナイダーカット日本版ブルーレイの封入特典が海外で批判される理由

『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』の日本版の初回仕様特典に対して主に海外組から批判的なツイートが複数上がっている。商品説明画像を拡大すると分かるのだが、封入コミックブックが2012年に発行されたNew52のジャスティスリーグの第1話らしいことが原因だ。このノートでは、なぜこの特典が批判の対象になってしまうのかについて解説する。 注意:値段がべらぼうに高いのは転売価格のためです。 +++ ややネガティブな内容になるので苦手な方はご注意ください +++ ▼結

これまでのDCEU映画を格付けしてみた

これまでに公開されたDCEU映画を 私の基準で採点して、6段階で格付けしました。 兎にも角にも、まずはその結果をお見せしましょう。こちらです。 どどん。 ▼採点基準:私はもともと映画が好きで、ヒーロー映画以外も大作アメリカ映画は結構観ている方で、自分が生まれる前のいわゆる「名作」と語り継がれている作品もそれなりに多く観てきた方だと思っています。そういう多種多様な作品群と同じ基準でA〜Fまでの6段階で絶対評価しています。(相対評価ではありません) 私は「好き」を理由に高

悲報:『キングスマン』のマシュー・ヴォーン監督がスナイダーファンに喧嘩を売ってしまった模様w

『The King's Man(キングスマン:ファースト・エージェント)』の取材でヴォーン監督がスナイダーファンの多くを敵に回すような発言をしてしまったようです。 ヴォーンは『MoS(マンオブスティール)』の続編が『BvS(バットマンVSスーパーマン:ジャスティスの夜明け)』なのは間違いだったとコメント。そこまではワーナーの決定でありスナイダーの責任ではないので、そこで止めておけばまだ良かったのですが、バットマンとスーパーマンの世界は相容れないとか、スーパーマンの映画はカラ

ザックおめでとうオスカー2冠!!(深読み)

ウィル・スミスのビンタ騒動が話題を掻っ攫っていった印象が強い第94回アカデミー賞ですが、私の中で最大の出来事はザック・スナイダーの2冠達成です。 2021年にスナイダーは2本の映画をリリースしました。ZSJLとAOTDです。圧倒的な完成度で批評家と映画ファンの絶賛を集めたZSJLでしたが、2017年に公開された作品のディレクターズカットの扱いになるためアカデミー賞の選考対象にはなりませんでした。 しかし、そこに光明が生まれました。 ▼Army of the Dead:今

アンバー・ハードとジョニー・デップの裁判を整理する

デップが勝訴したことが強調されがちですが実態はもっと複雑です。 ▼裁判の争点:争点は「アンバー・ハードがデップの名誉を損ねたかどうか」です。 つまり「デップが暴力を振るったかどうか」ではありません。 だから「デップの勝訴=デップは暴力してない」ではありません。 かなり細かくて微妙な話になるのですが。 で、今回の裁判の場合は2018年の出来事が争点になります。 きっかけは2018年。アンバーがWashington Postに寄稿した文章で、アンバーがDVの被害者であ

DC映画のマルチバースについて語る(2022夏)

現状を理解するために、まずこの画像から。DCEUって結構ふわっとしてるよね、という意図でまとめたものになります。2018年以降は【本当に繋がっているのか怪しい】レベルの作品が続きました。 私が欲しいのは一番左のSnyderverseだけです。それ以外のDC映画は #BoycottWB として経営陣が交代(会社にNOを突きつける運動なので目標は経営方針の変更)するまではワーナーも含めて観なくても良いとさえ今年の1月には考えていました。(当時に書いた記事はこちらです) そこか

スナイダーカットは後出しだから面白くて当然とか文句言ってる人達へ贈る言葉

Twitterで時々見かける誤解へのアンサーです。 ▼後出しなんだから面白くて当然?ジョスティスリーグが2017年で、スナイダーカットが2021年なので、ザック・スナイダーの後出しであると誤解する人がいるのも仕方ありません。 でも実際は逆です。ワーナー・ブラザース(WB)はもともとザックが2017年3月までにCGと音楽を除き完成していたバージョン(A)を一度捨てて、2017年11月に別の監督がもう一度編集からやり直した別バージョン(B)を公開して、そこから約4年後の202

【ザ・フラッシュ】DCEUは一度ぜんぶ捨てた方が良い理由(2023初夏)

DCEUの最終章と目される『ザ・フラッシュ』の劇場公開を前に、文章に残しておきます。(*筆者は執筆時点で未見です) ワーナーはスナイダーの匂いが残るものを一度ぜんぶ捨てて前に進むべきです。 しゃべんじゃーずの柳生源十郎さんもタイトルだけなら同じように見えること(脱スナイダーの必要性)を解説していましたが、彼と私とでは一番大事にしている根幹が異なるので結論のニュアンスは若干異なります。 その差分とは、アメコミを中心に据えるのか、ザック・スナイダーを中心に据えるのかという違

【ザ・フラッシュ】はあの人気DC映画の実写化?【よい点わるい点】【ネタバレ感想】

画像も使って、容赦なく #ネタバレ しますので閲覧にはご注意ください。 ▼あらすじ(ネタバレ):▼私の評価:細かく分けるとこんな感じです。(各5点) 平均3点くらいだから「総合的には良い映画」だったと思います。 俳優:★★★★★ 物語:★★★★ 脚本:★ 衣装:★★ 音楽:★★★ VFX:★★★ ギャグ:★★★★ ドラマ:★★★★ アクション:★★★ サプライズ:★ エズラミ:★★★★★ キートン:★★★★ サッシャ:★★★★ ベンアフ:★ 私は基本的に2〜4点の範囲

なぜ新しいスーパーマン俳優は海外であんなに激しく叩かれるのか【デヴィッド・コレンスウェット】【ヘンリー・カヴィル】

ジェームズ・ガンのばかやろう!いっぺん死んでこい! (=DCフィルムズのCEOを降りろ、という意味ですよ。念の為) 結論から述べると、 デヴィッド・コレンスウェットの顔がヘンリー・カヴィルにめちゃくちゃ似ているからです。しかも顔だけが。 しかしこれだけ言われても、なぜカヴィルと似ていたら不適切なのか解らない方がいると思うので、もう少し詳しく書いておきます。 ▼理由①カヴィルを解雇した直後にこれかよ!令和4年11月にDCフィルムズの共同CEOに就任したピーター・サフラン