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【WBC】サッカーより格上? イタリア代表紹介

エンゼルス担当ながらエンゼルスの記事を全く書いてないJamesですが、企画の一環としてイタリア代表の紹介をしていきます。エンゼルスからはデビッド・フレッチャーが選出されており、台中プールを勝ち上がれば、準々決勝で東京ドームに降臨します。ファンの皆さまには、ぜひ応援してもらいたいチームです。→台中プールを2位で突破し、16日に侍ジャパンと準々決勝を戦います。

大会展望


野球というよりはサッカーのイメージが強いイタリアですが、WBCでは過去の4大会すべてで本大会に出場している常連国のひとつでもあります。ちなみにサッカーのほうは、ワールドカップ過去4大会でみるとグループリーグ敗退、グループリーグ敗退、予選敗退、予選敗退なので、野球のほうが格上と考えられますかね?

過去のWBCの成績

2006年:1次ラウンド敗退
2009年:1次ラウンド敗退
2013年:2次ラウンド敗退
2017年:1次ラウンド敗退

過去の大会では、アレッサンドロ・マエストリ(元オリックス)、ダン・セラフィニ(元ロッテ)、ヴァル・パスクチ(元ロッテ)らNPB勢に、MLBからは有望株や若手選手など数人、そして国内リーグの選手たちという構成でした。2013年大会では、メキシコとカナダを破って1次ラウンドを突破するも、2次ラウンドでドミニカとプエルトリコに阻まれるなど、健闘はするものの勝ち上がれない展開が続いています。

ところが今大会では、殿堂入りの名捕手、マイク・ピアッツァが監督に就任して、大物メジャーリーガーが複数内定しているという報道もあり、話題になりました。しかし、ジョーダン・ロマノ(ブルージェイズ)、ブランドン・ニモ(メッツ)、トレイ・マンシーニ(カブス)、マックス・スタッシー(エンゼルス)らが大会直前に続々と辞退してしまったのは残念でなりません。

それでもフレッチャーを筆頭に、ロースターのほとんどをMLB経験者もしくは有望株を中心に構成できたのは初で、史上最強と言っても過言ではないでしょう。さらに今大会では、はじめてアジアのラウンドに組み込まれ、初のベスト4を目指すには、またとないチャンスになりそうです。同組のチャイニーズ・タイペイ、オランダ、キューバ、パナマどの相手にもメンバー的には劣っていません。

注目選手

まずはこちらがイタリア野球・ソフトボール連盟が公開しているロースターになります。

マット・ハービー(FA)

言わずと知れたあのハービーです。イタリア代表に招集されたのはサプライズでした。かつてのスターは2016年に肩を故障したのを機に低迷、2020年にはエンゼルス時代の2019年にタイラー・スカッグスが急死した事件の裁判で、コカインを使用していたことを認めるなど、素行の悪さが目立っていました。

2022年はオリオールズのマイナーで13試合に先発して8勝1敗、防御率3.71の成績を残し、現在はFAになっています。33歳を迎えた「ダークナイト」が、WBCの舞台で復活をアピールできるのかに注目です。侍ジャパン戦は球数制限のため、登板できません

サル・フリーリック(ブルワーズ傘下)

将来のスーパースター候補です。今大会のイタリア代表の中では、ポテンシャルはナンバーワンかと思います。2023年開幕前のプロスペクトランキングでも、「MLB Pipeline」では全体30位&球団2位、「Baseball America」でも全体34位と高い評価を得ています。

「MLB Pipeline」の寸評を見ると、20-80スケールでヒット60、パワー45、ラン70、アーム50、フィールド55、総合55と俊足好打タイプであることがわかります。2022年はマイナー3階級(AA、AAA、A+)で119試合に出場し、打率.331、OPS.883、11本塁打、24盗塁の好成績を残しています。

ビニー・パスカンティーノ(ロイヤルズ)

小粒な選手が多い中で、重要な役割となるであろう大砲です。2022年はルーキーイヤーながら、72試合に出場して打率.295、OPS.833、10本塁打をマークしました。

「Baseball Savant」で打球方向を見ると、長打の9割以上が右方向の典型的なプルスイングの打者です。2022年の平均打球初速(Average Exit Velocity)は、91.2マイルとMLB全体で33位。豪快なスイングで大会を盛り上げてくれるでしょう。

デビッド・フレッチャー(エンゼルス)

大谷翔平と同い年で仲が良く、日本のファンにもお馴染みのフレッチです。母親がイタリア出身のため、弟のドミニク(Dバックス傘下)とともに招集されています。悪球打ちが特徴で、ストライク、ボールに関係なく打てる球に手を出します。短期決戦では貴重な切り込み隊長として、重宝されるでしょう。

エンゼルスでは二塁手を務めることが多いですが、イタリア代表では遊撃手として起用される可能性が高そうです。イタリア代表が1位で勝ち上がれば、15日の準々決勝では、東京ドームがエンゼルスファンで満員になるかも?

スタメン予想とローテーション

スタメン

統一、味全との強化試合のメンバーが基本形でしょうか。打撃に期待できるフリーリックとパスカンティーノが1&2番、下位打線にもフレッチャー兄やニッキー・ロペス(ロイヤルズ)らアベレージヒッターを配置できそうです。

1(左)フリーリック
2(一)パスカンティーノ
3(DH)ガルシアorフリシア
4(捕)サリバン
5(右)Do・フレッチャー
6(遊)Da・フレッチャー
7(三)ロペス
8(二)マストロブオニ
9(中)デルジオ

ローテーション

キューバ戦の先発はハービーで確定しています。プールAはどの試合も重要になるため、予想するのは非常に困難です。サム・ガビグリオ(FA)は味全戦に先発し、2回無失点に抑えているため、2戦目か3戦目の先発起用が濃厚。先発と中継ぎどちらも可能なアンドレ・パランテ(カージナルス)の起用法にも注目ですが、この3人を軸に回すのが現実的でしょうか。→ハービーとカステラーニを軸に回し、パランテを勝負所で使っています

3/9(木)vsキューバ→ハービー
3/10(金)vsチャイニーズ・タイペイ→カステラーニ
3/11(土)vsパナマ→ヴァッサロッティ
3/12(日)vsオランダ→ハービー
3/16(木)準々決勝→カステラーニ
3/21(火)準決勝→ハービー
3/22(水)決勝→カステラーニ

最終成績予想

過去最高の「ベスト4」を予想します。

ただし、プールAを1位で突破し、準々決勝でプールBを1位で通過するであろう日本と対戦しないことが条件になります。日本以外のプールB突破国と当たれば、韓国、オーストラリア、チェコとどこが勝ち上がってきても実力的には互角以上の戦いが可能だと思います。

一方で、1次ラウンドで敗退する可能性もゼロとは言い切れません。キューバの救援陣は明らかに格上で、接戦に持ち込まれば苦しいでしょう。ザンダー・ボガーツ(パドレス)ら強力打線のオランダ相手に、投手陣が炎上する可能性も考えられます。並んだ場合は当該チーム間の「失点率」が重視されるフォーマットなので、無駄な失点を避けていくことが鍵になりそうです。→1次ラウンドは「失点率」で2位突破したものの、準々決勝は侍ジャパンとの対戦になりました

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