塾という「場」 11 ー指導のありようー
3-3 指導のありよう
抽象的な話が続きましたので、ここで具体的な指導のありようを提案してみたいと思います。
学びの援助の仕方、関わり方としては、
・ティーチング
・コーチング
・カウンセリング
・コンサルティング
この4つを駆使することになります。
簡単にまとめると、
・ティーチングとは、教える側からの知識の伝達
・コーチングとは、教わる側の自主性の発揮を引きだす
・カウンセリングとは、-を+へ転化させる
・コンサルティングとは、解決策を提示する
ということです。
これらの側面を、個々の生徒に応じて、またその時々の状況に応じて、単独あるいは組み合わせて使っていくことになります。
これも、簡単に例示しますと、
・ティーチングは、科目の内容を教示
・コーチングは、自学への転回
・カウンセリングは、弱点補強
・コンサルティングは、勉強法の指示、生活・受験指導
ということになります。
これらは、おそらく学校の先生たちもごく普通になさっていることだと思います。
塾での学びにおいては生徒の「まるごと」がより前面にでてきます。したがって、より臨機応変かつ柔軟な創造的支援が必要になります。ティーチングの要素はそれほど高くないことさえあります。
オーダーメイドで時々の臨機応変をもって、かつ、これら4側面を有機的にエコロジカルに扱っていかなければ、実際の場においてケアリングの教育は実現しないのかもしれません。
しかし、指導者自らの意識がひとたびこれらに向かえば、もうすでに、あたりには変化の風が吹き始めていることに気づくでしょう。