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塾という「場」 12 ー学校の先生たちにむけてー まとめ

まとめ

塾での学びのありように光をあて、言葉を与え、紹介してきました。
塾という場では、生徒という対象がそもそも破れているために、フォーマル教育である公教育で求められる学力をつける要素とともに、インフォーマル教育やノンフォーマル教育における学びの作られ方という要素も大きく作用しているといえます。

今回紹介した「生活のなかに学びがある」、そしてそこに学力も位置するという視点は、まずは、生徒のエンパワメントという視点につながるでしょう。

日々過ごしてくということ、生活、その多様な変化のなかで起こる大小の困りごと、そこから解かれること。そして、自分の世界を整えていく、その力を生徒につけさせること、生徒がつけること。

生徒の心の側からものごとをとらえようとするこうした試みは、解放的であり、変容的な性格をもつ教育実践です。

それはまた、開放的でもあります。
教える教師―教えられる生徒といった関係や教えられる生徒―教えられる生徒といった関係が、共感に支えられたより開放的な学びの場を生みます。
解放性と開放性を帯びた学びの場。

それは、決して混沌とした場ではありません。

それは、教師・教育者のエンパワメントという視点も拓きます。
教育のための教育、ではなく、教育者のための教育。

まさに、ケアリング労働としての教育、といえるものでしょう。

さいごに、先生たちへ。
学校という現場で、
お一人おひとりの人格を、
どうぞ、高らかに響き渡らせてください。

学校で日々奮闘する先生たちに届きますように。

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