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腓骨頭の触診

前回までに大腿骨の触診を整理していきました。
骨盤・股関節の稼働性や安定性の評価をするために触診が必要となります。確実な触診ができるようになり、評価の精度を向上していくことで臨床に活かされます。
今回からは下腿の触診について整理していきましょう。
まずは近位脛腓関節を構成している、腓骨頭の触診について整理していきます。

1 触れることの臨床意義

上記でも記載した通り、腓骨頭は近位脛腓関節を構成します。
近位脛腓関節は膝関節に近い関節ですが、足部の動きに非常に重要な要素となっています。
カパンディ関節の生理学では、『上脛腓関節と下脛腓関節は足関節と機構的に連結している』と紹介されています。
実際には、足関節が底屈する際には腓骨頭が下方に移動し、背屈時には上方に移動します。

スクリーンショット 2021-05-10 5.30.25

(引用:カパンディ関節の生理学)

腓骨頭が触診できることで、この近位脛腓関節の稼働性の評価が可能となります。

2 腓骨頭の特徴

下の図で確認すると、腓骨頭は脛骨の外側顆の下方にあることがわかります。

スクリーンショット 2021-05-10 5.32.08

しかし、このイメージだけでは不十分となります。
写真を確認すると、後方についていることがわかります。

画像3

つまり、腓骨頭は後方についていることをイメージして触診していくことが重要です。

3 実際の触診方法

では、どのように触診していくことがわかりやすくなるのでしょうか?
腓骨頭は大腿二頭筋の停止部になっています。この大腿二頭筋の腱をたどっていくこで腓骨頭の触診が可能となります。
その方法が
① 膝関節屈曲時に大腿二頭筋の腱を確認
② 腱を末梢にたどっていき、腓骨頭を触診
③ 足関節底背屈にて動きを確認

スクリーンショット 2021-05-10 5.53.33

このようにしていただくことで、触診が要因になります。ぜひ実施されてみてください。

4 まとめ

いかがだったでしょう?
腓骨頭が触診できると、足関節の背屈制限になっている要因をより広く考えられるようになります。
しっかりと自分のイメージと実際のイメージをすり合わせていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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