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肘関節の評価④
前回は肘関節の前方を安定させる筋について整理しました。上腕筋の停止部に注目すると、なぜ上腕筋が肘関節を安定させるのか?が理解できます。その知識があるから臨床で上腕筋の筋力測定をする意義が明確になります。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
本日は肘関節の後方を安定させる筋について整理していきましょう。
1 特徴
肘関節の後方の安定性を担当しているのが上腕三頭筋です。この上腕三頭筋、そして前回整理した上腕筋が不全を起こすと肘関節の安定性が低下します。そして、肘関節の安定性が失われると肩関節に影響をきたします。
肘関節は肩関節と一緒に評価・介入するべき関節です。
上腕筋、上腕三頭筋の不全が生じると、肘関節の安定性が失われます。それを代償するために上腕二頭筋が過活動し安定性を得ます。
上腕二頭筋の長頭腱は関節上結節と上方関節唇に付着し、上腕骨頭の上方移動を抑え、肩甲上腕関節の安定性に寄与します。
つまり、上腕二頭筋が過活動をすると、肩甲上腕関節の安定性も得られにくくなります。
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2 どう稼働しているのか?
肘関節が安定するためには上記にもお伝えしましたが、上腕三頭筋が重要となります。上腕三頭筋内側頭の深層部は、関節筋として肘関節後方関節包へ進入します。これにより、肘関節伸展時の関節包の挟み込みを防止する役割があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1690155689747-4FzvycnpHr.png)
つまり、上腕三頭筋が働くことで肘関節の後方に安定性に寄与しています。これにより安定して肘関節が可動することが可能となります。
3 実際の評価方法
では、上腕三頭筋はどう評価するのでしょうか?
私はMMTで上腕筋の状態を把握します。
① 背臥位に誘導
② 肩関節屈曲90°、肘関節屈曲位に誘導
③ 肘関節を伸展してもらい、筋力を測定
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4 まとめ
養成校で学ぶベーシックな評価も評価する意義を理解すると、臨床で非常に役に立つ評価方法となります。その意義を理解するためには機能解剖を学ぶことをおすすめいたします。
ぜひ一度ご自身でも評価方法と一緒に機能解剖を整理してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。
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