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浅指屈筋の触診
今回のテーマは”浅指屈筋”です。この筋は母指以外の4指の屈曲に関わる筋であり、日常生活で利用されることが多いです。
そのため、作業療法士など手指に関わる療法士は必ずチェックしておきたいポイントの一つですね。
前回までの内容はこちらから確認できます。
臨床1年目の教科書
1 触れることの臨床意義
浅指屈筋の作用はPIP関節を屈曲させます。さらに、MP関節の屈曲および手関節の掌屈にも関与します。
この作用がどの位生活で利用されているのでしょうか?
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上記の表を確認すると、指腹つまみ、握り動作が生活でよく利用されることが理解できます。
この運動の際には、多くの場合PIP関節は屈曲しており、その動きを担当しているのが浅指屈筋です。
そのため、手指の運動を評価する際には、必ず触診をし、筋の状態を把握しておきたいですね。
2 特徴
この筋は4つの停止部を有しています。
特徴を知るためには起始・停止を一度確認してみましょう。
【起始】
上腕尺骨頭:上腕骨内側上顆、尺骨鉤状突起
橈骨頭:橈骨前側面
【停止】
第2~5指中節骨底の掌側面
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上記のように第2~5指中節骨底の掌側面 に停止します。
ここので特徴になるのが、示指から小指までの4つの筋束がそれぞれ独立で収縮することができることです。
つまり、各指ごとにPIP関節の屈曲運動が可能となります。
これにより、各指による指腹つまみなどの複雑な動作を可能にしています。
3 実際の触診方法
では、実際に触れていきましょう。
① 示指のみPIP関節を屈曲してもらう
② 手首に浮かび上がる腱を確認
③ 自動運動を繰り返してもらい、腱から筋腹まで触診していく
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4 まとめ
触診をする際には、その筋の確認方法も一緒に確認しましょう。
触診の大切なポイントは
・解剖学のイメージ
・触れ方
・確認
です。この3つが基本となりますので、ぜひ意識して取り組んで見てください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。
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