肩甲上腕関節の評価方法②
前回は肩甲上腕関節の評価の際に必ずチェックしておきたい、臼蓋上腕リズムについて整理しました。肩関節が可動する際に、上腕骨頭がどう動いているのか?が整理できました。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
本日のテーマは臼蓋上腕リズムの確認をして動いていない、または動きが乏しいと判断した後に評価する1st,2nd,3rdについて整理していきましょう。
1 特徴
肩甲上腕関節の上腕骨頭は関節面に対して約2倍の大きさを有しています。そのため非常に不安定な関節であり、関節包、靱帯、筋で安定性を得ています。肩甲上腕関節を評価する際には、どの部位に、何が位置しているのか?を理解しておくことが重要です。
上記の図を確認していただくと、次に考える1st,2nd,3rdの内外旋にて何が伸長されているのか?が理解できます。
まずはこの図をしっかりと確認しておきましょう。
2 どう稼働しているのか?
1st,2nd,3rdの各ポジションについてです。
上図のようにそれぞれのポジション別で評価することで、肩甲上腕関節に関係する組織を伸長させ、不全が生じている部位を断定していきます。
具体的には
1stでは上方の前後
2ndでは下方の前後
3rdでは、2ndよりも深部の下方の前後
が評価されます。
しっかりと動きと、伸長される部位をイメージできるようになりましょう。
3 実際の評価方法
では、実際の評価方法について整理していきましょう。
今回は1stポジションでの内外旋で伸長される組織を整理していきましょう。
① 肩関節を中間位に誘導
② 内外旋を誘導し、可動域や痛みの有無を確認
1stポジションでの内外旋に制限があった際には以下の組織の不全が疑われます。
【外旋】
肩甲下筋上部、大胸筋、烏口上腕靭帯、上関節上腕靭帯、前上方関節包
【内旋】
棘上筋、棘下筋上部、後上方関節包
4 まとめ
臨床でよく実施する1st,2nd,3rdの各ポジション別の評価。その評価は何をみているのか?を整理することで、しっかりと臨床に活かせる評価が身につきます。そのためには機能解剖をまず整理していみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。
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