肘筋の触診
臨床で注目することの少ない肘関節ですが、色々と機能を整理すると注目するべきポイントや評価・介入の重要性が見えてきます。
特に肩関節や前腕、手関節とのつながりを意識して臨床で触診していきたいですね。前回までの内容はこちらからご確認ください。
https://note.com/iair2020/m/m92e3e18a0b19
この肘関節の安定性に寄与しているのが上腕筋と上腕三頭筋でした。でも、解剖学を整理していくと、まだ安定性に寄与する筋があります。
それが今回のテーマの肘筋です。
1 触れることの臨床意義
解剖学を整理していきましょう。
まず、肘関節を側面から確認すると、後方関節包に侵入すると上腕三頭筋の内側頭の付近に肘筋は走行しています。
(引用:visible body 2021)
肘筋の起始停止を確認すると
【起始】上腕骨外側上顆後面
【停止】尺骨後面の上部と後縁
となっています。
この走行をさらに見ていくと、肘筋は肘関節後方の関節包に起始します。この走行により、肘関節は収縮することで、後外側部の関節包を緊張させ、インピンチメントを予防しつつ、後方の安定性に寄与します。
つまり、肘関節の安定性を評価する際にはポイントとなることがわかります。
2 特徴
肘筋の重要性を整理できたところで、臨床ではどのように評価を進めていけばいいのでしょうか?
私は最初に筋力を測定します。測定により筋力が発揮できていない場合、その筋に何らかの不全が生じている可能性があります。
肘筋の場合、前腕回内にて肘関節を伸展すると活動が増強します。
これにより簡易的に肘筋の機能を評価することが可能です。
(引用:visible body 2021)
さらに、その際に触診をしておくと、さらに肘筋の状態を把握できます。
つまり、臨床では
・前腕回内位での肘関節伸展の筋力
・触診
がポイントとなってきます。
3 実際の触診方法
では、実際に触れていきましょう。
① 背臥位にて肩関節屈曲90°、肘関節屈曲90°に誘導
② 上腕骨外側上顆と肘頭の間にある筋腹を確認
③ 前腕回内位にて肘関節伸展をしてもらい収縮を確認
4 まとめ
解剖学も少し細かく調べてみると、普段注目しない筋の重要性が理解できます。これより触診する目的が明確化されてきますね。
ぜひ、触診と解剖学は一緒に学んでみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。
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