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膝関節の評価⑥

前回は脛骨大腿関節の完全伸展に必要な終末強制回旋運動(SHM (screw-home-movement))について整理しました。膝関節は完全伸展で安定性が得られます。その完全伸展のためにもSHMを評価していきたいですね。
臨床1年目の教科書
今回は脛骨大腿関節を安定させる機構をどう評価するか?について整理していきましょう。


1 特徴

復習になりますが、膝関節の安定性は、しっかりした骨性適合ではなく、筋や靭帯、関節包、半月、体重による外力や物理的な閉じ込めによって得られることが特徴です。
つまり、膝関節の安定性を評価するためには安定させるための筋を一つ一つ評価していくことが重要となります。

引用: (c)teamLabBody

2 どう可動しているのか?

上記でも整理した通り、膝関節は筋や関節包なで安定します。後方関節包は、膝窩筋、腓腹筋、ハムストリングス、特に半膜様筋腱の延長線維によってさらに補強されています。
膝関節は過伸展を防ぐ骨性制御を欠くので、これらの筋群と後方関節包が膝の過伸展を制御しています。
つまり、臨床では
・膝窩筋
・腓腹筋
・半膜様筋

の3つの状態を確認することがポイントとなります。

引用: (c)teamLabBody

3 実際の評価方法

今回は膝窩筋の評価法について整理しましょう。
膝窩筋は膝関節の深部にあり、
【起始】大腿骨外側上顆
【停止】脛骨上部後面
【作用】膝関節の屈曲、内旋
となっていますが、個別に評価することが難しく、触診をした際に圧痛があるか?ないか?が指標となります。

方法として
① 脛骨を内側から巻き込むように触診
② 末梢から徐々に近位部に巻き込むように触診を繰り返す
③ 膝関節周囲で触診した感覚よりも硬くなった感覚が得られたら膝窩筋
④ ゆっくりと押圧を加え、疼痛の有無を確認する

4 まとめ

評価をする際は、その評価をする部位はどのような役割を担当しているのか?を明確にすることで、本当に臨床で活用できる評価となります。
評価の目的を明確にするためにも一度機能解剖で整理していきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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