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膝関節の評価⑤

前回までに膝蓋大腿関節の評価について整理しました。臨床で膝蓋骨を評価することは多いですが、膝蓋骨が滑走するための条件とは?を整理することで、評価がより詳細になります。一つ一つ確認していきましょう。
臨床1年目の教科書
今回からは脛骨大腿関節の評価について整理しましょう。


1 特徴

復習になりますが、膝関節は、内外の脛骨大腿関節と膝蓋大腿関節からなる複合関節です。運動軸が2つあり、1つは矢状面における屈曲・伸展、もう一つが水平面に置ける内外旋となっています。
脛骨大腿関節は外側と内側の脛骨大腿関節は大きな凸面の大腿骨顆とほぼ平坦で小さめの脛骨顆から構成されます。
関節の安定性は、しっかりした骨性適合ではなく、筋や靭帯、関節包、半月、体重による外力や物理的な閉じ込めによって得られることが特徴です。

2 どう可動しているのか?

脛骨大腿関節は関係するテコの腕の長さのために、ストレスにさらされやすいが、完全伸展位では大きな安定性が得られます。
その完全伸展する際、脛骨は最終伸展にて外旋が生じます。これは終末強制回旋運動(SHM (screw-home-movement))と呼ばれます。
終末強制回旋運動とは膝関節伸展をしていくと最終30°から脛骨が約10°外旋する動きのことを指します。
機序としては
・大腿骨の骨形態を考えると、大腿骨内側顆と外側顆の形状の違い
・膝関節が伸展すると前十字靭帯 (ACL) に受動的な緊張
・外側広筋と内側広筋のバランス

の3つが関連しています。

3 実際の評価方法

膝関節が最終伸展するためには終末強制回旋運動が必要であり、その動きを評価することが重要です。
方法として
①脛骨粗面3〜4横指下を触診する
②下肢の重みを利用して膝関節伸展
③最終域で脛骨が外旋するのを確認

4 まとめ

膝関節は臨床で介入する機会が多い関節です。そして様々な要因が重なり可動域制限が生じます。
その要因を一つ一つ評価することで介入が可能となります。その評価を抽出するためにも一度機能解剖で整理していきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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