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大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう
みなさまご機嫌よう。もーやんです。
本日は読書感想文。斬新な設定で読む人を「あっ(*゚Д゚*)」と言わせるおすすめ本。『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう』(著:山本巧次)です。
まず面白いのが、一作目から最新刊へかけて、官能小説みたいな表現が無くなってきたこと。笑
詳しくは後で説明します( *´艸`)
○あらすじ
東京で働くOLゆうか。祖母から引き継いだ家は、江戸時代へのタイムトンネルだった!
愛しの八丁堀の同心、伝三郎さまのために秘密の岡っ引きとして活躍するおゆう。友人の分析オタク宇田川くんと協力して、現代の捜査方法を駆使して江戸で起こる事件を見事に解決していきます。
※以下、ネタバレです
○おゆうと伝三郎さまの恋
一番気になるところです( *´艸`)
でも、1巻を読んだときには「はいはい。2巻で身も心も結ばれるのね~」と思ってました。が、現在7巻。
キスすらしてません(*゚Д゚*)エー!
それというのも、1巻では官能小説かしら?と思うくらいの直接的な表現が多かったのです。伝三郎さまのためにピルを飲んでるとか、伝さんを想って1人で。。。とかとか。
そういう表現を見つけては旦那さまに報告したせいで、「君はエロ小説を読んでるのかな?」と言われたものヽ(●´ε`●)ノ笑
ところが、巻を増すごとにどんどん健全な恋心に。お互いに好き合ってると感じているものの、よき晩酌相手、ピンチ時のハグのみ。
おじさんが嬉々として書いた官能表現を、編集さんがビシバシ訂正する様子が目に浮かびました。笑
二人が結ばれるのは、きっと物語のラストね。
○伝三郎さまの秘密
本作は、おゆうの秘密を楽しむだけではありません。
実は、伝三郎さまも未来人( ゚□゚)!ネタバレ!
ただし、おゆうとは時代が異なり、戦後すぐ事故で江戸にタイムスリップ。
この秘密を抱えたまま、彼はたくましく江戸で生きてきました。運よく同心の家に養子として迎えられ、頼れる八丁堀の旦那様になったのです。
鋭い彼ですから、おゆうの秘密も見抜きカマをかけては確信します。
でも、『惚れた弱味』で問いただせない。もし秘密を暴いてしまったら、おゆうが居なくなってしまうかもしれないから。
だからこそ、おゆうの誘惑を飄々とかわしつつ、真の目的を探っているのです。
『その時自分はどうするのか。おゆうを抱くか、お縄にするか。あるいはその両方か』という感じのことを決意してるのです。
1巻の伝三郎さまはいちいち格好良かったけど、最近は翻弄されてる感じが面白いです。芯のある誠実さを感じる、頼れるリーダーキャラ。
○宇田川くんの想い
ところが、最近頭角を現しているメンズが。1巻では太めでコミュ障の分析オタクとしか紹介されていなかった彼。
宇田川くんです。
分析だけで、おゆうが江戸に行っていることを見破った彼。冷静で、的確で、無口。
好き!応援してる(* >ω<)!!!
ある時ひょんなキッカケで、彼も江戸へ調査に行くことに。学者の宇田川として、和服に着替えると大きな体格が様になって、髪もスッキリまとめると男らしく。
思わずおゆうも感心する男っぷり。
そして、伝三郎さまはライバルの出現に愛想笑いで迎えつつ眉間に皺。笑
江戸へ行く前も、生活の大半を江戸で過ごすおゆうの懐をそれとなく心配したり。ピンチにいち早く駆け付けて、助けてくれたり。
東京でおゆうが作ったシチュー。あれですね。あの後から、彼の好意は分かりやすくなりました。きっと胃を捕まれたのでしょう。
伝三郎さまの秘密にも気付きそうだったり、今後の展開を熱く盛り上げる役どころね。
○史実とおゆうの交錯
妖刀正宗や葛飾北斎、ペリーなど。。。歴史で習う偉人たちも続々と出現します。
バタフライエフェクトを心配するおゆうに、宇田川氏が伝えた「そもそもお前の行動は史実に組み込まれていると考えるべきだ」との言葉。それを信じて、現代の捜査で事件や人々と交錯する感じ。。。
おもしろーいo(*`ω´*)o
伝三郎さまが東京に来たり、実は他にも未来人が居たり、色々な展開が予想できる本作。恋模様も気になるけど、歴史にどう向き合うのか、楽しみです!