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ばけもの好む中将
みなさんご機嫌よう。もーやんです。
最近お気に入りで大好きな小説をご紹介。
『ばけもの好む中将』著 瀬川貴次
時は平安。12人の姉を持つ苦労人貴族の主人公『宗孝』が、表向きは申し分ない貴公子『宣能』の怪異巡りに付き合わされて、行く先々で事件に巻き込まれるお話。
8巻まで読み終えたところで、現在10巻まで発売中。
まず、全キャラクターの個性が立っていて、生き生きと動きます。「あれ?わたしアニメ見たかしら?」と勘違いするくらい。
○魅力的な敵
ビランズも魅力的。女御様の恐さと悪さは潔いくらい突き抜けてるし、右大臣も読めない。でも、この2人は知るほど憎めなくて。
天狗や琵琶の回では、女御様と一緒に悔し泣きました。そして、右大臣の切なさと不器用さに、頭を抱えたくなるの。。。
○ジャンル。。。?
古今集や伊勢物語、源氏物語や衣装、季節の風習、思想はよく調査されていて、ストーリーだけでなく人物の動きにも密接に関わります。
古典の学びもあり、
噂を聞きつけ数多の怪異を追うのに、本物を求めるあまりトリックを暴いてしまう推理要素も楽しい。
というわけで推理系もあり、
悲恋や、穏やかな人の大胆な恋、そして甘酸っぱさとひきこもごも。
なので恋愛系も。
政争と大奥要素もあり、親子関係や男女の友情、ジェンダーなどほんとに盛りだくさん。
なので、ジャンル括れない!笑
○キャラクター
主人公の宗孝は、流されキャラかと思いきや優しさと真の強さ、いざというとき頼りになる王子様キャラ。どんどん成長します。
むしろ、謎めいた完璧キャラであるはずの宣能の方が、どんどん心配になる。。。
キャラクターが多く、みんなの思惑が絡まり、トントン拍子には進みません。が、最後は妨害すら好機として丸く収まる。楽しい読後感です。
情熱が止まらないので、今度はネタバレしつつ愛を語りますわ(*≧∇≦)ノ