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個人投資家のNPO法人JAII
2024年11月27日 12:00
木村 喜由の『マーケット通信』Vol.2206科学や経済メカニズムに反するトランプの政策政治は社会の安定を目指して行われる。その基礎となる経済に対しても合理的で長期の展望に沿ったものである必要がある。社会の安定とは、つまるところ貧窮者、不満者のパワーが爆発して暴動や革命が起きないように運営することである。政治家は、有権者の委託を受けて権力を行使するものであるから、自分の利益を優先し社
2024年11月23日 17:08
木村 喜由の『マーケット通信』Vol.2205半導体は米国経済の生命線、その中核である台湾を危うくするウクライナ侵攻筆者の最大関心事はウクライナ情勢である。もしウクライナが全面降伏する事態になれば、直ちに中国の台湾併合問題が当面の課題として浮上する。経済を動かす基本要素はヒト、モノ、カネだが、持続的に動かすには食料、エネルギー、情報が必要である。一応、食糧生産は世界合計では驚くほど安
2024年11月21日 15:26
木村 喜由の『マーケット通信』Vol.22042年で10倍になったNVIDIAだが将来の地位は保証されていない筆者が株式投資に参加して50年になるが今朝のNVIDIAほど注目を浴びた決算発表はなかった。直近株価145.89ドルで時価総額3.58兆ドル、円換算で555兆円、たった1社で東証プライムの6割に相当する。2年前にOpenAIがChat-GPTを発表した時点での調整後株価は15ド
2024年11月18日 12:11
木村 喜由の『マーケット通信』Vol.2203円高と生産・需要減で製造業が減益に15日時点で日経225採用銘柄のうち損保3社とカシオ以外の221社が7-9月に終わる四半期決算の発表を終えた。率直な感想は、想定よりよくない、厳しい。7月から急激に大幅な円高に見舞われたうえ、株価も急落したことから、売上面だけでなく、資産評価面でもネガティブな影響があると予想できたが、製造業系の落ち込みは想
2024年11月11日 12:36
木村 喜由の『マーケット通信Vol.2202』完全雇用なのに現政権が大敗するのは非常に珍しい振り返ればこの秋は世界各国で政権交代あるいは与党の後退が相次いでおり、政治にとっては大きな嵐が吹いたといえるだろう。だが法律に定められた選挙により、武力闘争なしに政権移動が行われるのは、民主主義の大きな利点でもある。選挙や議会運営にはコストが掛かるが、円滑に民意が政治に反映されるのはよいことだ。
2024年11月7日 11:48
木村喜由の『マーケット通信』Vol.2201「今だけ、カネだけ、自分だけ」のトランプを選んだ米国民米国大統領選挙はトランプ氏の勝利に終わった。筆者はハリス氏勝利と予想したが、10月に入り有権者の関心の高い経済問題や外交・安保問題に説得力ある提案を打ち出せず、イスラエルの対外攻撃が一段と過激化・残虐化したことにも無力で、イスラム系や若者の反戦主義者からの離反が増えたことで、想像以上に基礎票
2024年11月4日 08:49
木村 喜由の『マーケット通信』Vol2200ウクライナの粘りがロシア経済を土俵際まで追い込んでいるソヴィエト連邦が崩壊した経緯を覚えているだろうか。81年レーガン政権が冷戦下で軍備拡張路線を取ったのに対抗して、ソ連側も軍事費の拡大を行った。それを可能にしたのは原油価格の急騰であり、石油大国のソ連にとっては棚ぼた的な利得があった。86年以降原油は急落したため、財政の半分を資源売却益に依