自信家ではない自分の新たな挑戦【就職成功者インタビュー一条さん】
今回ご紹介するのは、就職カレッジ®を利用して大手自動車メーカーの開発・設計会社へ入社された一条さん(仮名)。ご家庭の事情で大学を中退した後に前職へ入社し、その後30歳の節目の年に「キャリアチェンジしたい」と一念発起して出会ったのがジェイックでした。
ジェイックに出会うまで、そして初めての転職活動に奔走した一条さんのストーリーを語っていただきました。
不器用ながらも、何事も真面目に取り組む学生時代
中学は生徒会活動で高校への推薦をもらい、高校はそれなりに勉強を頑張って大学への指定校推薦で進学するなど、一見スマートに人生を歩んできたかのように聞こえますが、その実「自分は不器用な人間だ」という自覚をずっと持ち続けています。
例えば「テストでこれくらいの点数を取らなければ」とか「いつまでにこの仕事を完了させる必要がある」など明確な目標があれば頑張れます。一方で
目標そのものや、達成への道筋が曖昧だと、途端に「自分はどうすればいい…?」とアタフタしてしまうのです。
だからこそ、学校や仕事も目標に向かってレールがしっかり敷かれていると、安心して前を向くことができる慎重なタイプです。
リーマンショックの影響で大学を中退
大学では情報理工学部に入りました。指定校推薦の申込みをするときから、「ソフトウエア関連の仕事に就きたい!」と憧れていたのです。
ところが大学1年生の秋のこと。当時リーマンショックで不況の煽りを全面に受けたことにより、父から「申し訳ないが学費が出せない…」と言われてしまいました。自分で奨学金も借りていましたが、とても4年間の学費をまかなえる状態ではない…と告げられ、目の前が真っ暗になりました。
父からの申し出を受けたときは、「せっかく大学に入るのを許してくれて、奨学金を返すためにアルバイトも頑張っていたのに、なんで親のせいで中退しなければならないんだ」と、やるせない気持ちで満たされました。
ただ、自分には年が離れた弟と妹がいるので、「2人の将来を考えると自分の中退は受け入れるしかない。家族を支えるためにもなんとかしなければ。」と、やむなく気持ちに整理をつけ、中退届を出しました。
レールから外れた不安
中退を受け入れたときは、「仕方のない理由だし、弟と妹もいるから」と自分を納得させました。ところが、実際に中退してからは「これからどうしよう、何をして生きていけばいいんだろう…」と漠然とした不安に包まれました。
そして将来について考えれば考えるほど、「本当は大学に通い続けたかったのに…」と、取り戻せない過去への後悔に苛まれました。
学校に通っていたときは、勉強や人付き合いなどで自分なりに目標を立て、一歩ずつ着実に達成させることで、自分のモチベーションを保っていました。
ところが、自分ではどうしようもない都合で目標を奪われてしまったことで、「これから何を目標に頑張ればいいんだろう…」と、大海原に投げ出されたような感覚で、途方に暮れてしまったのです。
自信の無さに拍車がかかった就職活動
それからは、特に目的や目標を見出せないまま、学生時代から在籍していた飲食店のアルバイト先で、時間を潰していました。
そんな生活を続けて1年ほど経った頃、親から「そろそろ就職したら?」と声をかけられたことで、初めてハローワークに行きました。「スーツを着て働く仕事をしてみたい!」という憧れがあったことから、会社員の求人を求めてハローワークに足を踏み入れたのです。
ところが、いざハローワークに行っても、結局のところ就活は自分で進めるもの…。求人検索も、応募も、企業とのやり取りもすべて自分で行うことから、初めて就活を始めた人間には何もかもが不明瞭で、よくわかりませんでした。
「就活と言っても、具体的に何をすればいいのか。いざ面接となっても、面接の仕方も名刺交換の仕方もわからない。なによりも、最終学歴が大学中退で、資格も免許もない自分が就職できるのか…?」と、自信が無くなりかけました。
明確な目標があるから頑張れる
そんな時、ハローワークで職業訓練校の存在を教えてもらいました。アルバイトで一定の給与を得ていたので、残念ながら受講中に給付金は受け取れないとのことでしたが、それ以上にプログラミングのスキルを無料で教えてくれることに大きなメリットを感じて、参加を決めました。
元々ソフトウエアなどIT系の仕事に興味を持って大学に進学したことから、「一度は諦めた夢をもう一度追えるかもしれない!」と希望の光に感じたのです。
それから3か月間、朝から晩までプログラミングの授業を受け、その後4時間アルバイトをし、合間に就活の情報収集をする生活が始まりました。もちろん大変ではありましたが、「プログラミングのスキルを身につけて就職する!」と明確な目標ができたことによって、元来の目標遂行力がいかんなく発揮されました。そうしてコツコツ毎日を頑張った結果、無事に前職のIT業界への入社が決まりました。
IT業界でがむしゃらに頑張った9年間
夢だったプログラマーとして入社してからは、チャレンジの連続でした。社会人になったばかりで、周囲とのコミュニケーションの取り方や仕事の進め方、仕事内容もわからないことの連続で、毎日周囲に相談しながら仕事に向き合いました。
訓練校を卒業したてで基本的なプログラミングしかわからないことから、周囲の仕事に追いつくため勉強し続ける毎日。加えて、派遣先によっては長時間の通勤をしなければいけなかったり、納期が短い仕事には缶詰めで対応しなければならなかったりと、大変なことも多かったです。
それでも、持ち前の真面目な性格から、日々一生懸命に仕事を取り組み、徐々にできる仕事が増えていく感覚が嬉しかったです。中堅の立場になってからは、プログラマーの役割を超えて、会社のフロント担当としてお客様に直接商品の使い方をご案内したり、お客様の要望をヒアリングしたりと、お客様に直接関わって仕事をするようにもなりました。
人から必要とされる感覚や、お客様の役に立っている感覚で非常に充実していて、やりがいを感じながらガムシャラに仕事に向き合い続ける毎日。
気が付けば9年の月日が過ぎ、自分は30歳になっていました。
節目の年に今後を見つめ直したい
20歳や30歳など、大きな節目の年齢になると、将来を考えますよね。例に漏れず自分も、「今後を見つめ直したい」と考えました。元々「人生経験として一度は転職してみたい」と考えていたので、「違う仕事へキャリアチェンジするならこのタイミングかもしれない」と考え始めたのです。
仕事も9年間で大方やり切った感覚がありましたし、自信を無くしかけた自分に今があるのも、仕事のお陰でした。だから、純粋に前向きな気持ちで「次のステップに進みたい!」と考え、半ば勢いで仕事を辞めました。
自分に需要はあるのか?
そうして新しい世界を信じて、見切り発車で退職をしましたが、いざ転職活動を始めると不安に苛まれました。9年間の社会人経験を通して、自分の仕事はやり切った感覚がありましたが、世の中は”上には上がいる”もの。
「他の経験者に比べて、自分が持っている武器は充分だろうか?20代の若い人材は可能性に満ち溢れているが、30歳になった自分に需要はあるのだろうか?」と、不安が尽きませんでした。
そんな不安を抱えながら、転職活動についてネットで調べていたときに出会ったのが、ジェイックでした。
不安な気持ちに共感してくれたアドバイザー
ジェイックの就職支援サービスは、既卒・フリーター・大学中退者のサポートに特化していますが、社会人経験者がキャリアチェンジするための転職もサポートしてくれます。
フリーター時代の初めての就活も、わけがわからず不安でいっぱいでしたが、初めての転職も同じように「まず何から始めるべきか、どんな求人があるのか、そして自分を雇ってくれる会社があるのか」など、考えれば考えるほど不安は尽きませんでした。
そうした想いを、担当の就職アドバイザーにぶつけたところ、共感しながら包み込むように話を聞いてくれて、安心したのを覚えています。転職のスケジュールの相談をしながら、時折雑談を織り交ぜて話してくれるアドバイザーに、「この人は頼りになる」と全幅の信頼を寄せることができたのです。”就職アドバイザー”と言うよりも、”就職パートナー”と思えるような存在で、ありがたかったです。
20社の企業と面接をして
就職アドバイザーと面談をした後日、「無料就活講座」に参加したことで、書類選考なしで企業と面接ができる「集団面接会」に参加しました。
「集団面接会」とは、2日間かけて約20社の企業と面接ができるシステムで、次から次に企業の面接官と実際に話せるのが特徴です。
参加前は「せっかくだからもっと企業に会いたい!」と考えていましたが、実際に参加すると「1日5社くらいで充分…」と思ってしまうほど、ドッと疲れが来ました。
面接なので当然ですが、たくさん話して、聞いて、愛想よくしなければならないので、終わって緊張の糸が切れた瞬間に一気に疲れに気付いた感覚です(笑)
自信を取り戻せた集団面接会
疲れはしましたが、とはいえ様々な企業と実際に話したことで、「話してみないとわからないことがある」と気付きを得ました。
例えば企業一覧の中に、施工管理職を募集している企業と、営業職を募集している企業がいました。自分の先入観では、「施工管理職は板挟みで大変そう」、「営業職はいろんな所に足を運んで大変そう」と、大変なイメージばかり頭にありました。
ところが、実際にその職の人と話すことによって、「施工管理職は周囲と密にコミュニケーションを取ることで、スムーズに調整しやすくなる」、「営業職は昨今オンラインでの商談も多く、直接出向く必要がない場合もある」ということを知り、「自分にもできる仕事かもしれない!」と前向きに捉えることができたのです。
ただ面接をするだけではなく、その場で企業の魅力的な点や、仕事内容の詳細を説明してくれるので、視野に入れていなかった企業が魅力的に見えたり、入社後の働き方のイメージをリアルに思い描くことができたのです。
自分は現職に技術職として入社しましたが、集団面接会に参加したことで「自分にも務まりそうな仕事が世の中にはある」と希望を持てたのは、良い経験でした。
30代の初めての転職で新しいスタートへ
転職した会社は、誰もが知る某大手自動車メーカー提携の開発・設計会社です。前職はプログラミングで概念を形にする仕事でしたが、現職は実際に形がある物質を世に生み出す、いわゆるモノづくりの仕事です。今までは平面のモノづくり、これからは立体のモノづくりとして、新しいスキルが身に付くことにワクワクしています。
まだ入社したばかりなので、これから新しい仕事を覚えて実績をつくることはもちろんですが、新しい目標として、いずれ社員教育に携わるキャリアを築きたいと考えています。
自分は突如社会に投げ出されて苦労した経験があるので、苦労している人や、大変な渦中に置かれている人の気持ちはわかる方です。だから、自分が仕事を覚える中で大変に感じたことや学んだことを、失敗談を交えながら「みんなはこうならないように気を付けてね」と、後輩をフォローできる先輩になりたいです。
これから就職カレッジ®の利用を考えている方へ
フリーターの頃の自分は、敷かれたレールが無いと不安で走れませんでした。でも、そんな自分でも目の前のことに一生懸命ぶつかり続けていった結果、自分でレールを敷けるようになりました。
今後も仕事をしていく上で、不安になったり自信が無くなってしまうことがきっとあると思います。ただ、これからは自分が掲げた目標に向かって、自分の意志で敷いたレールを、一歩ずつ歩んでいきたいと思います。
就活や転職で不安に感じている方がいれば、ぜひその想いを担当のアドバイザーにぶつけてみてください。共感して、寄り添いながら、サポートしてくれるはずですので、頑張ってください。