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「じゃがいも」のお寺話11 お釈迦の伝記

インドではカーストによる身分制度は廃止になっているようですが、実際は現代でも根強く残っているとも聞きます。
お釈迦様の時代のインドではバラモン教が広まっていて身分制度は現代よりも明確にあったとされています。
生まれた時の家柄でバラモン、クシャトリア、ヴァイシャ、シュードラと身分を分けられてしまいます。
①バラモンはバラモン教に携わる人、司祭
②クシャトリアは王様や貴族(戦士)
③ヴァイシャは一般の市民
ここまでがカーストの上位と言われます。アーリア人の血統の人でしょうか。
④シュードラは労働者
さらにこの下にはカースト外の人(アウトカースト)がいます。お釈迦様の時代にはチャンダーラと呼ばれていて、時が進むとダリットなどと呼ばれるようになったようです。
階級により結婚や就職など様々な制約を受けることになります。現代なら差別として扱われるでしょう。

バラモン教では人は輪廻をするので前世で徳をたくさん積んだ人は高いカーストに生まれて、前世で悪事を働いた人は低いカーストに生まれると考えるようです。輪廻の思想も人間道をさら細かく分けたような身分制度成立の背景と言えるのかも知れません。

お釈迦様は生まれた時の家柄や前世のおこないで現世の人生に不平等や差別が生じる思想には真っ向から反発したかったのだと思います。
人は生まれた時には皆、平等であり家柄は一切関係なく生まれてからの行動で判断されるべきである。輪廻が不平等の根源なのであれば止めるべきであると考えたのでしょう。
仏教の基本的考えはバラモン教への反発から発信されたように思います。

バラモン教のカースト制度に対する疑問、母親との死別の悲しみ、逃れることができない生•老•病•死の苦しみ。
人生は苦しみばかりである。安寧な生活を送ることはできないのか。そんな心持ちであったのでしょうか。あくまで想像ですが。

お釈迦様は釈迦族の王子として不自由ない生活を送っていたはずですが、29歳の時に妻を残してカピラ城から修行の旅に出たと伝わります。

出家の時、お釈迦様の子供として認識され後に弟子になる羅睺羅(らごら ラーフラ)は生まれていたのか、いくつか説があるようですが生まれていなかったのかなぁと想像しています。幼い子供をおいて出家ができたでしょうかね。分からないです。

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