仲林自伝〜初恋2〜
私は承認欲求の塊だ。麻雀強いとか、話面白いとか言ってもらえるとめちゃくちゃ嬉しい。このノートが面白いと言ってくれるとめちゃくちゃ嬉しい。だから、面白かったら、面白かったとリプライをしてくれ。そんなリプを見るとニッコリしている。これからも面白くなるよう頑張るので、見て欲しい。
いつも通り本編にうつっていこう。
部活を見に来た次の日から、私とカナちゃんの距離は遠くなった。それはそうだ。あれだけ俺卓球部なんだぜ!とか言って部活に誘ったイキリインキャが、バックハンドすらままならないほど卓球が下手くそだったのだ。雀荘で俺マジ麻雀強いんすよとか言って、バイトで入ってきた大学生がボコボコにされて、次の月から会話がなくなるのと非常に似ている。マー◯ャオとかで働いてたらすごくよくありそうだ。
幸いにも、私とカナちゃんの席は教室で対角線上の位置にあり、会話をしなければいけないという状況にはならなかった。それでも、私はカナちゃんのことが気になり過ぎて、いつも彼女の動向を目で追っていた。
「ねぇねぇ、ケイってカナちゃん好きなの?」
突然、後ろから話しかけられた。みあちゃん(仮名)だ。その子は顔がみあちゃんに似ているからとかではない。本名があみちゃんだったから、逆にしてみた。仮名の意味は全く無くなってしまったが、このみあちゃん仲林のことが大好きだったのだ。
「べっ、別に好きじゃねーよ。」
そう、みあちゃんにいったものの、中学生の時の恋心などすぐにわかってしまうものだった。みあちゃんは嫉妬に溺れ、嫉妬の魔女となる。みあちゃんは胸に大きな白鯨を2匹飼っていた。
「ねーねー、カナちゃん!ケイはカナちゃんのこと好きらしいよ!」
よ、余計なことを言うな、、、散々昨日ダサい一面を見せている私は逃げたくてたまらなかった。こちらをチラ見したカナちゃんは、ありがとうと言って、また他の女の子と話し始めた。中学生の時に好きな人がバレると言うのは地獄だった。周りから好きなんだって?と毎日毎日聞かれ、好きじゃねーしと言う押し問答をしなければいけなくなる。プライドが高かった私は、学校に行くのが嫌になるほどだった。メンタル激弱の私は耐えきれず、とある日仮病をつかった。ストーブの風に体温計を当てて、37度の熱を演出し、母親に体調悪いから休むと告げたのだ。ご存知か分からないがストーブで体温計を調整するのはかなり難しい。気を抜くと40度を超えて、病院に連れて行かれる可能性があるからだ。すこぶる体調がいい仲林を医者が診察をするという、謎の構図が出来上がってしまう。かなりシュールな絵面だ。
当時はFF7をやっていたと思う。休みの日だったからこそ、存分に進められたのを覚えている。FF7で好きな女の子はユフィだった。活発なショートカットの女の子めちゃくちゃタイプだった。昔協会に吉元という女の子がいたのだが、結構似てるなと思っていた。吉元は顔は小さく、おっぱいは大きく、体は細く素晴らしいボディをしていた。今でも仲が良く、彼氏も仲がいいのでここに書いた事は内緒にしていて欲しい。
FF7で遊んでいると、夕方ぐらいに家のチャイムがなった。インターホンに出てみるとクラスの女の子3人だった。宿題を届けてくれたのだろう。
表に出ると、彼女たちからマシンガンの様に言葉を浴びせかけられた。
「みあが、ケイのこと好きなの知ってるでしょ?なんで他の子好きになるの?みあのことどう思ってるの?好きなの?嫌いなの?半分なの?どれなの?」
みあちゃんが俺のことを好きなことと、他の人を好きになってはいけないということは論理的に整合性が合わない。中学生ながら、こいつは頭悪い、そう思った。その質問に対し仲林は、「半分で」と答えた。半分ってなんだよとは思っていたが、半分が正着だと思ったので、そう答えた。
「なにあんた優柔不断なんだけどー。付き合っちゃえばいいじゃん!みあいい子だよ!」
半分を選択肢に入れたのはお前だろ。馬鹿なのかお前は。喉元まででかかった言葉を飲み込み、彼女たちからマシンガンを受け続けた。後ろで佇むみあちゃんも悲しそうな顔をしていた。
「とにかく体調悪いからこの話はまた今度にしよう」
そう切り出し、3人を帰らせた。玄関に戻ると、あらケイ、モテるのねと母親が茶化してきた。うるせぇクソババアと言って部屋に戻っていった。いや、そこまでは言ってないと思う。もしかしたら言ったかもしれない。言ってたとしたらおかんごめん。面と向かっては恥ずかしいからここで謝っておく。
そして次の日、病気が完治した私は、学校に向かった。
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