仲林自伝〜受験1〜
飽きていた。仲林はすでに飽きていた。noteを更新することに。初恋編を書き終わり、満足をしてしまっていた。キメラアント編を書き終わった冨樫さんの気持ちが非常にわかる。創作意欲が湧かないのだ。そんな中、仲林が働いている雀荘でセットのお客さんや、フリーの絶対ツイッターやってないだろ、みたいなお客さんからnoteみたよ、面白かった!と何人かに言われた。めちゃくちゃ嬉しかったので、また書き始めようと思う。仲林は単純だ。褒められると伸びるタイプなので、存分に褒めてくれ。
それでは本編に移っていこう。
中学3年生になり、受験シーズンとなる。大学受験をしたくない仲林は、私立の付属の高校に的を絞って勉強をし始めた。早稲田、慶應、明治、法政などを志願校として選んでいた。第一志望は早稲田だった。志望理由は家が近いからだ。あと、モテそうという理由もあった。
とある日、塾で勉強をしていると、横腹に激痛が走った。こ、これは噂に聞く盲腸ではなかろうか。手を上げ、先生に私は盲腸になった、病院に連れて行ってくれと伝えた。なんで盲腸だとわかるのだと先生に聞かれる。このやりとりも意味がない。私はあらゆる方々に盲腸の症状を聞いてきた。龐煖が盲腸になった時、母親が盲腸になった時、完全に症状は一致している。俺を連れて行け、早くしろ!取り返しがつかない事になるぞ!そう叫び救急車を呼ばせた。もちろん嘘だ。
どうにか説得をし救急車を呼んでもらい、日本赤十字病院に連れて行ってもらった。手術室に入ると、剃毛をするためにおちんちん丸出しになった。若い看護婦達に囲われ、私は恥ずかしかった。親父にも見られたことないのに!そう言いたかったが、痛すぎてそれどころでは無かった。あらきれいなおちんちん、そう看護婦の1人が言った。そこから本当だねーみたいな会話が始まった。今考えると非常に楽しそうなシチュエーションであるが、当時は恥ずかしくて死ぬかと思った。しかし、私は彼女たちが言った言葉を22年間誇りに思っている。私は綺麗なイチモツを持っている。それが自信になっている。もし見たいと言う方がいれば秘密に見せてあげてもいい。写真はNGだ。ただし、女の子に限る。冗談だ。
手術はその日のうちに行われた。部分麻酔が効かなかった仲林は全身麻酔で手術を行う事になった。麻酔が効き始め、いつの間にか仲林は眠りについていた。
目が覚めると、夜の3時ごろだった。まだ麻酔が残っているためあまり自由に動けないが、意識はあった。ボーッとしているとあの看護婦さんのことを思い出した。あんなことを言われたのは人生で初めてだったので、ドキドキしていた。ナースコールをしたらきてくれるのではないか、そう考えていたが、呼び出す理由が浮かばなかった。起きましたと言うのを理由にしようかと思ったが、だからどうした?と言われてしまいそうなので、却下した。もしかしたら看護婦さんがきて、筆下ろしをしてもらえるのではないか、そんな妄想をしていたらいつの間にか寝ていた。
起きたら朝の9時だった。数分するとあの看護婦が入ってきた。体調は大丈夫か聞かれ、すこぶる健康であることを伝えた。
学校が終わる時間になるとカナちゃんがお見舞いに来てくれた。ホクトから話を聞いていたみたいだった。転校した中学はどうなのか、などたわいのない話をしていた。1時間ほど話していると、会話がなくなり、そろそろ帰るねと言われた。寂しかった仲林は手を握った。手を握り、見つめ合っていると、カナちゃんが恥ずかしながら言葉を発した。
「キスしたいって言ってたよね?しようか?」
カナちゃんがしたいならしようか?などと言う強がりを見せた。心の中の仲林はX JAPANの紅を歌う佐藤かづみプロと同じぐらいの勢いでヘドバンをしていた。首がもげるのではないかと心配になるぐらいである。
カナちゃんがそっと顔を近づけてきた。腹筋に力が入らない仲林は目をつぶり、カナちゃんの唇を待った。柔らかい感触が口元にあった。ほんの一瞬であったが、本当に幸せだった。
カナちゃんは恥ずかしそうに、また来るねと言って病室を去って行った。これが仲林のファーストキスだ。看護婦さんの筆下ろしなどと言う煩悩は何処かへ消えて行っていた。
そして、無事仲林は退院し、また受験戦争へと巻き込まれていく。
lead to the next chapter...
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