『宙わたる教室』の小林虎之介くんがいい
日本/テレビドラマ/2024
主演は窪田正孝。これはBLドラマではないけれど、『ひだまりが聴こえる』の小林虎之介くんを見たくて見始めた。ドラマとして面白い。少しだけ感想を。
1話目は彼が演じる柳田岳人を中心に話が進んだが、虎之介くんの演技は見応えがあって引き込まれてしまった。岳人はディスレクシアという学習障害があり読み書きが苦手。そのせいで学校でも馬鹿にされるうちに中学から不登校になり、悪い仲間と付き合う”不良少年”になった。それでも、努力重ねてもなかなかうまくいかない人生の負のスパイラルから抜け出そうと、20歳になって定時制高校に通い始めた。子供の頃からずっと読み書きができずに悩んで来たのに、今になって初めて自分の学習障害に気づかされた岳人が、窪田正孝演じる飄々とした藤竹先生とこれからどんな風に関わり、どんな経験をして、どう変わっていくのか楽しみだ。
2話までみたが、虎之介くんの演じる岳人から目が離せない。自分の感情を抑えきれず時々爆発して大胆な行動に出る岳人を見て、厄介者扱いするどころか嬉しそうでさえある藤竹先生もいい。一見全くタイプの違う二人だが、二人とも理系なわけだし、実は根っこのところで何か共通点があるのかもしれない。或いは、自分にないものを相手に感じてお互い結構気に入っているのかもしれない。結局は藤竹先生が作った科学部の部員第一号になり(いつのまにかさせられ)、越川アンジェラと藤竹先生の面談中、先生に教えてもらった実験に一人で一生懸命に取り組んでいた岳人が、なんだかかわいく思えた。2話目にしてすでにいい凸凹コンビになっている。藤竹先生の今後の変化も楽しみ。
『ひだまりが聴こえる』をみていた時、明るい太一の奥に悲しさや寂しさを感じることが多かったのだが、あれは役作りと同時に、太一を演じていた小林虎之介という役者から醸し出される空気でもあったのかもしれない。岳人を見ながらそんなことも感じた。
『ひだまり・・・』の太一とは違って、あまり笑顔を見せず、乱暴なところもあり、うまくいかない人生の中でもがき苦しんでいる”不良”の岳人という役を演じる虎之介くんにどんどん引き込まれてしまう。彼の泣く演技がとてもいい。勢いがあるときの役者って、こういうものなのかなぁ。じっと見ていたくなる。
昨日偶然手にとった雑誌に、注目の若手俳優として『ひだまり・・・』の中沢くんと虎之介くんが取り上げられていた。なんだか嬉しかった。どんな俳優に成長していくか、今後もずっと追いかけて応援していきたい二人だ。
火曜日が待ち遠しい。