究極の㊙相続税&贈与税対策のお話
お久しぶりです! 唐突ですが…。相続税対策として、贈与税を課せられることなく、いとも簡単に財産を減らす術があります。
関心ありますか? あるいはもしかして、「どっちにしろ貰った子どもの側が納税するだけの話で、親である自分にとってはどうでもいい話だよ」な~んて、ひどい物言いをしてはいけませんよ!
頼まれてもいないのに、親が一方的に勝手に、子どもたちを過酷なこの世に産み落としたわけですからね。なるべくならわが子に、親のために不利益が被ることのないように気遣いをしたってバチは当たらないと思いますよ。デキちゃった婚の場合なら尚更です。
いわゆる終活の真の目的がここにあります。終活の本質は、かけがいのない子や孫に、面倒や厄介をかけないために段取りしておくことにあるのです。
となれば、せっかく親がエンディングを迎えて運よく遺産を手にした子どもたちに、できれば相続税など負担させたくないと思いませんか?
思わないのであれば、この先を読んでいただく必要はありません。でも、もし「そりゃ、そうだよね…」と賛同いただける方たち限定で、耳寄りな㊙情報をお教えしましょう。
相続税を納めなければならないのは、毎年エンディングを迎える人たち160万人のうち、わずか10%に過ぎません。自分がそんな10%に入るのかどうかを、まずは確認してみてください。
『自分名義の財産総額 ≧ 3,000万円 + 600万円 × 相続権者数』に該当する場合のみ、お子さんたちに然るべき相続税が課せられることになります。
ちなみに、財産総額には金融資産だけでなく、不動産も含みます。持ち家の場合、固定資産税評価額を0.7で割り算した値が時価となると考えて差し支えないと思います。固定資産税評価額は、毎年5月下旬頃に郵送されてくる納税通知書に記載されています。見当たらなくって、かつ、次の5月まで待てないという人は、自治体の資税課に出向いて『固定資産税評価額証明書』を取り寄せてください。
地価の高い一等地に土地をお持ちの場合、それだけで相続税課税対象となってしまうことは、ほぼほぼ確定です。そういう場合には、いかにキャッシュを減らすかが重要なテーマとなるのですが…。
かと言って、こんどは贈与税も取られたくないし、贈与税非課税特例制度(教育資金、結婚子育て資金、住宅取得資金)を利用してしまうと、お子さんがひとりっ子であれば問題ありませんが、兄弟姉妹がいる場合には(特例を利用すると記録が残ってしまうため)争族の火種になってしまいます。
んんん、じゃあどうすりゃいいのさ……となるわけですが、その答えがこの記事を書いている理由なわけです。
もったいぶるなって?
ですよね~。
ということで、親からおカネをもらったお子さんやお孫さんが、贈与税なんぞ一切支払う必要のない超裏ワザがコレです!
日頃からちょくちょく、生活費や教育費やお小遣いを手渡してあげる。
「な~んだ、そんなことか」と思われるかもしれませんが、実はこれこそがもっとも安全確実でお手軽な相続税&贈与税対策なのです、ハイ。
例えば子どもや孫と一緒に出かけて、洋服やらスニーカーやらステイショナリーやらを買ってもあげた時、晩ご飯用に総菜を買うおカネを出してあげた時、誕生日やクリスマスやお正月にお祝いをあげた時、入学祝・卒業祝・入社祝等々を上げた時…。
こんな時、「いまキミに贈与したからね。ちゃんと贈与を受けたとして贈与税の申告をしておきなさいよ」な~んて言うでしょうか? 「んなバカな」と考える人が、100人中100人ではないでしょうか。こんな場合にまで贈与税を支払わなければならないとしたら、世の中の親を持つすべての人たちが贈与税の申告漏れがあるということになってしまいます。
国税庁のサイトをみると、『扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるものについては贈与税はかからない』と明記されています。さらに、生活費や教育費の贈与の他にも、年110万円以内であれば贈与税は課税されません。生活費や教育費の贈与は、この110万円とは別枠で非課税となる贈与ということになります。
それでは、国税庁がいう扶養義務者とはどのような人をいうのでしょうか?
国税庁のQ&Aでは、次のような人が該当するとしています。
① 配偶者
② 直系血族及び兄弟姉妹
③ 家庭裁判所の審判を受けて扶養義務者となった三親等内の親族
④ 三親等内の親族で生計を一にする者
公用語でいうと(笑)、①「配偶者」 ②祖父母、両親、子、孫 ③同居している叔父・叔母、甥・姪。この人たちから生活費や教育費をもらったとしても、贈与税など一切かからないというわけです。
なので、祖父母や両親の立場になれば、「生活費や教育費の足しにしなさい」と言って、子や孫たちに頻繁におカネをあげればあげるほど、いざエンディングを迎えたときに、子や孫に相続税が課税されるリスクを低減することができるわけです。
それでは、国税庁のサイトにある「生活費や教育費として通常必要なもの」とは、どのようなものなのでしょうか?
この答えとしては、次のように記載されています。
「贈与税の課税対象とならない生活費又は教育費に充てるために贈与を受けた財産のうち『通常必要と認められるもの』とは、贈与を受けた者(被扶養者)の需要と贈与をした者(扶養者)の資力その他一切の事情を勘案して社会通念上適当と認められる範囲の財産をいいます」
つまり、一般的・常識的範囲内の生活費や教育費の贈与であれば贈与税は非課税と解釈して差し支えない……。そういうことになります。
国税庁のサイトには、非課税となる生活費・教育費の具体例が記載されています。
・生活費(家賃、食費、日用品・家電購入費など)の仕送り
・医療費
・結婚式や披露宴の費用
・婚姻時の家具や家電あるいはこれらの購入資金
・出産時の検査・検診代、分娩・入院費
・学資・教材費・文具費
・通学費
・修学旅行費
・学習塾の授業料
・受験料
・留学費用
たしかに、これらの費用について、親に出してもらったからといって、贈与税を納めたという人はいないと思います。もちろん、これら費用に該当していて、かつ、一般的な常識の範囲内の金額であれば、贈与税を納める必要はないということになります。。
逆に言うと、生活費や教育費として、ドッカ~ンと1,000万円を一括前渡しするというのはご法度です。生活費や教育費について贈与税が課税されないようにするには、必要な都度贈与される必要があるという点に注意が必要です。
もうひとつ気をつけたいのが、ATMからの送金はやめよう!ということです。ひとり暮らしをしている大学生の娘に毎月5万円とか10万円とか15万円とかを振り込むというのであれば問題ありませんが、相続税&贈与税対策としてこの作戦を行う以上、もっと頻繁に、もっと多額をあげることが想定されます。その際に口座振り込みにしてしまうと、万一税務調査が入った場合に、明確に説明することがむずかしくなってしまうからです。いまや私たちの銀行取引の全容は国家に監視されていると思っていたほうがいいですよ!
となれば、ちょくちょく会って飲んだり食べたりして、別れ際にお小遣いとして現金を手渡すしかありません。でも、親にしてみたら、自立したわが子の顔が見られて、おまけに食事まで一緒にできてお喋りできて…。こんなにハッピーなことはありません。やがては、可愛い孫ともちょくちょく会えて、超しあわせな時間を過ごせるというものです。
そうしながら老い先のことを話したりして、ごく自然に子どもたちにサポートを頼んだりできれば、エンディングまでの諸々のリスクが低減できるというものです。令和の御代替わり以降、大物政治家や高級官僚や芸能人たちは、こうして節税に取り組んでいます。言うまでもなく、なるべく早いうちから習慣化することで節税効果はグンとアップすることは言うまでもありません。できれば50歳とか還暦からスタートして、遅くとも後期高齢者になるまでには、できるだけキャッシュを減らしておくことをおすすめします。
子どもや孫たちは無条件で喜びますし、親もうれしいし、何よりも接触頻度が高まることで、親子間のこころの距離がちぢまること請け合いです。そしていつの日かエンディングを迎えたとしても、子どもたちには親に対するポジティブな記憶と感情が残ることでしょう。永遠の親子愛を紡ぐためにも効果絶大です。
おすすめです。実践にむけ、是非とも検討してみてください。