(感想文)学術変革「クオリア構造学」ご担当の土谷 尚嗣 先生の論文などについて
こちらの記事のコメントで、ご丁寧にお返事と最新の論文のご紹介をいただきました( *ˊᵕˋ* ) まことにありがとうございます( ᵕᴗᵕ )
コメント欄は500文字の制限があって、全然入りきらなかったので、
自分用のメモを兼ねて、こちらで書くことにいたしました(ง'̀-'́)ง
※先生のX(twitter)アカウントで、関連する論文や記事などの紹介もありましたので、それらも含めた感想です。
集英社の「よみタイ」に、学術変革A クオリア構造学に参加する研究者のインタビュー記事を載せていただくことになりました!
— Nao Tsuchiya (@NaoTsuchiya) August 7, 2024
佐藤喬さん@SatoTakash1さんのインタビュー記事が昨日オープンになりました。若い世代の方、研究者を目指す大学生や高校生にも広めて行きたいと思っています RTplease! https://t.co/cyx0WKUUV7
〇全体的なコメント
私自身が
「情報幾何(位相幾何を含む)」と
「情報物理学(量子情報・非平衡系・多体系・生命現象などを含む)」
に興味を持っているので、偏った視点になっているかもしれませんが、
古典物理であれ、量子物理であれ、
確率統計・情報理論・情報幾何であれ、
【数式・数学的モデル・統計学的モデル】として記述することでしか、
学術として認められず、
現代数学において
「相関・(相互)情報量(確率統計・情報理論)」と
「(位相)幾何( 局所的・空間座標ごとに存在する{対称な}計量テンソル・{非対称な}発散テンソル/ダイバージェンスと、座標間のテンソルの差異から発生する空間曲率、大域的にはトポロジー)」
の両方を扱えるのは、「情報幾何」だけ(?)なので、
脳神経系の数学的モデルであろうが、
認知科学(外界⇔脳)の数学的モデルであろうが、
心理学(外界/脳⇔心理)の数学的モデルであろうが、
クオリア構造の数学的モデルであろうが、
それらの間の(学際領域的な)
インターフェイスなレイヤーの数学的モデルであろうが、
結局は「情報幾何」として記述するしかないのかな
(あるいは、現代数学にはない、まったく新しい数学体系を開発するか)
という印象を受けました(˶ˊᵕˋ˵)
〇クオリア構造パラダイム:意識の難問を解決するためのクオリア周期表の構築に向けて
{The Qualia Structure Paradigm
: towards a construction of a Qualia Periodic Table
for the dissolution of the Hard Problem of Consciousness
Tsuchiya, N. (2024, September 1)}
しかし、あるクオリアを別のクオリアと比較することは難しくない。
このようなクオリアの関係的特徴づけが、今度は構造的文脈で行われることが、クオリア構造パラダイムの核心となっている。
この新しいパラダイムは、カテゴリー理論、特に、あるカテゴリー内のオブジェクトはそのカテゴリー内のすべてのオブジェクトとの関係によって特徴づけられるとする米田の補題に触発されたものである。
→ 記号接地問題や、量子コンピュータでの計算結果の収束と、
米田の補題は定性的には同じようなものなので、
クオリアも言語も、量子コンピュータ(物理現象)も、
全てが関係性・相関・比較によって収束することが可能?
クオリアが【本質的にどのようなものであるか】に依存せず、
最終的には人間が「数式および自然言語」によって理解可能な「論文」として、まとめ上げられて、客観的な合意を得る必要があるので
その意味でも、この「米田の補題」「クオリアの数学的な構造」というのは、非常に自然なアプローチ?
古典物理学でも、通常は環境系からの影響を「無視できる」という仮定・近似を置いた上で、公理とした上で話が始まりますが、
本来は、ポテンシャルエネルギー(位置エネルギー)は、
2つの粒子の距離が遠方であっても非ゼロ(逆二乗則・面積則に従って、遠方になるほど急速に減速して、やがて真空場と区別不能なレベルまで減衰するので、【近似】は確かに有効ではあるものの)なので、
厳密な話をすれば、古典物理のレイヤーでさえも、
本来はすべての粒子・全系の状態・物理量を知っていなければ、
個々の粒子の特徴・個性・運動・測地線を知ること、
つまり未来予測というものが不可能
なはずです。
【そのカテゴリー内のすべてのオブジェクトとの関係によって特徴づけられるとする米田の補題】ということについて、ある意味ではこのような、大域的なトポロジー(位相幾何)によって、個々の粒子の特徴が決定づけられる、ということと、定性的に同じだと思います。
そしてこのポテンシャルエネルギーについては、素粒子・場の量子論・量子力学レイヤーでは、量子相関・相互情報量・エンタングルメント・量子もつれとして、数学的にモデリングすることも可能なので、
☆相関・相互情報量 ≒ 【関係性】
☆大域的なトポロジー(位相幾何) ≒ 【構造】
ということは、クオリア構造に限定されず、すべての物理レイヤー
(高次レイヤーの生命現象や心理学・社会学・経済学などの、推定統計学・応用統計学分野も含めて)において共通しているのかな、と思いました。
※局所的なトポロジー(というのは用語の使い方が変ですが)である、
計量テンソル・発散/ダイバージェンス(位相幾何)については、
炭素原子単体、炭素鎖、ベンゼン環、グラフェン、フラーレン、ダイアモンド、それぞれ炭素・素粒子・【炭素 ”素子”】だけで出来ていて、
異なるのは(各元素・素子の)相対的な距離・位置関係・計量テンソル
・(系・分子全体の)トポロジー・位相幾何の情報、つまり配位【構造】だけ。
素粒子としての炭素の性質としては、すべての物質で共通
であるにもかかわらず、
化学レイヤーや熱力学レイヤーや生命現象レイヤーでは、
それぞれの物質・物性が異なるのは、
この種の【構造】【位相幾何 "情報"】からの寄与率の高さ
から「違いが創発」している。
(逆説的に、素粒子理論では、構造情報・位相幾何情報・複数の粒子の間の関係性・統計学的な交互作用を無視して近似している)
※※そもそも「リーマン幾何」や「ゲージ理論」においては、
「空間曲率」というトポロジー・位相幾何が
「力・相互作用・相関(関数) ≒ 関係性」とが、
数学的モデルとしては等価
というお話なので、ある意味ではこの二つは【不可分なもの】、
【1枚のコインの裏表(双対空間・双対表現)】なのかな、
と思っています。
この補題に触発されたクオリア構造パラダイムは、異なるクオリアの構造的特性を 1 つ 1 つ特徴づけ、整理するための道筋を提案している。
その結果、メンデレーエフの周期表に似た、クオリアとその物理的基質の領域を体系化する原理に到達することを目指しています。
この枠組みの下では、意識に関する有効な理論はいずれも、構造を維持しながら 2 つの領域を結び付ける必要があります。
このような理論の改良が成功すれば、これらの異なる理論間に「自然な」関係が生まれます。
クオリアと物理的基質の関係をこのレベルで特定し理解することで、現在の形の意識の難問は解消されるでしょう。
物理側でも、トポロジカル物性については、
量子計量テンソル(量子幾何テンソルや、ベリー位相など)に由来する
トポロジカル相・位相幾何情報による分類・理解がなされていて、
熱力学・統計力学についても、量子熱力学や、ゆらぎの熱力学(Stochastic Thermodynamics)、確率過程量子化、情報熱力学、情報幾何学などの確率統計・情報理論側からの説明付けが研究されていて、
化学熱力学・分子生物学・システム生物学などについても、
これらのような位相幾何情報と確率過程的な情報理論・情報幾何
としての理解が進められています。
この意味においても、情報幾何が、様々な物理レイヤーにおいて、
共通的な数学的モデル・数学的基盤として、非常に有効なのかな、
と思っています。
また、このような【異なる理論間に「自然な」関係】というものについては
私たちが普段利用しているインターネットについての【抽象的モデリング】である、【OSI参照モデル】も非常に参考になる、と思っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1726316022-N98jIoSrgBYKx6AqwXcv5saW.png?width=1200)
それぞれの層については、【見かけ上】は【全く異なるデータ・物理実態】を扱っているように見えますが、
上層と下層の接続・関係性・構造は
【翻訳ルール(インターフェイス)】と、
データ・古典ビット【情報 "素粒子"】・情報量【相関】という点でも、
非常に似通っているのかな、と思っています。
どの層においても、
中身は0と1の古典ビット【情報 "素粒子"】しか存在しない
のに対して、その0と1の羅列(位相幾何・順序性・構造)と、
その0と1羅列・順序をどのように解釈するのかという、
各層ごとの特徴(位相幾何・関係性)によって、
インターネットについて多様性と柔軟性が創発している
というようなニュアンスです。
科学でも、
物理学の【層・レイヤー】
→ 化学(物性)の【層・レイヤー】
→ 高分子系・多体系(熱力学・統計力学含む)の【層・レイヤー】
→ 生物学の【層・レイヤー】
という【構造・関係性】においても、
中身は素粒子・量子場しか存在していないのと同じですよね。
(そして量子の中身は、確率分布なので、結局は確率統計・情報理論。
なので情報幾何(位相幾何を含む))
例えば、「包含」は空間クオリアの研究(A. Haun & Tononi, 2019)や数学の位相幾何学の研究(Robinson、2014; Rosiak, 2022)。
「類似性」は心理学において豊かで長い歴史を持っている(Roads & Love, 2024;Shepard & Cooper, 1992)。
しかし、興味深いことに、以下のような根源的な疑問でさえも、心理学では「類似性」と呼ばれる。
クオリア間の類似性が距離の公理(最小性、対称性、三角形の不等式)を満たすかどうかといった基本的な問題さえも、まだ解決されていない。(Epping et al.)
関連して、クオリアのためのさまざまなタイプの「空間」が提案されているが(Fekete & Edelman、2011; Prentner, 2019; D. Rosenthal, 2015; Stanley, 1999)、すべてのクオリアがある高次元空間の点とみなすことができるかどうかは不明である。土屋、Bruza、他、2023)。
この段階ではこの段階では、クオリアのための空間の存在を仮定するのではなく、少し下がって、網の目を広くしてクオリアの数学的な「構造」の可能性を探した方がいいのかもしれない。
これが「クオリア構造」という我々のパラダイムの名前の由来である。
仮にクオリアについても、上のような【層】が存在する場合、
【どの層のクオリアについて取り扱っているのか】
について明瞭にしないと、【(数学的な)距離】を定義するのは難しいのかな?
(例えば、古典物理学での距離と、
ヒルベルト空間での距離、
情報幾何学での擬距離、
化学的性質・物性についての距離、
生物学的な種族特性・種族分類としての距離、
などの概念・【層】の違い、を区別せずに話をしても、
話がかみ合わないのかな、と感じました。
☆【層】といっても、科学での学術分類とは異なる【層別】の可能性の方が、なんとなく高そうな気がしています。
個人的には、色彩心理学的な層別の仕方
(ある感情や概念を表す言葉・言語ラベルを、
色へと対応させる・色として表現する)を推してます。
※※【層】という言葉は、圏論にも存在しますが、
(圏論用語としての)【層】の間の【自然変換】というのも、
OSI参照モデルでの【インターフェイス】に相当
しているような印象を受けました。
素粒子物理学という【層】と、統計力学という【層】の間の
【自然変換 / インターフェイス】としての
【確率統計・情報理論・情報幾何】。
素粒子物理学【層】と、物性物理学【層】の間の
【自然変換 / インターフェイス】としての
【位相幾何・トポロジー/計量テンソル(接続・空間曲率)】。
・クオリア構造パラダイムの続き
カテゴリー理論(圏論のこと)は、異なる「構造」間の「同一性」を特徴づけるために構築された、つまり、幾何学と代数学のような異なる「構造」間の「同一性」を、ある種の「変換」として特徴づけるために、カテゴリー理論が構築されたのである。
変換と類似性は関連するが、後者は2つの実体の間のある種の「距離」に関係している。私たちは次のように考える。
二つのクオリア構造間の類似性は、二つの構造間の同一性と同じように扱うことができる。
→ 圏論は数学的抽象度が高すぎて、私にとっては難しいですが、AdS/CFT・ゲージ/重力対応・情報/幾何対応・プロセス-状態双対、
ルジャンドル変換・フーリエ変換、
指数写像と対数写像(確率量と情報量)、
情報幾何空間の双対性などのような
「異なる(数学的な)空間の間の”双対性”」
として理解しています
(実際にはそれが
「双対性 ⇔ 自然変換」として成立しないケース
もあるみたいですが)。
→ 量子力学でも(量子力学用語としての)文脈依存性・状況依存性・コンテクスチュアリティというのがあるように、
「全体的な【構造】(トポロジー)」によって
「値(スカラー、ある単一の要素
{の性質・個性[系のダイナミクス・時間発展・測地線]})」が決まる
ということとも似たような印象ですね。
→ リーマン幾何(一般相対論や統計多様体)においても、
慣性系であれ加速系であれ、強い等価原理によって、
局所的には静止系へ変換できてしまうので、
(全系・環境系を無視した)【局所的な】物理量には
(現実的な)意味がなく、
全系の「構造」によって初めて、物理量に
明確な意味が与えられる
こととも、似ているような印象です。
(もちろん、現実的な意味がなくても、学術的・理論的・トイモデル・近似系などとして、非常に有用で、だからこそ学術が発展し続けてきた、ということは、もちろん非常に重要な視点です)
※【構造】(トポロジー)という用語については、かなり人によって解釈がことなるので、個人的にはGemini AIからの回答をベースにしています。
※(余談)トポロジーと、計量テンソルまたは接続または空間曲率との間の違い
Q:トポロジーと、計量テンソルまたは接続または空間曲率との間の違いを、簡単に説明してください
・トポロジーと計量テンソル、接続、空間曲率の違い
トポロジー、計量テンソル、接続、空間曲率は、
それぞれ異なるレベルで空間の性質を記述する数学的な概念です。
・トポロジー
大まかな形状: 穴の数や連結成分など、
空間の【最も "大まかな" 形状】に関する情報
を与えます。
連続性: 空間が連続的につながっているかどうかを記述します。
ゴムのような変形: ゴムのように空間を伸ばしたり縮めたりしても変わらない性質を扱います。
例: ドーナツとマグカップは、どちらも1つの穴があるという点でトポロジカルに同じとみなされます。
・計量テンソル
距離: (数学的な)空間における2点間の距離を定義します。
曲率: 空間が曲がっているかどうか、曲がっている度合いを定量的に表します。
内積: ベクトル間の内積を定義し、長さや角度といった概念を導入します。
例: ユークリッド空間では、計量テンソルは非常にシンプルな形をしていますが、一般相対性理論で扱う時空では、重力によって計量テンソルが複雑になります。
・接続
平行移動: 空間上のベクトルを平行移動する際の変化を表します。
曲率: 計量テンソルから導かれる概念で、空間の曲がりの程度を測ります。
例: 平坦な空間では、ベクトルを平行移動しても方向は変わりませんが、
曲面上では一般に方向が変わります。
・空間曲率
曲がりの程度: 空間がどれくらい曲がっているかを表す量です。
計量テンソルや接続から計算: 計量テンソルや接続を用いて計算されます。
例: 正の曲率を持つ空間は球面のように閉じており、
負の曲率を持つ空間は馬鞍形のように開いています。
・まとめ
トポロジー: 空間の最も大まかな形状に関する情報
計量テンソル: 空間における距離や曲率に関する情報
接続: ベクトルの平行移動に関する情報
空間曲率: 空間の曲がりの程度
・これらの概念の関係性:
トポロジーは、計量テンソルや接続といった
より【詳細な構造が存在する前】の、
【最も基礎的なレベルの概念】です。
計量テンソルや接続は、
【トポロジー的な構造】の上に【定義】されることで、
【空間】に具体的な【幾何学的な構造】を与えます。
(注:クオリア構造パラダイムが目的とする、
クオリアの【数学的な構造】という点とも、
共通すると思っています)
空間曲率は、計量テンソルや接続から計算される量であり、
空間の曲がりの程度を定量的に表します。
・イメージ:
トポロジー: 地図で見た時の国の形(島国か大陸かなど)
計量テンソル: 地図上の距離(直線距離か最短経路かなど)
接続: 地図上での方向の変化(北の方向が場所によって変わるかなど)
空間曲率: 地図が平らか曲がっているか(地球儀のように丸まっているかなど)
・関連する分野:
微分幾何学: 曲線や曲面の幾何学的な性質を研究する分野
一般相対性理論: 重力を時空の曲率として記述する理論
・クオリア構造パラダイムの続き
意識科学は、「同一性」(大泉ら、2014)や「同型性」(Finkら、2023)を
想定したり、見いだそうとしたりする傾向がある。
主観的なものと物理的なものとの間の「同型性」(Fink et al.現実はもっと別のところにあり、もっと微妙なものである。
実証的研究プログラムとして、クオリア構造は、
クオリアの領域と物理的基質の領域との構造的類似性の本質を
「検証」することを提唱している。(Tsuchiya et al.)
この言明は
単語の意味が他の単語との関係によってどのように決定されるか
を考えれば、この文は直感的に理解できる。
例えば、ソシュールの構造言語学)
このような 【間接的】 な特徴付けは、
問題の対象が 【単独】 では定義や特徴付けが困難 な場合に、
科学の分野で採用されてきた。
→ 【同一】【同型】ではなくて【類似性(相関・関係性)】というところが、非常に重要ですよね( *ˊᵕˋ* )
そして、【局所的な】【個々の】クオリアではなくて、
【大域的な(トポロジカルな)】個々のクオリア【同士の関係性】
というところが、非常に重要ですよね(∩ˊᵕˋ∩)
科学全般においても、数値計算・機械学習が可能になる以前は、
【解析学的・数学的に解を求めることができる】
のでなければ、誰も手出しできない・【計算不能】であったために、
何らかの科学的な対象・系の、数学的なモデリング(数式化)においては、
たいていの場合、
非線形項(2次以降の高次項や、
複数の変数の間の、統計学的な交互作用項など)
を無視したり、定数に置き換えたりして、【近似する】
ということを行ってきましたが、ここでの
【構造(トポロジー)】
というものについても(交互作用項の影響が大きいので)
従来は計算不能として扱われてきました。
※ポテンシャルエネルギー(位置エネルギー)についても、
「環境系からの影響は0」として近似しますが、
宇宙の彼方まで、本当は素粒子が存在するので、
ポテンシャルエネルギーは厳密には0ではない、
それらの素粒子の位置【関係】、素粒子の配置【構造】
が、本来は影響しているはずですが、あくまで【無視できる】
(時間軸的に微小なスケールに限定する)と仮定してきた。
現代では、【数値計算・機械学習が可能】になり、
複雑な数学的モデルを扱うことができる(計算可能)ようになったため、
非線形項やトポロジーを扱えるようになったため、
様々な科学領域でもそれらを活用した解析・新しい視点として、
様々な発見がなされているようです。
それらと同じような流れで、クオリアについても
従来は、【局所的な】【個々の】【同一性】を扱っていたものが
現代の大きな流れに沿って
【大域的な(トポロジカルな)】【個々の間の関係性・類似性・相関性】
という方向性へ進んでいるのも、
とっても興味深い流れだと思っています( ⸝⸝•ᴗ•⸝⸝ )
![](https://assets.st-note.com/img/1726650655-pxd7fXHwvy3emVgzklsCu6Gi.png)
→ 図1のb)の米田の補題の図は、
テンソルネットワークそのもの
なのかな?
(それによって生じる、{数学的な}空間全体のトポロジー?
各ノードのテンソル{☆共分散行列・相関行列}に【差がある】ので、 各ノード(テンソル)同士の間には空間曲率が発生する)
そして、この 「テンソルネットワーク全体
(+曲率の集合 ≒ 大域的なトポロジー)」が
「クオリア 【構造】 」
で、これを比較することで、
クオリア 【構造】 を数学的・定量的に扱える
ようになる、というニュアンスなのかな(*'▽')
※人間が解析学的(数学的に)に解くのは複雑すぎて不可能
っぽいですね(>_<)
数値計算・機械学習の成果が、ここでも活きてくる(. ❛ ᴗ ❛.)
→ 関係性・相関 ≒ 「確率統計」と、
「(位相)幾何(トポロジー・ジオメトリ・メトリック/計量)」
を扱う必要があるので、必然的に「情報幾何」となって、
物理側(量子確率論・量子情報・情報熱力学・量子計量/情報計量)や、機械学習側とも同じになっていくのが、興味深いですね(∩ˊᵕˋ∩)
非可換性・非対称性は
カルバックライブラー情報量・カルバックライブラーダイバージェンス
(発散、つまり非対称な計量テンソル)
から必然的に発生するし、仮にそれが不都合であれば
ワッサースタイン計量で可換・対称な計量/距離を導入してもいいし、
という点も、情報幾何と相性がいいですね(˶ˊᵕˋ˵)
・ここからは引用のみ(コメントなし)
クオリア間の類似性は主観的に等級付けされたように感じられる。
体験が徐々に変化するケースを考えると、
コンポジションは違反しているように見える。
夕暮れ時の空の色のクオリアを考えてみよう。
この種の懸念に対処するために、
「関係」の概念を「一般化されたメトリック」に拡張した
エンリッチド・カテゴリー理論(Kelly,1982; Lawvere,1973)
を考えることができる。
したがって、対象間の関係が二項対立でもカテゴリーでもない場合でも
意識研究におけるエンリッチド・カテゴリーに対して
米田レンマを適用することができる(土屋ら、2022)。
IITの慣例に従って、本章の残りの部分では、
仮説的な「物理的基質から抽出されたクオリア関連構造」を
単に「因果構造」と呼ぶ。
クオリア構造パラダイムは、
検証可能な因果構造を提供できるほど具体的であれば、
他のどのような代替理論とも互換性がある
ことに注意されたい。
この方向性に沿って、
エントロピーと相互情報に基づく候補構造が、
統合情報構造と対立している(A. Haun et al.
クオリア構造のパラダイムは、クオリア構造が特定の理論が提唱する
因果構造と同一であるという仮定から出発するものではない。
むしろ、クオリア構造は、異なる理論的提案によって提案された
クオリア構造と因果構造との間の
構造的類似性の程度を特徴付ける
ことを目的としている(Tsuchiya et al、2016).
オンライン実験は当初、回答精度への懐疑から急速に採用されることはなかったが、最近の実験では知覚実験において高い信頼性と妥当性が得られている(Bridges et al.,2020; Chuyin et al.,2022; Crump et al.,2013; Hebart et al.,2020; Li et al.,2020; ianchen et al.,2022; Sheehan, 2018)。
我々はオンライン実験を行い、400を超える色の典型的集団と250を超える色の非典型的集団から類似性反応を収集した
(Kawakita, Zeleznikow-Johnston, Takeda, et al, 2024; Kawakita, Zeleznikow-Johnston, Tsuchiya, et al, 2024)。
各個人が80~160の色の組み合わせの類似性を評価する一方で、
教師なしアラインメント技術(下記参照)によって評価されるように、
集約された回答は比較的早く収束する。
同様の戦略は、クオリアの他の次元にも適用できる。
私たちが現在行っている実験には、
ピアノの音、視覚的な動き、感情的な映画
(Lin et al. 類似性評価実験には様々なものがあり(Shepard,1982; Shepard & Cooper, 1992)、その後の意識の構造理論に影響を与えた。
私たちは、文献を再検討し、大規模なオンライン実験でそれらを再現し、おそらく個人差を記録してみる価値があると考えている。
このようなアプローチでは、発達研究(Moriguchi et al.)
クオリアの構造は生まれつきのものなのか?
発達、学習、言語、文化によって、クオリア構造はどの程度変化するのか?
異なるタイプのクオリア構造は、これらの要因によって異なる影響を受けるのか?
クオリア構造はどの程度、間主観性を共有しているのか?
クオリア構造パラダイムを用いれば、
「私の赤はあなたの赤に似ているか」
という根本的な問いを構造的な観点から解決することができる
(Kawakita, Zeleznikow-Johnston, Takeda, et al.)
しかし、前節の類似構造の被験者 【内】 比較とは異なり、
類似構造の被験者 【間】 比較は解釈がそれほど単純ではない。
米田レンマは(エンリッチされた)カテゴリーに適用されるが、
カテゴリーには、一人の人間の中の色のクオリアのような
対象間の関係が必要である。
現段階では、対象を横断する形でカテゴリーを形成できるかどうかは明らかではない。
したがって、米田レンマを 【直接】 適用することはできない。
別の経路として、我々は最近、
二人の人間が同じクオリアを持つための必要条件の違反
を見つける方法として、教師なしアライメントを提案している(Kawakita,Zeleznikow-Johnston,Takeda, et al.、2024)。
つまり、二人の人間が同じクオリアを持つための必要条件の一つは、
二人の人間の間の構造的同等性である。
図5fは興味深い可能性で、
両者の【構造は等しい】が、
【ラベル】が入れ替わっている。
![](https://assets.st-note.com/img/1726651882-iUKIPWOl02STQZVnbHeyov7G.png?width=1200)
色典型的な参加者から得られた非類似度行列は、
実際に色典型的な参加者から得られた行列と高い相関がある
(各128人の参加者からサブサンプリングされたデータのピアソン相関係数はρ~0.66、図6aおよびb)。
しかし、相関は構造的な同等性を意味しない。
実際、相関係数と教師なしアライメントの性能は分離可能である
(Kawakita, Zeleznikow-Johnston, Takeda, et al., 2024; Kawakita, Zeleznikow-Johnston,Tsuchiya, et al.)
典型的な参加者の色のクオリア構造と
【非】典型的な参加者の色のクオリア構造が一致しないというのは、
いったいどういうことなのだろうか?
・続き(コメントあり)
クオリアを、それぞれ特有のユニークな方法でサポートできる物理的な基質として、何を想定するのが妥当だろうか?
私たちは、それはそれぞれの領域における
神経結合パターンと、誘発された活性化パターンの、【組み合わせ】
だと考えている(Balduzzi & Tononi, 2009; Tsuchiya, 2017)。
現在のところ、クオリア構造の推定値を得ながら、
解剖学的結合と活性化パターンの両方から神経構造を測定することは、
技術的に非常に困難である。
しかし、この理想的なレベルのデータ収集を達成するために、
経験的な進歩を遂げることは可能だ。
たとえ遅々として進まなかったとしても、クオリアの構造と物理的基盤との関連を説明するためには、この方向への努力が必要だ。
→ 実際には神経系の電磁気的・電気信号的な作用だけではなく、
神経修飾物質によるシナプス応答性の調整や、
アストロサイト・ミクログリアなどの
グリア細胞たちによるニューロン構造全体のメンテナンスや、
【ニューロン構造に依存しない】【非局所的/大域的】な
情報伝搬を担っている(可能性がある)カルシウムウェーブや、
(単なる生体エネルギーだとしか、従来は考えられていなかった)
ATPを用いた情報伝搬なども、
間接的に神経系の電気信号/情報処理へ影響しているため、
クオリアについては
【脳神経系のニューロン構造だけ】かどうかについては微妙
なところかな、と個人的に思っています(˶ˊᵕˋ˵)
ただし、本文中にある通り現代の測定工学では、それらについて測定することが難しく、現代技術においてはそれらは一度無視して(将来の課題へ残しておいて)、【脳神経系のニューロン構造だけ】のモデルで【いけるところまで】クオリア構造の解析が進められるといいですね(˶ˊᵕˋ˵)
(なんなら、グリア細胞系や神経修飾物質の、
クオリア現象の説明に対する寄与率は低くて、
無視して近似処理しても大差ない可能性も、十分あり得る)
※統計力学的な現象や、生物学的現象のような
高次の物理レイヤーの現象を説明する際に、
場の量子論・素粒子論のような
低次の物理レイヤーを用いる必要がないことと同じかも?
・またしばらく引用のみ(最後にのみコメントあり)
神経画像データと類似性反応を同時に測定することで、
参加者固有のクオリア相関と平均的なヒトの脳相関を切り離す
ことができる。
しかし、現段階では、個々の因果構造を推定するための個々の解剖学的結合情報が不足している。
関連するクオリア構造は、IITの異なる近似から導かれる様々な因果構造の候補と比較することができる
(Barrett & Seth, 2011; Hidaka & Oizumi, 2018; P.Mediano et al., 2018; P. A. M. Mediano et al., 2022; Oizumi, Tsuchiya, et al., 2016; Tegmark, 2016;14/26Toker & Sommer, 2016)。
IIT 2.0 (Oizumi, Amari, et al., 2016)の近似を用いて、(A. M.Haun et al., 2017)は、エントロピー、相互情報量、統合情報から導かれる3つの因果構造を比較した。
統合情報構造は、患者からの知覚報告と最もよく相関していた。
IITの最新版では、因果構造の構築方法に関するアルゴリズムも規定されている。
彼らは、すべてのIITアルゴリズムが従う推移確率行列(TPM)の推定を構築する手順を開発した。
その結果、全身麻酔下では因果構造が崩壊または減少することがわかった。(Hiraoら, 2024)
このような実験によって、活動パターンだけを考慮した理論と、
因果構造を考慮した理論が区別されるはずである(図8c-f)。
![](https://assets.st-note.com/img/1726652460-pQHVFjlMaym4bR2DckCr6xSE.png)
現在進行中の敵対的協働実験(Olcese et al., 2024)も、
「すでに不活性なニューロンを不活性化する」
ことによって、有効結合を変化させることを目的としている。
どちらの場合も、因果構造理論がクオリアの具体的な変化を予測している。
IIT以外にも、神経結合と活動パターンから生じるさまざまなタイプの因果構造を提案する理論はたくさんありうる。
クオリア構造パラダイムは、理論的に中立な方法で、
【クオリア構造と、因果構造を比較】
することによって、これらの理論を比較することを提案する。
このような因果構造に関する考察がなければ、
視覚と聴覚のような【まったく異なるクオリア】を、
【同じようなニューロン】によって支えられているにもかかわらず、
なぜ経験することが可能なのか不思議に思うかもしれない。
視覚と聴覚のそれぞれの関連する
【神経構造から抽出された因果構造の違い】
は、そのような
【現象学的な違いを反映】
していると予想される(Kanai & Tsuchiya, 2012; Tsuchiya, 2017)。
異なるクオリアの種類を系統的に探索し、
その根底にある因果構造との関連を探るには、
以下に示すようなクオリア周期表仮説のような、
何らかの指針/組織原理が必要になると予想される。
その時、一つの有力な仮説として「クオリア周期表」の構築が予想される。
(クオリア周期表という考え方はあくまでアナロジーのためのものであり、クオリア構造の単純な周期性を意味するものではないことに注意されたい)。
また、組織化のための単純な「原子番号」のようなスケーラーも想定していない)。
あるクオリア構造と因果構造の間のマッピングが成功すると、何がもたらされるのだろうか?
ある色のクオリアのカテゴリーから、
その物理的基質である色の因果構造のカテゴリーへのマッピングが成功したと仮定しよう。
このようなマッピングが一つのケースについて確立されれば、
同じ努力を他のクオリアタイプにも拡大するのは自然なことだ。
図9Bは、クオリアタイプを区別するための最終的な整理表を予想したものだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1726652786-tZ6NMOmgd4XrsFJRKUHxlvSu.png)
ここでは、クオリアタイプの「区別」はまず、
空間、時間、視覚、音、触覚、嗅覚、味覚といった、
主観的に合意され、研究に基づいた区別によって導かれる。
それぞれのモダリティの中で、さらに細分化される可能性がある。
視覚モダリティの中でも、色、テクスチャ、動き、形、その他の特性は、
異なるクオリア構造タイプを持っているかもしれない。
この場合、通常のカテゴリーでは
クオリアタイプ間の構造的同一性や包含関係を
矢印として定義できる可能性がある
(エンリッチド・カテゴリーでは知覚的同一性)。
これが成功すれば、米田レンマによって、与えられたクオリア類型の特徴は、他のクオリア類型との関係から定義できるはずだ。
組織原理は原子番号のようなスカラーでよいのだろうか?
それとも、群やグラフの分類のような、より抽象的な数学的対象であるべきなのだろうか?
ある種の位相的不変量だろうか?
重要なのは、構造に関する抽象的な数学的アイデアを
具体的な構造データ(例えば、類似度行列、ネットワークの因果構造)に
橋渡しする計算分析(例えば、教師なしアライメント※)の発展である。
(注:機械学習+最適輸送理論{情報幾何})
様々な意識理論からの予測の比較は、
クオリア構造とその候補となる物理的基質について、
その結合性と活動性のデータが得られれば可能になる。
→ 東大の伊藤創祐先生も、
情報幾何・最適輸送理論・機械学習・システム生物学(脳波関係)
についてもお詳しい方なので、
クオリア構造についても、非常にご理解していただけるかも
しれませんね(∩ˊᵕˋ∩)
同じく学術変革領域の担当者なので、なかなかお時間的に厳しいところもあるかもしれませんが、もしコラボできてクオリア構造学が捗る・加速すると、素敵ですね( ˊᵕˋ )
※クオリアのような高物理レイヤーではなく、
熱力学・統計力学的なシステム生物学という低物理レイヤーですが、
数理モデル・数学的ツールとしては共通する部分も多々あるので、
有用な知見・情報もあるといいですね(. ❛ ᴗ ❛.)
https://webpark2072.sakura.ne.jp/lab/index.php/research/
(以下、抜粋)
【情報幾何とゆらぎの熱力学, 情報熱力学】
そこで, まずは熱力学第二法則と
情報熱力学第二法則の結果を, 情報幾何における射影の観点から整理できることを明らかにし,
【部分と全体の間の関係】
から
【統合情報理論の一種であるstochastic interaction】
との関係を議論しました.
【脳ダイナミクスにおける脳波に対する熱力学的な不可逆性の周波数分解】
またこの開発した手法をサルの皮質脳波データ(ECoG)に適用して,
サルの脳の統計的な不可逆性が麻酔下と覚醒時でどのように違いうるかを, 各脳波の振動モードごとの寄与の視点から解析しました.
それによると, 麻酔下では統計的な不可逆性が覚醒時よりも高く, それはデルタ波などの遅い脳波のモードによって引き起こされていることがわかりました.
→(筆者コメント)「意識」と「覚醒」「睡眠(夢なし、夢あり、明晰夢)」の関係性から、それぞれの状態における「クオリアの違い」とも関係する?
【ネットワーク上の情報熱力学】
我々はベイジアンネットワークと呼ばれる確率的な相関を記述する手法や
マルコフネットワークの理論(Schnakenberg)などを用いて,
複雑に相互作用する自律的な系において熱力学第二法則を一般化し,
情報の流れの各指標(相互情報量, transfer entropy, learning rate, directed informationなど)が,どのように熱力学第二法則やオンサーガ相反関係の一般化に影響を与えるかを調べてきました.
※ベイジアンネットワークやマルコフネットワークは、
因果構造とも深く関係しているので、
その観点からも、クオリア構造へのご理解がいただけると思います( *ˊᵕˋ* )
〇「意識 = 情報」なのか? 〈意識の統合情報理論〉を東京大学准教授・大泉匡史が解説
土谷先生のツイッターでリツイートされていた記事についても(∩ˊᵕˋ∩)
因果関係の確率分布であり、クオリアに相当するるものです。
→つまりベイジアンネットワークや、
確率過程でのテンソルネットワークや、
非対称な確率密度行列での確率過程(非平衡量子統計力学)と、
数学的には等価?
そこに、「観測可能変数」としての、
脳神経系の電磁気学レベル・分子生物学レベルなどのミクロな変数と、
(機械学習的な文脈での)「隠れ層(観測不能変数)」モデルとしての
クオリアがあって、その2つの間の双対性を数学的・確率統計学・情報理論的に、モデル化する?
そうして構築されたモデル・ネットワークの
「局所的な/各座標ごとの、(交互作用項・共分散行列・相関行列による)
計量テンソル・発散/ダイバージェンスを【全て】含む)
大域的なトポロジー」
のことを、
個人個人のクオリア【構造】
として、数理モデル的に定義する?
そうであれば、量子物理学も、非平衡系も、生命現象も、機械学習も、全て
【確率過程的な情報幾何】
({計量・発散}テンソルによる位相幾何・トポロジーも含む)
という数式モデルに収束する?
あとはミクロな空間と、マクロな空間の間でのパラメータの変換、
双対空間の間の、自然変換がどうなっているのか、
という下位層と上位層の間のインターフェイスの問題になっていて、AdS/CFTと根っこの部分では同じような問題になっている?
IITの公理③ 意識は統合されている
つまり、「大泉」を「大」+「白」+「水」に分割すると何らかの情報が失われる。
このとき失われている情報量を、統合情報量と呼びます。
つまり、意識は情報があるだけでなく、統合情報量があると言えます。
→IITの公理③統合情報量というのは、
(統計学的な)交互作用項が存在する
(線形独立ではない / 変数分離不可能な、
i.i.d.ではない、非線形項のこと)、
共分散行列・相関行列、
非ユークリッドな計量テンソル(非対称な発散・ダイバージェンス)
{から生じる空間曲率/ゲージ力}のこと?
また物理学で頻繁に言われる「創発現象」とも同じ?
量子相関・エンタングルメント・量子もつれも、
確率密度行列の非対角項として数学的にモデリングされていて、
共分散行列/計量テンソルと似た性質になっているので、
この量子相関・エンタングルメントによる相互情報量も、
「統合情報量」(の一部)として、有効に機能する?
※計量テンソルとして機能しているので、
大域的にはトポロジカルな性質でもある?
IITの公理④ 意識は排他的である
→IITの公理④の排他性は、
確率分布から単一の確率事象のみが、排他的に選択される
ことと、本質的には同じ?
多世界解釈における
「なぜ数式上は複数の項{並行世界}が存在するのに、
私たちの意識は、単一の項{私たちの世界}しか知覚できないのか」
ということや、
「確率の哲学」の文脈における
(隠れた変数の不可能性による、実在性の否定を踏まえたうえでの)
量子確率分布から「たった1回の試行」における
確率事象の選択性についての
「量子確率{確率量・確率測度}とは、そもそも何なのか?」
という問題とも関連している?
※古典確率では、【本質的な決定論】に対する、
人類の単なる「無知」や、統計的な収束における「傾向性」
のことを「確率」として定義しているが、
量子確率ではそのような解釈ができない。
※※なので、個人的には、
「先に情報量やエントロピーが存在していて、
情報量やエントロピーの変化/増減/移動/流れ
の結果(情報的な現象)のことを、
確率統計的な性質として、人間が解釈している」
という風に考えています。
(どのみち、確率空間と情報量空間には双対性があるので、
どっちが先かという問いには、数学モデル上では意味がない?)
公理①の「意識は情報」というのは「情報⇔確率」なので、
「【意識】とは、確率分布{五感情報の全て・情報幾何空間全体}から
単一の確率事象{部分空間・部分多様体}のみを
排他的に選択する 【確率的・情報的な機能】」
のことを指している、ともいえる?
(ここに、「自由意志」との深い関連性も存在する?)
※ある確率分布から、どの確率事象を
【意思】という【情報的な機能】を活用して、選択するか
について、「確率量⇔情報量」的な制限がある中で、
低確率量の事象を生起するために、
より多くの情報量(≒ 自由エネルギー)を用いる、
ということが「自由意志」との間に、
【数学的な構造】に限定して言えば、共通していると言える?
※特に自由意志を行使しない、
自由エネルギーを使わない、
情報量を用いない、
このような場合には
「統計的な期待値・平均値」の近くの確率事象が生起しやすい
ので結果として、期待値へ収束しやすくなる?
これはフォンノイマン鎖の終端問題、
ハイゼンベルグカットの恣意性、
無限後退問題とも同じ問題でもある?
※下の記事は、東北大学の堀田助教による解説です。
〇Linking the Structure of Neuronal Mechanisms to the Structure of Qualia
同じく、土谷先生のツイッターでリツイートされていた、別の論文についても(∩ˊᵕˋ∩)
次に、音楽の彩度の教科書的モデル(シェパードのピッチらせん)や視覚的色空間など、クオリアの構造を形式化する古典的な試みを批判的に検討する。
そして、それらのニューロン相関の構造について知られていることを探る。
次に、この分析を顔空間やより一般的な画像空間を含む視覚的類似性空間へと拡張する。
最後に、現在進行中の取り組みについて考察し、
クオリア間の厳密な実験的比較を厳密な数学で分析
することで、単値の尺度をより豊かな科学的探求へと拡張する
「豊かな心理物理学」が得られることを示唆する。
同じように、神経の活性化のパターン(その欠如を含む)と、
神経細胞の活性化状態に因果的な有効性を与える
構造的な連結性との間の複雑な相互作用
を表現するために、「神経細胞のメカニズム」
という用語を使うことにした。
最新の研究では、この両方がクオリアを決定していることが示唆されている(Sharma et al.)
![](https://assets.st-note.com/img/1726677121-Co4fFIUXJmLg9wpAV3cQqH1s.png?width=1200)
図2:クオリアの構造記述に心理物理学を拡張すると、
心理物理学が豊かになる。
実際のフェヒナー心理物理学は、
物理的刺激とクオリアを数学的に結びつける「外側の心理物理学」
である(グレーの水平曲線)。
フェヒナーはこのアプローチを、
神経細胞のメカニズムとクオリアを数学的に結びつける
「内側の心理物理学」によって改善することを提唱した
(グレーの水平直線)。
私たちは、構造的アプローチを使ってクオリアを比較することで、
フェヒナー的ヴィジョンを
単数データ(Just-Noticeable Differencesのような)から
はるかに豊かで高次元のデータ(黒い縦矢印)へと拡張する
豊かな心理物理学が得られると主張する。
この構造的アプローチはニューロンメカニズムにも適用され、
科学的に扱いやすいニューロン構造とクオリア構造の【鏡像】
が生まれる(縦矢印)。
いったんこの構造的アプローチが確立されれば、
ニューロン側とクオリア側の両方の関係構造間の
「普遍的な」数学的マッピング
(筆者注:{数学的な}空間の双対性?{圏論的な}自然変換?)
を導き出すことによって、
この構造的アプローチをさらに拡張することができる(破線の水平線)。
→個人的に考えていること、そのまま同じ図だったので、
非常に驚きました!
BRAIN <->QUALIA間については、工学的(特にin vivo)、
グリア細胞学・脳神経学・認知科学・分子生物学的な
様々な難題があるので、まだまだ現代では難しい
と思っているので後代の研究課題へと先送りして、
この図で強調されているとおり、
Enriched Psychophiysicsの部分を、
現代で進められるといいなぁ、
後代の役に立てるといいなぁ、と思っています( *ˊᵕˋ* )
そうして、点線の部分との双対性が、後代に明らかになれば、
Enriched Psychophiysicsの知見も大いに活用できる
ので、その意味でも、この方面で研究が進むといいですね(∩ˊᵕˋ∩)
※これらの意味で「クオリア【構造】パラダイム」について、
非常に応援しています(ง'̀-'́)ง
クオリアと神経メカニズムの構造へと変換するために、
内的な心理物理学は「強化」される必要がある。
エンリッチド心理物理学プログラムでは、
研究者はさまざまなクオリア【間】の構造的関係を明らかにすることを
目的としている。
これは「クオリア内」の構造的特徴付けと考えることができます。
「インタークオリア」構造の特徴付けも目指しています。
大規模なスケールに拡張して、
考えられるすべての色のクオリアを徹底的に比較すると、
このようなエンリッチド心理物理学の研究は、
色のインタークオリア構造に到達します。
同じタイプの比較を時間を超えて行うことで、
より複雑なクオリアを特徴付けることができます。
エンリッチド心理物理学は、
記憶や概念による潜在的な汚染を警告しつつ、
2 つの広いクオリアを時間を超えて比較することさえできます。
これらの比較は、被験者【内】および被験者【間】で実行でき、
被験者内および被験者間のレベルで
(注:それぞれのレベルでの?)クオリアの構造を得ることができます。
注意深い心理物理学的検査は、知覚色空間の過度に単純化された概念(Kawakita et al., 2023; Zeleznikow-Johnston et al., 2023; Kawakita et al., 2024)に対して警告を発しています。
たとえば、明度、色相、彩度を主軸とする完全な球体として知覚色空間を捉えることはできません(Witzel and Gegenfurtner, 2018)。
また、その提示順序を逆にすると、対称的な結果が得られない可能性があります。
したがって、このことや人間の色知覚のその他の微妙な点を説明する数学モデルは、非リーマン幾何学(Bujack et al., 2022)から量子論の非可換線型代数を活用するもの(Epping et al., 2023b)まで多岐にわたります。
→ なので、情報幾何空間において、最適輸送でのワッサースタイン計量ではなく、本来の【非対称な】計量(発散/ダイバージェンス)である、
カルバックライブラー情報量の方が、
「構造」「位相幾何/トポロジー」を、数式モデルとして表現する
のに適している?(数値計算が難しくなる?)
→ 量子力学での非可換性や文脈依存性とも同じ?
→ もっとシンプルに、条件付き確率・ベイジアンネットワーク・確率過程による順序依存性と同じなだけ?
(数式モデルとしては、全部同じモデルになる?)
したがって、配置法の適用のほとんどは、おそらく
オブジェクト間の「概念的な」類似性を反映しており、
特定の時間と空間におけるクオリアをあまり反映していません。
概念的な類似性は、記憶、期待、内部一貫性、カテゴリ思考、その他多くの「認知」機能によって影響を受ける可能性があります。
現在のところ、これらの認知機能と概念のどれだけが意識の質的側面であるかは不明です(参照:(Kemmerer、2015年、McClellandとBayne、2016年))。
→ 「それはそう」なんだけど、まだクオリア研究は超初期段階なので、(物理的基質の研究がまだ未成熟なので)そのあたりは「棚上げ」にして、
本文中にある通り「エンリッチド心理物理学」として
【物理的基質を扱わない】クオリア「間」の構造である、
「草案クオリア構造」「仮設クオリア構造」みたいなものを
一度先に作ってから、
その後で(物理的基質の研究が成熟してから)
「応用」クオリア科学として派生・細分化・深堀していく
という方向性もありなのかな?
このような状況では、最適輸送やその高度な部分最適輸送
(Chapel et al., 2020)などの、【構造比較のより現代的な分析】
の方が有望かもしれません。
ここでは、クオリアまたは神経メカニズムのサブセットのみが各ドメインに対応する場所を持っています。
RSA の定量化のデフォルトの方法である
相関は非常にシンプルで直感的な尺度ですが、
構造を適切に比較するには、より高度な構造的方法が必要です。
最適輸送(Kawakita et al., 2024)、位相データ解析(Singh et al., 2007)、および層理論(Robinson, 2014)を含むより抽象的なカテゴリ理論は、
クオリア研究のコンテキストで RSA をアップグレードするための
【構造比較のための強力で適切なツール】であることが証明される可能性
があります。
つまり、単一のスカラーまたはベクトルの複雑さを超える構造で
クオリアを記述する場合、
神経メカニズムの構造記述も、単一の(集団)ベクトルを超えて拡張する必要がある可能性が高いということです。
現状では、これはまさに近年のシステム神経科学の分野が向かっている方向です。
つまり、幾何学と位相幾何学は、ニューロン(集団)の反応を分析するための強力なツールとしてますます人気が高まっています。
(注:相関・確率を扱う場合は情報幾何、解析学的に扱う場合は微分幾何?)
より具体的には、研究者が今日抽出できるニューロンデータの大幅な増加により(Jun et al., 2017; Steinmetz et al., 2018, 2021; Ye et al., 2024)、
従来のニューロンを 1 つずつ分析するのではなく、
数百または数千のニューロンを「まとめて」分析する傾向があります(Chung and Abbott, 2021; Ebitz and Hayden, 2021)。
また、位相データ解析などの構造数学ツールや、
多次元「潜在空間」における神経応答データの同様の
「埋め込み」または抽象化により、
数多くの注目すべき新しい洞察が生まれました (Derdikman and Moser, 2010; Chen et al., 2014; Gallego et al., 2020; Deitch et al., 2021; Okazawa et al., 2021; Gardner et al., 2022; Rouse et al., 2023) (図 7a)。
したがって、神経応答から得られるこれらのより
「抽象的な」幾何学的または位相的な構造を、
クオリアの構造的記述に関連付けることは興味深いでしょう。
ただし、これだけでは、これら 2 つの領域間の
一般的なマッピングを導き出すのにまだ十分ではない可能性があります。
最後に欠けているピースがあるかもしれない。
それは、クオリアと神経活動の双方に同じ抽象的な構造的記述が必要かもしれないということだ。
そうしないと、両者のマッピングが容易にならない。
これは、意識的なクオリアを、特定の脳の状態と同一視(同一視)する観点からは理にかなっている。
暗黙の同一性は、クオリアとその根底にある神経活動を記述する同一の構造について話しているということを示唆している。
IIT は、結果として生じる数学的構造 (因果構造、または CES) とクオリア構造の間に「説明的同一性」があると仮定します。
(a) の場合と同様に、抽象化された情報構造 (CES) 間の類似性の高まりは、
生の神経応答のレベルでは明らかではない可能性があります。
これを実現する 1 つの方法は、このセクションの冒頭で概説した順序を逆にすることです。
つまり、まず、特定のクオリアに関連付けられているニューロン活動から派生した抽象構造を特定します。
次に、これらの抽象化された構造が、
クオリアの構造的記述について推測できること
(ニューロンから派生した構造は、
より類似していると判断されるクオリアに対して
より類似しているはずであるなど)
と一致するかどうか、またどの程度一致するかをテストできます。
それを可能にする数学理論はほとんどありません (Seth and Bayne, 2022)。
より具体的には、IIT4.0 は、ニューロン活動と想定されるクオリア構造をマッピングするための完全な方程式セットと計算実装 (Mayner et al., 2018) の両方を提供します。
その結果、いくつかの概念的制約と技術的制限を条件として、
既知の接続性の限定されたネットワーク内のあらゆる種類のニューロン活動を、仮説的なクオリア構造に変換することができ (図 7b)、
初期の結果は有望です (Leung et al., 2021)。
詳細には立ち入りませんが、数学的には、これらの構造は重み付きハイパーグラフに似ており、意識のコンテキスト外でのニューロン応答について研究されてきたいくつかのトポロジカルマッピング (つまり、単体複合体) に似ています。
しかし、重み付き有向ハイパーグラフ(類似性の測定など)の数学的および計算的探究はまだ初期段階にあるという点で、状況はさらに複雑になっています。
→ やっぱり
・ベイジアンネットワーク
・マルコフネットワーク
・テンソルネットワーク
と似た構造になって、機械学習や量子情報や情報幾何(位相幾何を含む)と
似たような「数学的構造」へと収束する?
※膨大な相関や、因果(順序依存な相関)を扱うので、
必然的に統計多様体を扱うことになり、
必ず(大域的な・トポロジカルな)情報幾何になる?
いずれにせよ、クオリアの科学的探究が物理学に加わり、
「数学的なもの」を満足のいく探究の終着点
として見出す可能性はあると思われる。
クオリアが構造であるというのは、
それほど突飛なことではないように思えるかもしれない。
しかし、少なくとも、数学は、科学の他の部分と同様に、
意識に対して「不合理なほど効果的」であることが証明されるはずだ。
その仮説を否定することは、クオリアは自然界の一部ではないという
神秘主義 (非自然主義) の立場に近づくことになる。
クオリア (その構造を含む) の科学的探究が着実に進歩していることは、
この種の神秘主義が見当違いであることを示唆している。
物理学で優れているのと同じ科学的手法は、
クオリアとそれに関連する神経プロセスの研究でも
(ある程度)優れています。
それに加えて、量子力学と相対性理論(のいくつかの解釈)の観察者依存性は依然として謎に包まれています(Rovelli、1996年、Ozawa、2019年)、
基礎物理学と意識の数学はこれまで以上に一体化しているように見えます。
→ やっぱり情報幾何(位相幾何を含む)で完結している?
→ フォンノイマン鎖の終端としての「意識」については、
何が(量子)確率分布から、単一の確率事象を選択しているのか、
(物理学・現象学・自然界での出来事として)
という根本的な問題がある。
→ 相対性理論については「自然・宇宙・世界」が
リーマン幾何的な数学的性質を持つこと、
物理現象(物理量の”組み合わせ”)の中には、
複素構造・ミンコフスキー計量に従うような”組み合わせ”がある、
という【数学的性質を ”自然界が” 持っている】こと、
などのような
マックス・テグマーク教授の「数学的な宇宙」
についての示唆でもある?
一般相対論(リーマン幾何)でも、強い等価原理があるので、局所的には
どんな座標でも、ユークリッド計量へ変換することができて、
その変換によって 環境系、つまり
「(自分以外の)すべての」計量テンソルが変化する、
つまり「大域的なトポロジー【構造】」が変換されてしまう、
ということになっている。
どの座標を選択するかという【局所的な性質】によって、
「大域的なトポロジー【構造】」というのは
「(原理的には)全て異なる」。
(※なので「相対」論という。ロヴェッリ教授の「関係性が全て」
というのは、このリーマン幾何学的な側面も含む)。
→ 標準模型・場の量子論・超弦理論など、いずれにせよ
根底は量子力学・量子確率論(「無知」を原因とする決定論としての
古典確率ではなく、本質的に非決定論的な確率論)であり、
確率統計である以上は、「情報量とエントロピー」の「増減・移動」という「情報理論」的な側面も、
1枚のコインの「裏面」
として同時に考える必要があるので
「It from Qubit」という概念、
「(確率・相関/共分散/計量/位相幾何=)情報=物理」
という概念(情報物理学)
について、もっと深堀する必要性を示唆している?
※もっとシンプルに、「人間原理」的な考え方で、
私たち人間が「科学的」「客観的」「再現性がある」と
認知可能・認識可能・合意可能なもの
については、相関・因果・マルコフ性などで既にモデリングされていて
それ以外の数学的モデルを使っても、(そのモデルの良し悪しに関わらず)
人間はそれを「認める・受け入れる」ことができない、という単純なお話?
※※そして相関・因果・マルコフ性を扱う以上、
【人間が理解可能なもの・合意可能なもの】
については、
自然現象であろうが、
心理現象であろうが、
社会的集団現象であろうが、
仮想的な物事であろうが、
どのようなレイヤーにも依存せず、必ず情報幾何へ収束する?
(共通の【数学的構造】?)
〇(完全な余談)色彩心理学と、クオリア構造について(個人的感想)
個人的には、【物理的基質の因果構造】については、
本文中で書かれている通り、まだ難しそうに思っています(>_<))
・測定工学がまだまだ追い付いていないこと
(特にin vivoでのアクティブなダイナミクスについて)
・グリア細胞学と脳神経学の間の学際的な領域の研究がまだ始まったばかりであること
なので、いったん【物理的基質の因果構造】については、
将来の課題(関連技術・学術・工学の発展待ち)として保留しておいて、
(物理的基質についての情報を含まない)
【クオリア間の構造】(の数学的モデル)
について、非常に関心を持っています(. ❛ ᴗ ❛.)
特に、【色彩心理学】と【ソシュールの構造言語学】との”組み合わせ”や、
科学の各レイヤー、情報理論での【OSI参照モデル】や【システム設計】のような【層別モデル】について、特に注目しています。
・色彩心理学についての引用
カール・ユングは、私たちの生活における
【色の特性と意味】
に関する研究により、この分野の先駆者の一人として知られています。
ユングによると、
「色は潜在意識の母国語」
です。
ゲーテは著書の中で、
黄色を「穏やか」、青を「興奮と安らぎ」
の混合と 【表現】 している。
チャールズ・A・ライリー 2 世によると
金色は「精神性と直感の頂点を表現している」
とのことです。
*******
(注:色・【光の波長】自体に本来そのような【概念】との間は、
【何の相関も存在しない】にもかかわらず、
【(人間は)色として表現・報告する※】という現象が起こるのは、
【クオリアの創発】
として解釈することができるはず?
(※類似性を感じる、ある言葉・単語について、
ある色には【近い】けど、別の色には【遠い】、
というような【擬距離】を、
心理空間・クオリア空間として【感じている】。
色空間の次元数/基底ベクトル数を、N次元としたときに、
N→∞の極限を取れば、米田の補題が成立する?
数学的には∞の極限操作であっても、
自然界や実用上ではそこまで多くの次元数を必要としない
はず?{脳神経系についての、情報熱力学や生化学的な
【エネルギー効率と計算効率の制約条件が存在するため】})
*******
文化や時代を超えた色彩の使用法と効果の研究を進める中で、
また患者が自分で作ったマンダラを調べる中で、
ユングは 【言語】 、つまり【暗号】を解読して
開発しようと試みました。
その【暗号】は【色彩】です。
(注:【暗号】を【クオリア】へ置き換えて、
【言語】と【色彩】を【クオリア】で接続する)
色彩心理学の一般的なモデルは、次の 6 つの基本原則に基づいています。
・【色には特定の意味が込められる】ことがあります。
・色の意味は、【学習した意味】または
【生物学的に生来備わった意味】に基づいています。
・色を認識すると、それを認識した人によって自動的に評価が行われます。
・評価プロセスは、色に動機付けられた行動を強制します。
・色は通常、自動的に影響を及ぼします。
・色の意味と効果は【文脈にも関係】しています。[ 12 ]
(注:これらの特性は、クオリア構造パラダイムや、
米田の補題、記号接地問題、などと共通する定性的な性質
だと思っています。
*******
色彩の具体化理論と指示理論によれば、色彩は消費者の嗜好や行動を独自に刺激し形成する2種類の意味を伝えることができる。
・指示的意味は、色刺激にさらされることで生じる
【意味的連想のネットワーク】から生じます。
したがって、指示的意味は学習され、多くの場合、
【文脈上の手がかりに依存(注:構造・関係性)】します。
たとえば、発泡性飲料における茶色の使用によって伝えられる指示的意味は、コーラの味の概念を呼び起こすことができます。
これは、有名なコーラ ブランドが自社製品にキャラメル色を加えるという学習された連想から引き出されたものです。
(注:米田の補題、クオリア「構造」、記号接地問題、
ベイジアンネットワークやテンソルネットワークなどと
定性的には同じだと思っています。)
・具体化された意味は、文脈やそれが呼び起こす意味内容とは無関係に、美的刺激に具体化された属性から生じます。
この意味は刺激自体の特性から呼び起こされます。
つまり、感情やその他の反応は、単に
【色にさらされるだけで活性化】
されます。
たとえば、赤のような長波長の色は、覚醒を刺激し、
注意力を高める可能性があります。
このモデルは、色に対する生物学的反応
(たとえば、心拍数の増加や注意力などの生理学的反応)は、
【色の具体化された意味】
によって駆動されると提案しています。
(注:色彩と、感情/クオリアと、言語・行動との間に、
ある程度の【相関性】が存在するはず?)
・このモデルでは、色彩体験の影響力は【単独で作用するわけではない】(注:関係性・構造)ことも考慮されています。
たとえば、学習された色の連想の中には、生物学的な現象の
【認知的強化または変化】を表すものがあります。
さらに、色の連想は文化によって異なる場合があり、
学習された色の連想が文化的側面に影響を与えることもあります。
・この理論では、色の指示的意味には【文脈が重要】であると指摘しています (つまり、これらの【意味は文脈に依存】しますが、具体化された意味はそうではありません)。
*******
マーケターは、さまざまなメディア(印刷物とウェブなど)での色の適用方法や、特定の視聴者が色に割り当てるさまざまな意味や感情を認識している必要があります。
さまざまな色に対する消費者の反応を分類する試みはありますが、
誰もが異なる方法で色を認識します。
各人の色の生理的および感情的影響は、
過去の経験、文化、宗教、自然環境、性別、人種、国籍など、
いくつかの要因によって影響を受けます。
会社のロゴは、色を使うだけで意味を伝えることができます。
色は、新しい会社や無名の会社に対する人々の認識に影響を与えます。
ロゴの色と5つの性格特性の関係について行われた研究では、参加者に、ブランドパーソナリティの次元に関連する尺度で、さまざまな色のコンピューターで作成されたロゴを評価してもらいました。
色と、誠実さ、興奮、能力、洗練さ、頑丈さの間に関係が見られました。
【色によって認識される意味は異なります】
![](https://assets.st-note.com/img/1726653476-U6G7hrK2W4QIgnxfHj5Rct9T.png?width=1200)
アートセラピーは、応用心理学とは別個の分野ですが、関連しています。これは、私たちの感情や経験の一部は
【言葉だけでなく、イメージや色で表現できる】
と主張した 1970 年代の精神分析理論に由来しています。
色彩心理学がアートセラピストに役立つ可能性がある交差点の 1 つは、クライアントが特定の色を使用してアート作品を制作するときに、
その色が 【クライアントにとって】 何を意味するか
を評価することです。
色の使用が少ないことさえも、アートセラピーでは重要な詳細になる可能性があります。
うつ病に苦しむ人は、絵を描くときに
【色をあまり使用しない】
傾向があるためです。
また、クライアントが作成した
結果のイメージではなく 【色の使用に焦点】 を当てることで、
クライアントが「良い」製品を作成することへの不安を避け、
クライアントが使用した
【色が彼らにとって何を意味するか】
に焦点を当てて、
【彼らの感情についての対話】
を開始できることが示唆されています。[ 64 ]
(注:【感情】を【クオリア】へ置換しても、意味は通ると思っています。
・コメントと個人的感想
→ クオリア構造の【第一層(基底となる層)】に、
【色彩(⇔言語)クオリア層】を仮設(Ansatz)して、
それは素粒子(や情報量bit / 情報"素子")のアナロジーで、
【色彩クオリア "素子"※】と直接的に紐づけられるような、
極端に相関係数が高いような言葉・言語ラベル・概念を集めて構築
されるようなクオリア空間として定義して、
(色彩心理学と、ソシュールの構造言語学との”組み合わせ)
※名前が長いので
「"色"彩としてのlumine」
「"情報"素子としてのmeme」
を組み合わせて
【lume(リューム:ルーメンとは同字異音)】
と呼称したいなと思います。
helium,aluminiumなど【元素・素子・素粒子】のニュアンス。
※※物理的基質としての色覚や脳神経活動&構造は、ある意味【第0層】?
【第二層以上の上位レイヤー】については、
複雑な言葉や、文脈依存性のある文章などについては、
それらを下層レイヤーの【色彩クオリア素子lume】と結びつけて、
ドリルダウン的(ボトムアップ的)に米田の補題を展開する
というように(※)、
インターネット・【OSI参照モデル方式】や、
物理学・化学・生物学などの【レイヤー方式】で、
クオリア構造が定義できたら楽しそうだな、と思っています。
※例えば、【第二層】の様々な言葉・概念について、
N個の【第一層】の【色彩クオリア素子lume】との関連付けを行うことで、
【大まかな】構造の把握を行う。
【N→∞の極限】が取れれば、米田の補題が適用できるが、
∞の極限が取れなくても、ある程度の相関・【実用レベルでの相関】が取れる可能性はありそう?
もちろん、【N層】と【N±1層】の間のインターフェイスとしての構造だけではなく、各層単独・各層の内部だけでも、
米田の補題が 【近似的に】 適用できる程度の、
【相関の集合≒構造】が定義できることが必要。
※OSI参照モデルでは、各層単独で「閉じている」ので、
上下の層の詳細について知らなくても、
実装上はインターフェイスさえ知っていれば問題がない。
「スマホ・パソコン・インターネット ⇔ 情報理論」も、最
初はゼロイチの1bit(情報素子)が、
16進数になり、アセンブリ言語になり、プログラミング言語になり、
XMLのようなマークアップ言語にまで発展して、
単なる文字や画像だけしか扱えなかったのが、
音楽やゲームや高度な情報処理アプリまで発展したのと同じで、
それぞれのレイヤーは下位レイヤー・上位レイヤーとの間に双対性が保たれているので、究極的には0と1の羅列・順序・構造・位相幾何情報の集合、というのは、物理学もクオリア構造(クオリア素子)でも同じはず?
そもそもクオリア自体も、先に脳神経系という物理系ハードウェアの発達があってこそ(脳がないのに、クオリアが発生している、という考え方をする科学者はおそらく少数派)なので、そのような情報処理構造のフレームワーク自体は共通のはず?
(相関・因果構造というものも、数学的には情報量/エントロピーや、情報幾何空間中のトポロジーとしてモデリングされるため)
※OSIの第一層は、無線や光ファイバーなら電磁波なので、
ある意味、色覚や脳内の電気信号と同じ?
最上位のアプリケーション層を、高度なクオリアだと解釈すれば、
そのまま物理的基質からクオリア構造までのモデルとして、
OSIを流用できる?
機械学習も、言語翻訳や要約生成という言語(記号・数字を含む)的な側面(言語・記号・数字も、文字の羅列はすべて0と1の古典ビットで表現できるので、ある意味、情報理論そのもの)と、物性・薬理シミュレーションという物理的な側面の【両方】があって、
数学的な基盤は推定統計学的な機械学習・ベイジアンネットワーク・テンソルネットワークで、情報幾何学に由来するので、クオリア構造も同様のはず?
言葉・言語が、単純な音素から出発して、
語順や前後の文脈・全体の文脈、話者と利き手の属性、文化的背景などの
【構造】・位相幾何情報・トポロジーによって、
音素の元の意味を超えた新しい意味を創発するのと同じ。
単語を一つの粒子・量子・系とみなして、
意味を測地線だとみなした場合、
測地線は他のすべての粒子からのポテンシャルによって決まることと、
意味が決まることはアナロジー的に解釈可能?
話者や聞き手などはマクロなパラメータの空間と、
音素などのミクロなパラメータの空間との間の関係性と同じ?
素粒子の組み合わせ・構造・位相幾何情報・トポロジーから原子が、
原子の組み合わせから分子が、
分子の組み合わせから高分子・物性・化学特性・統計力学特性が、
それらの組み合わせから生命現象が創発するのと同じ。
上位の層になるときに、ミクロなパラメータの集合を
マクロなパラメータへ変換する(インタフェース)が、
【近似処理】になるので、ミクロな個々の詳細な情報量は切り捨てられる。
「切り捨てられた情報量」の分だけ、
【自然界(母確率分布)と数学モデル(推定分布)との間に差が生じる】
ので、数学モデル外の出来事が発生したときに、
人間は(数学モデルが正しいと思い込むので)
「創発現象だ」と解釈する
(単に、切り捨てた情報量からの寄与率が大きくなっただけ)
素粒子からの宇宙の発展も、
音素からの言語の発展も、
情報理論的には似たようなものなので、
クオリアの発展もアナロジー的に対応できる?
(余談)このような手法で構築する場合でも、普通の色名を用いると、
【光の波長としての色彩】を連想しやすいので、
異なる言葉・言語ラベルを、【色彩クオリア素子lume】に対して割り当てた方が混乱しにくいかも?例えば、
白 → バッバル、 黒 → ギッギ、 赤 → スー、
黄/緑 → シシ、青 → ザギン、紫 → ヘメダ
みたいに、まったく他の言葉を連想しないような単語を選ぶ方が、
混乱しにくいのかな?
・クオリア構造についても、宇宙のフィラメント構造とボイドのように、
テンソルネットワーク内の相関というのは(大域的に見れば)
非常に「疎(無相関/低相関の要素が多い)」なテンソルの集合になっていて、(機械学習が既に活用しているような)効率的なアルゴリズムが、
クオリア構造の計算や、概念図の図示・イメージ化においても有効?
→ 色相環と、色彩心理学的対応付けによる、
色彩 ⇔ 言語の間のクオリア空間の双対性「仮説(あるいは仮設)」
→ レイヤー/スケールの異なるクオリアタイプ間の違いについては、
素粒子物理学からの統計力学・化学・生物学と似たように、
(統計学的な)交互作用項の増加(次元の呪い・計算量爆発)&位相幾何情報の増加による創発現象のアナロジー的に理解しています。
→なので色彩 ⇔ 言語の間のクオリア空間の双対性「仮説」が
「ある程度」成立すれば「色彩クオリア素子lume ≒ 素粒子」として、
そこから高物理レイヤーの交互作用項・位相幾何情報を探っていくことで、物理学からのアナロジーが活用できるといいな、と思っています。
(例えば、現代素粒子物理では、
3つの色荷・1つの弱荷・2つの電荷によって「万物」が構成されているように、「7色の色彩クオリア(あるいは「パソコンのお絵描きソフト」で使う「24bitの色相環」)」をベースとして、より高次のクオリア(の色彩クオリア空間との双対空間)を説明できるようになるといいな)
ただ、24bitもの色相環にすると(色の差異が微小すぎて)、
今度は「個人のクオリア報告(被験者 "内")についての ”一貫性”」が保ちにくくなる?
もちろん、クオリア報告のゆらぎを確率分布
(正規分布・ガウス分布・指数型分布族による「ホワイトノイズ」)
として扱って、情報幾何空間的に扱うのもあり?
化学・生物学と物理レイヤーが高次になるについれて、
交互作用項や位相幾何情報(つまり「(大域的な)構造」)からの
「(ミクロではなくマクロな)系 ”全体” の振る舞い」に対する
寄与率が上昇するの同じく
(個々の素粒子の性質{線形独立・i.i.d.と仮定されている}
からの寄与率よりもはるかに)。
※人間の脳の機能は、視覚7~8割といわれるので、
「音」よりも「色」の方を「素粒子のアナロジー」
として採用する方がよさそう?
(「形状/物理空間構造/位相幾何」自体は、素粒子のアナロジー的に扱うのが難しい(計量テンソルをまとめて扱うと、結局テンソルネットワークになる)ので、その点でも「色」の方が、研究に適している?
そうでないと
「構造」の「構造」
という「入れ子構造」モデルで複雑になりすぎる?)
https://www.mext.go.jp/content/20210720-mxt_youji-000016944_10.pdf
https://tsukuba-tech.repo.nii.ac.jp/record/163/files/Tec25_1_18.pdf
※MBTI/16personalities的な【性格診断】モノも、
RGB/CYMK的な色彩クオリア素子の値(と構造・トポロジー)や、
7色の色彩クオリア素子の値(と構造・トポロジー)で
表現・図示できるとおもしろそうですね(. ❛ ᴗ ❛.)
(それこそ、大泉先生が発表された、色彩クオリアでの個人差のように、
より高次のクオリアの層についても図示できると楽しそう!)
客観的・統計的多数派・平均的なクオリア構造から乖離して、
(プロジェクションサイエンスでの専門用語としての)
【プロジェクティッドリアリティ(※)】の影響による、
ある個人の独特な・特有なクオリア構造が、
クオリア構造の【最上位層】になる?
※【プロジェクション】【バックプロジェクション】によって作られる
非常に主観的な世界の「解釈の仕方」のこと。
ここまで来ると、個体差があまりにも大きくなり過ぎて
(しかも、複雑度の高い最上位層のクオリアで、計算量も膨大になるので)、
【客観的な学術・科学】としてはもはや成立しづらく、
【個性】を中心とした 【芸術や文学・哲学の領域】 になってしまう?