今まで読んだポピュラーサイエンス本(※専門書ではない)の中から、特におすすめしたいものをセレクションして、ご紹介いたします( *ˊᵕˋ* )
〇宇宙論
・宇宙とは何か (SB新書 640) 新書 松原隆彦
量子力学・多世界解釈・マルチバースを含めた宇宙論について、
【どこまで分かっていて、どこから分かっていないのか】
について分かりやすく書かれた本です。
幅広い論点を拾ってあるので、
概観・おさらいするのにとても便利です(ง'̀-'́)ง
・僕たちは、宇宙のことぜんぜんわからない この世で一番おもしろい宇宙入門
質量・重力・空間・時間について、数式を使わず、身近な例を例えとして、気さくな文体で、分かりやすく説明している、入門に最適な本です(˶ˊᵕˋ˵)
・この世で一番わかりやすい 宇宙Q&A 人類が知りたくて知りたくてたまらない疑問ベスト20
ブラックホールや、宇宙に関する様々な疑問を、最新の知見をもとに、分かりやすく、かつ、詳しく説明してある。 とても分かりやすい本。
〇【量子力学の解釈問題】
・量子力学の多世界解釈 なぜあなたは無数に存在するのか (ブルーバックス) 和田和夫
ポピュラーサイエンス本でおなじみの、和田和夫先生のご著書。
さらに、安全安心のブルーバックスシリーズなので、
特にオススメです(ง'̀-'́)ง
多世界解釈の物理的・外部観測者的・確率的な説明
などがわかりやすく記載されています(. ❛ ᴗ ❛.)
・量子力学の諸解釈 白井 仁人
さまざまな解釈についての分かりやすい解説と、
星取表によって見やすくなっていますので、
総覧・比較には特にオススメの一冊です(ง'̀-'́)ง
※ちょっとだけ内容が専門的なので、深入りしたい方向けです。
白井 仁人先生のアンサンブル解釈も詳しくのっています。
・量子力学の奥深くに隠されているもの コペンハーゲン解釈から多世界理論へ ショーン・キャロル
科学史について、わかりやすくて読みやすい著作を執筆されている、ショーン・キャロル先生の、量子力学本です(. ❛ ᴗ ❛.)
量子力学と多世界解釈について非常にわかりやすく解説しているので、
最初の導入としても、かなりオススメです( *ˊᵕˋ* )
・量子力学の解釈問題―実験が示唆する「多世界」の実在 コリン・ブルース:和田 純夫 (ブルーバックスシリーズ)
波動関数や状態ベクトルを実体として、数学に基づいた多世界解釈を展開しているタイプの本です(*'▽')
量子力学の解釈に関する様々な実験についてもわかりやすく解説しているのでオススメです(ただ、数式が難し目です)(>_<)
・量子力学の反常識と 素粒子の自由意志 (岩波科学ライブラリー)
量子力学の様々な性質について完結でわかりやすく説明されており、また様々な実験についてもわかりやすく説明されており、理解がより深まるので、実験側からの理解を深めたい方にオススメです(ง'̀-'́)ง
・量子論が試されるとき 画期的な実験で基本原理の未解決問題に挑む ジョージ・グリーンスタイン (著), アーサー・G・ザイアンツ (著)
様々な実験を元に量子力学の説明がなされていて、実験側からの理解が深まるので、こちらも実験側を知りたい方に、特にオススメです( *ˊᵕˋ* )
〇【量子情報】
・宇宙をプログラムする宇宙 いかにして「計算する宇宙」は複雑な世界を創ったか? セス・ロイド
情報が全て。 It from Qubit。
素粒子は全てキュービットとして、相互作用という計算を行っています( ⸝⸝•ᴗ•⸝⸝ )
宇宙全体のビット量の試算などもあり、エントロピーの相互作用を通じた拡散などの概念の説明もあって、量子情報的な世界観への導入に、特にオススメです(ง'̀-'́)ง
・宇宙を「復号(デコード)」する 量子情報理論が解読する、宇宙という驚くべき暗号 チャールズ・サイフェ
情報が環境に漏れ出したり、情報が相互作用することで、デコヒーレンスが発生して、量子状態から古典状態へ遷移していく、という流れがわかりやすく説明されています(˶ˊᵕˋ˵)
・すごい物理学講義 カルロ・ロヴェッリ/著
物理全般をわかりやすくひも解いてあって読みやすいです( *ˊᵕˋ* )
情報関係の記述も非常に分かりやすく、次の本の前準備
としてもオススメです(. ❛ ᴗ ❛.)
・世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論 カルロ・ロヴェッリ/著
世界には「関係/相関」しか存在しない
ということを科学的に説明した本です(ง'̀-'́)ง
量子相関、古典相関、(時間)相関関数、共分散行列・相関行列、
計量テンソル(時空計量テンソル、量子計量、情報計量)、
などなど、結局は相関・関係性だよね、というシンプルなお話です(. ❛ ᴗ ❛.)
リーマン幾何でも、統計多様体でも、強い等価原理などのように、
原点選択の自由性があるので、どこを原点にとるかによって変わってくる、
相関・関係性に強く依存する、という話にも通じています(∩ˊᵕˋ∩)
・別冊日経サイエンス 量子宇宙
ホログラフィック原理に基づく宇宙や、
多世界解釈の確率空間的解説、
時空がなぜ互いに変換可能なのか、
重力の根源的な非局所性とは何か、
などが分かりやすく記述してあります(˶ˊᵕˋ˵)
ちょっと専門的ですが、
量子力学・量子論と、時空・重力・一般相対論
がなぜ関連しているのか、
エンタングルメント・量子相関・計量テンソル(量子計量・時空計量)
などについての理解が深まる一冊で、特におすすめです( *ˊᵕˋ* )
・別冊ホログラフィック宇宙
AdS/CFTやホログラフィック原理、創発する時空について、
プロの監修に基づいた記事や、プロの考察が記載されていて
非常に役に立ちます(ง'̀-'́)ง
(こちらも少々専門的なので、詳しく知りたい方向けです)
・インフォメーション 情報技術の人類史
科学的には「情報 ≒ (自己)情報量」で明確に定義されている一方で、日常的には非常に多彩な定義が用いられていて、ミスコミュニケーションが発生しがちな単語である「情報」について、歴史を踏まえてわかりやすく解説した良書です(ง'̀-'́)ง
「情報」というものを理解するために、
コンピューターの歴史や、
言語の歴史など身近なテーマを語ることで、
間接的に理解を深めていくような流れです。
特に、非情報系の人たちにはオススメです!
分子生物学や情報熱力学、量子情報的なトピックにも触れているので、その意味でもオススメです(*'▽')
・99.996%はスルー 進化と脳の情報学 (ブルーバックス):
情報量というものの基礎的な説明から、
生物の情報処理の概算やその特徴などについて解説してあって
とてもわかりやすいです( *ˊᵕˋ* )
・情報の物理学 (物理のたねあかし)
AIC(赤池情報量基準)・相関関数(グリーン関数・プロパゲーター)・フィッシャー情報行列、シュウィンガー汎関数、相対エントロピー、ブラウン運動、マルコフ過程、ランダムウォークなどの基礎が分かりやすいです(. ❛ ᴗ ❛.)
※少々専門的な内容ですので、詳しく知りたい方向けです。
・マスターアルゴリズム master algorithm
機械学習の「予測」アルゴリズムについての幅広い説明と、
それを通じた人間の学習や予測のメカニズムについての説明がわかりやすいです(˶ˊᵕˋ˵)
また、量子多体系的な繋がりや、統計力学的機械学習への流れ※も感じるので興味深いです(ง'̀-'́)ง
※汎確率分布、汎確率密度関数、ギブス測度、自由エネルギー原理、最大エントロピー原理、マルコフネットワーク、ベイジアンネットワーク、テンソルネットワーク
「学習」という概念も、情報物理学や情報幾何学的には、情報量・エントロピーの変化速度と結びついているので、その観点からも興味深いです(∩ˊᵕˋ∩)
〇その他関連書籍
・99.9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 竹内 薫
ブルーバックスシリーズなどの、わかりやすいポピュラーサイエンス本の著者として有名な竹内先生のご著作。
現代科学というのは「ほとんど仮説(”正しい” とは限らない)」ということ。
科学に限らず、様々な「考え方」というのも仮説。
人それぞれ持っている「仮説」が異なるので、
話が合わない時は「仮説」のすり合わせが大切、というお話です( *ˊᵕˋ* )
・さらにその他
そのほかの書籍についても、quoraで回答した履歴がありますので、ご参考までにリンクいたします( ⸝⸝•ᴗ•⸝⸝ )